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浮体式洋上風力発電の実証一部中止、矢張りお粗末な経産省の計画 - おまけに日立撤退の後に中国勢が浸透

2019-03-28 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
福島沖での浮体式洋上風力の実証実験が一部中止となり、
浮体式に力を入れる経産省の失敗がまたしても明らかになった。

高コストの浮体式では採算性が全ての鍵を握っているのは明らかであり、
洋上風力は低コストの着床式から普及させるのが理の当然だった。

2兆円とも言われる成長余地の大きい洋上風力市場だが、
採算性を軽視した経産省の姿勢がまたしても妨害要因になりかねない。

それに比べれば、風力発電事業の誘致のために
ゾーニングを開始した新潟県の方が遥かに賢く合理的である。

新潟は岩船地方等に少し適地がある程度で潜在風力資源に乏しいが、
(送電網の近くにガス基地とパイプラインを設けてコージェネ促進した方が良い)
経産省よりまともなスタンスであることは確かだ。

経産省もまともなエネルギー政策のリテラシーがあれば、
原発が稼働できずにガラ空きの送電網からの距離を勘案して
コストを踏まえた風力促進のゾーニングを行ったであろう。

福島第一原発事故から8年以上が過ぎても
その程度のことすらできないのであれば、
果てしなくエネルギー政策のリテラシーが低いか、
世論を誤摩化して原子力を擁護する謀略があると考えざるを得ない。

後者のような、国民を愚弄する思惑とは考えたくないのだが、
その可能性を否定できないような発言が経産省周辺から出ているのも確かである。。

日立は風力開発で完全に遅れを取って事業を縮小したが、
その間隙を突いてコスト競争力に優れる中国勢が日本市場を狙っている。
(早くFIT市場の歪みを修整しないとまた太陽光の「安倍バブル」の二の舞になる)

原子力関係者の視野狭窄は、こうした面でも国益をなおざりにし
日本を中国企業の草刈り場としかねない有害なものである。

▽ 霞が関に政策大転換は不可能と元経産省も断言した(著者自身も原子力へ非合理的に固執)

『逃げられない世代 ――日本型「先送り」システムの限界』(宇佐美典也,新潮社)


「日本の風力発電が利権との戦いに勝利しなければ、エネルギー政策は旧態依然のまま」と
当ウェブログは何度も警告したが、情けないことに経産省の実証実験はその通りの結果に終わった。

「日本では世耕弘成・官房副長官への原子力マネーの「上納」が発覚して
 衆目の一致する通り自民党の金権体質と利権癒着が益々明白になっており、
 安倍政権も日本財界もエネルギー政策の後進性を国際社会に証明することになった」

「個人献金を装って国民の目を欺く原子力業界の事実上の「買収」行為は、
 電力大手役員の横並び献金と同質の醜い「お家芸」である」

「電力の「ベストミックス」などという欺瞞的な文言をまた持ち出したのは、
 「利権癒着政党と業界にとってのベストミックス」で国民を騙し儲けるためだ。
 再稼働で誰にカネが流れるかを調べれば明白である」

「せこい小細工と情報操作に長けた彼らによる、国民を欺く「戦略」は
 再生可能エネルギーを普及させるなら同等には原子力シェアを維持し、
 たっぷりと原子力利権勢力が稼げるような態勢に持っていきたい、というものだ」

「国民を欺くには「再生可能エネは高価」「不安定」と洗脳し、
 馬鹿で騙されやすい連中から操って切り崩してゆく意図であろう」

「「国土強靭化」と称するバラ撒きの一部でも使えば送電網整備と風力開発が飛躍的に進む。
 発電部門でのエネルギー効率が悪い日本では省エネの拡大余地が膨大にあり、
 太陽光発電は自家消費を優先して他を大幅に引き下げれば済む話であるが
 利権勢力やその第五列どもがそのような「正論」を語る訳がない。
 (そんなことをしたら自分達にカネが入ってこなくなる)」

