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カラヤンのメンデルスゾーン/交響曲第1番・第2番「讃歌」

2012-08-18 02:14:18 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 

  カラヤンはメンデルスゾーンの交響曲を実演では「第3番<スコットランド>」しか取り上げなかった。 しかしレコードでは全集録音を果たしている。 オーケストラはもちろん「ベルリン・フィル」である。 レコーディングは1971年から73年にかけてベルリン、ダーレムの「イエス・キリスト教会」で行われた。 写真のLPはなかでも一番演奏される機会が少ない「第1番ハ短調作品11」と「第2番変ロ長調作品52<讃歌>」を組み合わせた「独グラモフォン」の2LPオリジナル盤である。(独グラモフォン/2707 084)

 因みに各交響曲を録音順に整理してみると「第3番イ短調<スコットランド>」と「第4番イ長調<イタリア>」が1971年1月、「第5番ニ長調<宗教改革>」が1972年2月、「第1番ハ短調」を1972年9月と11月にそして大曲「第2番変ロ長調<讃歌>」の管弦楽部分が1972年9月、合唱部分を最後に1973年2月に行っている。

 演奏は云うまでもなく「カラヤン美学」を貫いた美しさが魅力だが特に「第2番」の壮麗な合唱(ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団)の響き、エディット・マティス(ソプラノ)をはじめとするソリスト陣にも注目したい。最後にこのレコード・ジャケットカバーだがメンデルスゾーン自身が描いた水彩画集「スイス十三景」からの1枚が使われている。 何でも亡くなる4ヶ月前、1847年7月、最後に訪れたスイスのインターラーケン周辺をスケッチ、水彩画としてまとめたものと云われている。 画家としても一流であったメンデルスゾーンのマルチな才能がうかがえる。