希望論―2010年代の文化と社会 (NHKブックス No.1171) | |
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NHK出版 |
☆本書は、宇野常寛氏と濱野智史氏の対話編。
☆ご両人とも30歳代。ゼロ年代の旗手と呼ばれている。
☆3・11以降がもたらした、社会の変貌を
☆<いま・ここで>感じ、見通している。
☆30歳代というのがポイントである。
☆というのもメディアや論壇の主流は
☆まだまだ団塊・断層・新人類世代。
☆もちろん年齢に関係なく、<いま・ここ>を感じ
☆見通せる見識者や教養人はいるが、
☆社会のものの見方、パラダイムのフィルターを制作しているのは
☆まだまだ20世紀型である。
☆つまり明治建国の官僚近代社会の
☆欧米列挙と競いながら、化石燃料を奪取することにより
☆自由と安定を両立させてきた世代が制作している。
☆しかし、30歳代は、3・11以降は、その矛盾を
☆一挙に露呈したのだから、そんな化石燃料奪取を隠ぺいして
☆そのうえに成立させてきた希望の共同幻想を再構築するのではなく、
☆新しい社会、つまりITによる絆社会のうえに新しい希望の共同幻想を
☆つくろうと言うのである。
☆そのうえにフレキシュリティを!と。つまり新しい自由と安定の両立。
☆ここにこそ希望はあるのだと。
☆それは過去の社会の絶望を希望に戻そうということではなく、
☆絶望を受け入れ、そこから古きを新しき社会に変える希望のエネルギーに
☆変換しようということ!か。