東洋経済は他経済誌が合併号になっている隙に
私学特集を出すという商売上手なところを見せた。
「「難関校でなくても有名大合格が目指せる」より「中学受験をして本当によかったのか?」の方が遥かに重要」
「「偏差値45からの中高一貫校選び」「受験率は過去最高」となると、少子化加速だろう。。」
と以前に書いた訳だが、概ね想定通りの内容である。
記事「中学受験をして本当によかったのか?」は期待通りに良い内容で、
編集部は、中学受験の後に引き蘢りになったり退学したりという
惨憺たる事例に驚いているが、こうしたことはどこの家庭でも隠すので
愚かな「私学幻想」は止めるべきであるし読者を幻惑するのも慎むべきだ。
学校の良し悪しと、個々の子供にとって良いかどうかは完全に別問題だから。
私学は単に、少子化に危機感を強めていて生徒確保に必死なだけで
それが生徒にとって良い影響を及ぼすかどうかとは全くの別問題だ。
いかにも新しい、魅力的なプログラムやコンテンツを誇示して
毎年の入学者確保と入試での集客活動に熱心なのは経営のためであり
根本的に個々の生徒のためではないという本質を知らなければならない。
だから、編集部は入学後や卒業後のESを調査し、
「学風に合う生徒・合わない生徒」「教育方針やカリキュラムの長短」
を明らかにすべきである。中堅以下の私学の費用対効果が相当悪いのは
計量分析でも容易に計測できる筈であろうに。。
尚、エントリーのサブタイトルはジャーナリスト金田氏の連載より。
川勝知事の抵抗がなくなったため愈々リニア新幹線の失敗が露呈するとの主旨で、
(論拠を複数挙げているのだが、詳しくは熟読されたい)
利害関係者やイデオロギストでもなければリニア新幹線の経済性の悪さは
歴然としていて、採算が取れる形で開通すると考える者はいない筈である。
矢張りリニア新幹線は「令和の戦艦大和」となる運命である。
今週の東洋経済は、在日中国人の地下銀行のレポートも興味深く
(西川口の中国人地下銀行には「クロ」が多いとはっきり書かれている)
メイン特集よりもそれ以外で興味深い記事が多い。
佐藤優氏は、今週の連載でも手の内を明かしている。
対ラトビアだけでなく対ロシアでも対イスラエルでも
カウンターパートに「浪花節」が通じると書いており、
矢張り氏には強いヒューミント・バイアスがあると判断できる。
ロシアのウクライナ侵攻のような非常事態において
先の見通しや分析がなかなか上手くいかないのも
浪花節的なヒューミントへの依存度が高ければ至極当然だろう。
◇ ◇ ◇ ◇
ダイヤモンド合併号の相続特集、すっかり定番になった。
生前贈与の変更点やタワマン節税への包囲網以外に
注目点としては空き家活用の手段が増えてきて
そのまま貸すというのが意外に効果的という指摘。
立地にもよるかと思われるが、興味深い話である。
奥の手として「国庫帰属制度」利用というのも盲点になりがちだ。。
佐藤優氏の連載が今週も宜しくない。
北朝鮮の風船が日本にとっても脅威という話なのだが、
これは氏以外にも喧伝している論者がおり新味がない。
また、風船は太平洋戦争中の日本を考えれば分かるように
遠隔地になると的確にピンポイントで落とすのが非常に難しい。
距離的に近い韓国なら効果的だが遠い日本となるとせいぜい脅かす程度だ。
氏は、安全保障の研究者に敬意を払って学ぶべきであり
例えば日本の場合は在留外国人が容易に米軍基地に接近できて
破壊工作が可能な状況になっていると布施哲氏が指摘しているし
自衛隊員の配偶者に相当数の中国系の者がいるのも有名な話、
北の風船よりも遥かに問題が深刻なのを知るべきではないか。
賢明な読者は他の専門家の見解とよく突き合わせ検証した方が良い。
◇ ◇ ◇ ◇
次週はダイヤモンドに注目(今年指折りの好特集かも)、パワハラだけでなくやりがい&政策力ランキングも!
