football smile

the days turn into months and years

J1浦和vs横浜C(埼玉)

2007-03-03 | J1
Jリーグ・ディビジョン1 開幕戦
2007年3月3日(木)16:00キックオフ
埼玉スタジアム2002
浦和レッズ 2-1 横浜FC

これを決めるのが王者のプライド、いや永井雄一郎のプライドだろう。

時は止まることなく進み続けている。毎年、春が来ればJリーグが開幕する。それはもう普通のことであり、当然のことであり、特別なことではなくなった。しかし、これから新しいシーズンが始まる期待と不安は、何度経験してもワクワクするものだ。15回目の春は、初めてチャンピオンとしてむかえることになった。

昨年まで三ツ沢で観ていた横浜FCを、まさか埼玉スタジアムで観ることになるとは、正直思わなかった。大宮、川崎に続いて今度は横浜FCか。何だか感慨深いものがある。すごく良いチームだし、J2では応援していたけれど、同じステージに立ったらそういうわけにはいかない。それに選手もずいぶんと変わってしまった。チーム生抜きの背番号10内田智也がベンチだもんね。浦和在籍経験のある選手では、吉野、室井はベンチにも入れなかったが、早川はスタメン。そしてGKコーチは、浦和超低迷期(笑)を支えた土田vs田北のコンビ対決。カズの登場より田北の登場に沸き立つ我々は、もはやマニアの域に達している。

ゲームはほぼ予想と通りに展開。ほとんど浦和がボールを支配しているが、横浜からしてみれば、支配させているということになるだろう。闘莉王の発熱欠場で急遽阿部がCBへ。玉突きで選手のポジションがずれたために、ワシントンと永井のツートップという布陣。しかし永井はサイドへ流れることが多くなるため、どうしても中に入ってくる選手の数が少ない。両サイドの暢久と相馬が思いっきり開いているのだから、もう少しサイドが上がってもよさそうなものだが。良い形ができそうでできないまま、時間は過ぎていく。別に相手をナメているわけではないのだが、まあ大丈夫だろうという雰囲気は拭えない。そんな中で、横浜FCのオウンゴール。今シーズンの初得点がオウンゴールだよ。前半終了間際に久保のものすごいゴールが決まる。誰もあそこでシュートを撃つとは思わなかった。パスだとか面倒くせえ!みたいにひとりで決めてしまった。まさにドラゴンが吠えた!といったところ。それでもまだ、すごいゴールだったねえ、と敵を褒める余裕がある。

後半、徐々に雲行きが怪しくなってくる。こう着状態が続いてズルズルと自滅するのは、浦和の悪いパターン。開幕戦でそれはいかんだろう。しかし完璧に守備を固めた横浜FCを崩すのは、時間が経つにつれてどんどん難しくなっていく。ポンテのコンディションはだいぶ上がっているようだが、ワシントンのブレーキは、相変わらず効き続けている。いやはや効きすぎである。何がなんでもキープする強さがあまり見られない。さて、この状況を打破するのは誰か?それが、もうひとりのFW永井だった。天皇杯決勝といい、最近は大切なところでキッチリ決めている。狭いところをすり抜て、シュートを撃てるスペースに出たところで勝負あり。永井コールが響き渡るスタジアムの居心地は最高である。

J1王者とJ1初陣の両者の対決は、思いの他好ゲームとなってしまった。この日生まれたのは全部で3得点。両チームの背番号9が1点つづをとった。あと1点はオウンゴール。横浜FCが浦和相手に互角の勝負をした。あるいは、横浜FCはJ1でも十分戦える自信が持てた。浦和にしては少々情けない内容だったのでは。そんな風に評されるかもしれない。しかしそれは違う。どんな試合でも楽に勝てる試合なんてないということ。そして、どんな試合でも勝点3をとること。ホームでは絶対負けないこと。そういうことでしかない。そういう1試合、そういう1勝の積み重ねを1年間続けることこそが、すなわちリーグ優勝ということである。この日の試合で、横浜FCは勝点を得ることができなかった。浦和レッズは勝点3を得ることができた。そういうこと。

まずは1勝。

   
コメント (2)
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