教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

中国人実習生とのトラブルから寛容教育の必要性痛感

2008-01-30 03:23:36 | 文化・芸術
毎日新聞(1月29日2時31分配信)によると、

栃木県都賀(つが)町のイチゴ農園「長苺(ちょうぼ)園」が昨年12月、「不作で仕事がなくなった」との理由で中国人実習生5人を解雇し無りやり帰国させようとしたところ、「栃園(とちえん)会事業協同組合」(江田一之理事長)に加入する長苺園などイチゴ農家7軒(都賀、芳賀(はが)、二宮の3町)の実習生計15人が逃げ出し、逆に、過去3年の未払い賃金として計約5225万円分の支払いを求めるトラブルになっている。・・・各農園は同県の最低賃金(約670円)を下回る時給500円の残業代しか払っておらず、労組側は未払い賃金の返還とともに、5人の解雇撤回を求めている。長苺園は強制帰国について「行き過ぎがあった」と認めたが、「解雇は不当ではない」と反論。各農園は未払い賃金については減額を要求し、交渉が難航している。江田栃園会理事長は「優秀な実習生なら帰す必要はない」と、勤務態度がふまじめだったことを示唆する。一方、実習生の一人で黒竜江省ハルビン出身の張利民さん(34)は「奴隷のように扱われ、見下されている気がずっとしていた」と不満を訴えている。

☆日本の村落共同体的資本主義の露になった姿。こんな搾取にモチベーションがあがるはずがない。そもそも「安い労働力と考えて研修生を受け入れた」という出発点がおかしい。

☆日本はたしかに資本主義だが、民間のCS、ES、CSRというビジョンもかなり浸透してきている。しかし、国民一人ひとりが寛容教育を享受しなければ、差別、搾取に対する意識は低いままである。徳育よりも寛容教育!!

☆ハワード・ガードナーの最近の研究では、Creativity,Wisdom,and Trusteeshipの3つの学びが重要らしい。これはリチャード・フロリダのTechnology,Talent,
Toleranceにも重なる。

☆TrusteeshipやToleranceは、グローバリゼーションにおいてきわめて重要なコンセプト。中国人実習生の方々を向かえるにあたり、日本人はここを理解しなければならないし、行政側もそこのアクレディテーション・システムを整えよ。

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