▽ 転勤多いと不人気というのも今風だが、「役所OB・OG社外取ランキング」も見逃せない
▽ 東洋経済の特集も着眼点が良い、「見せ方上手のサントリー」「ズルする企業がトクをする」はまさに至言
▽ エコノミストは先見的な宇宙ビジネス特集、ただ矢張り日本はニッチ狙いか。。
なぜか地熱発電のレポートも、「潜在力は世界3位 開発が一筋縄では進まない現実」とある。
(これも安倍・菅コンビの暗愚と失敗の一例である)
私学特集を出すという商売上手なところを見せた。
「「難関校でなくても有名大合格が目指せる」より「中学受験をして本当によかったのか?」の方が遥かに重要」
「「偏差値45からの中高一貫校選び」「受験率は過去最高」となると、少子化加速だろう。。」
と以前に書いた訳だが、概ね想定通りの内容である。
記事「中学受験をして本当によかったのか?」は期待通りに良い内容で、
編集部は、中学受験の後に引き蘢りになったり退学したりという
惨憺たる事例に驚いているが、こうしたことはどこの家庭でも隠すので
愚かな「私学幻想」は止めるべきであるし読者を幻惑するのも慎むべきだ。
学校の良し悪しと、個々の子供にとって良いかどうかは完全に別問題だから。
私学は単に、少子化に危機感を強めていて生徒確保に必死なだけで
それが生徒にとって良い影響を及ぼすかどうかとは全くの別問題だ。
いかにも新しい、魅力的なプログラムやコンテンツを誇示して
毎年の入学者確保と入試での集客活動に熱心なのは経営のためであり
根本的に個々の生徒のためではないという本質を知らなければならない。
だから、編集部は入学後や卒業後のESを調査し、
「学風に合う生徒・合わない生徒」「教育方針やカリキュラムの長短」
を明らかにすべきである。中堅以下の私学の費用対効果が相当悪いのは
計量分析でも容易に計測できる筈であろうに。。
尚、エントリーのサブタイトルはジャーナリスト金田氏の連載より。
川勝知事の抵抗がなくなったため愈々リニア新幹線の失敗が露呈するとの主旨で、
(論拠を複数挙げているのだが、詳しくは熟読されたい)
利害関係者やイデオロギストでもなければリニア新幹線の経済性の悪さは
歴然としていて、採算が取れる形で開通すると考える者はいない筈である。
矢張りリニア新幹線は「令和の戦艦大和」となる運命である。
今週の東洋経済は、在日中国人の地下銀行のレポートも興味深く
(西川口の中国人地下銀行には「クロ」が多いとはっきり書かれている)
メイン特集よりもそれ以外で興味深い記事が多い。
『週刊東洋経済』2024年7/20号 (偏差値45からの中高一貫校選び) |
佐藤優氏は、今週の連載でも手の内を明かしている。
対ラトビアだけでなく対ロシアでも対イスラエルでも
カウンターパートに「浪花節」が通じると書いており、
矢張り氏には強いヒューミント・バイアスがあると判断できる。
ロシアのウクライナ侵攻のような非常事態において
先の見通しや分析がなかなか上手くいかないのも
浪花節的なヒューミントへの依存度が高ければ至極当然だろう。
◇ ◇ ◇ ◇
ダイヤモンド合併号の相続特集、すっかり定番になった。
生前贈与の変更点やタワマン節税への包囲網以外に
注目点としては空き家活用の手段が増えてきて
そのまま貸すというのが意外に効果的という指摘。
立地にもよるかと思われるが、興味深い話である。
奥の手として「国庫帰属制度」利用というのも盲点になりがちだ。。
『週刊ダイヤモンド』2024年7/13・20合併特大号 (相続・生前贈与・実家) |
佐藤優氏の連載が今週も宜しくない。
北朝鮮の風船が日本にとっても脅威という話なのだが、
これは氏以外にも喧伝している論者がおり新味がない。
また、風船は太平洋戦争中の日本を考えれば分かるように
遠隔地になると的確にピンポイントで落とすのが非常に難しい。
距離的に近い韓国なら効果的だが遠い日本となるとせいぜい脅かす程度だ。
氏は、安全保障の研究者に敬意を払って学ぶべきであり
例えば日本の場合は在留外国人が容易に米軍基地に接近できて
破壊工作が可能な状況になっていると布施哲氏が指摘しているし
自衛隊員の配偶者に相当数の中国系の者がいるのも有名な話、
北の風船よりも遥かに問題が深刻なのを知るべきではないか。
賢明な読者は他の専門家の見解とよく突き合わせ検証した方が良い。
◇ ◇ ◇ ◇
次週はダイヤモンドに注目(今年指折りの好特集かも)、パワハラだけでなくやりがい&政策力ランキングも!
▽ 転勤多いと不人気というのも今風だが、「役所OB・OG社外取ランキング」も見逃せない
『週刊ダイヤモンド』2024年7/27号 (公務員の逆襲) |
▽ 東洋経済の特集も着眼点が良い、「見せ方上手のサントリー」「ズルする企業がトクをする」はまさに至言
『週刊東洋経済』2024年7/27号 (機能性表示食品、トクホ、サプリのウソ・ホント) |
▽ エコノミストは先見的な宇宙ビジネス特集、ただ矢張り日本はニッチ狙いか。。
『週刊エコノミスト』2024年7/30号【特集:宇宙 ビジネス新時代】 |
なぜか地熱発電のレポートも、「潜在力は世界3位 開発が一筋縄では進まない現実」とある。
(これも安倍・菅コンビの暗愚と失敗の一例である)