「日本では原発の近くの強風地帯で容易に送電網に接続できる場所が複数あり、
 5~10%の程度のシェアであれば電力供給が不安定になどなる筈がない」

「原子力が市場で淘汰されつつあるアメリカでは、
 風力発電強化という合理的な政策に踏み出しつつある」

「稼働率とコスト面を考慮するなら、投機的な原子力を徹底排除し、
 沿岸・陸上風力と効率の良いコージェネを普及させるのが理の当然である」

「風力大国スペインと同じ緯度で偏西風に恵まれたこの国で
 風力が普及していないのは、原子力利権勢力の稼ぎが減るため
 国益を無視してカネを狙う連中が全力で妨害してきたからだ」

「原子力利権勢力の言う「送電線の容量に限度が」という次元の低い言い訳も、
 鉄道会社の場合は全く通用しない。人口集中値に鉄道網があるのだから、
 潜在的発電能力は高く送電ロスは低く、需要地も近い。
 (寧ろ、大都市圏から遠い原発の方が垂れ流すエネルギーロスが多い無駄の塊だ)」

「産経報道では日本の大型風力発電設備が再び増加傾向にあるようだ。
 今まで散々FITに反対してきた立場上、FITが風力増の要因のひとつであると
 明言しないのは実に産経らしいところではある。
 (猶、増加まで時間がかかったのは環境アセスメントの影響)」

「当ウェブログが前々から指摘していた通り、
 日本における風力発電の拡大には送電網増強のコストを考慮し、
 消費地に近く初期コストの低い場所を選ぶべきだったのである。
 (具体的には東北や淡路島、敦賀半島、御前崎、玄界灘等である)」

「当然、洋上風力も浮体ではなく着床式で都市部に近い場所を優先しなければならない。
 環境省は送電網増強コストを試算し、ゾーニングを行うべきである」

「それでこそ健全で合理的な再生可能エネルギーの拡大が可能になり、
 日本経済が内需で成長できるようになるのだ。
 風力のシェアは最低でも電力供給全体の5%には達するポテンシャルがある」

「利権勢力が風力発電を妨害し中傷する理由は、
 高コストな太陽光と違って原子力の真の脅威となるからだ。
 (「劣等生」原子力のような突然の事故や稼働率急低下といった投機性は、風力にはない)」

「一部利権勢力とエネルギー多消費企業だけが儲かる原子力と違い、
 風力と省エネ(コージェネ等)は日本経済そのものを大きく成長させる」

「それなのに現実を認めない原子力擁護派は古臭い認識を改めず、
 風力は安定しないだの稼働率が低いだの「敗者の言い訳」を重ねている。
 利権勢力の安定収益に貢献するだけの悲しい言説でしかない」

「経済効果や投資促進効果において、原子力は明白な「劣等生」だ。
 嘘だと思うなら日本の原発の総発電量の推移とGDP成長率を比較するがいい。
 寧ろ逆相関と言っても過言ではないのが事実である」

「真に日本経済に貢献する風力発電や省エネに力を入れない限り、
 一部利権勢力にカネをバラ撒くエネルギー政策を続ける限り、
 現下の低成長と投資抑制は変わらない」

「彼ら利権擁護者の主張は徹頭徹尾間違っている。
 原子力代替の主力はガス・コージェネレーションであり、
 最近素晴らしい進歩を遂げている地中熱のような省エネ技術である」

「それに風力発電と、夏期日中のスーパーサブである太陽光発電が加わり、
 あと10年以内にEV・PHVやその中古蓄電池の活用が確実に進むので、
 原子力は自動的に不要になる。原発立地自治体は確実に人口流出するので
 老朽原発だけが残されて若者がいないゴーストタウンになるだろう」

「IRENA(国際再生可能エネルギー機関)によれば、
 2015年の再生可能エネルギーの設備容量は世界で8%超の成長、
 風力だけで17%、太陽光は26%もの増加だった」

「あくまでも設備容量なので発電量はこの10分の1程度であろうが、
 計画ばかりで一向に進まない原発より優れているのは明白である」

「勿論、風力と太陽光発電のコストも着々と低下していて、
 安全コストが重くなる一方の「劣等生」原子力とは大違いである」

「こうした明々白々な数字を見れば、IRENAの設立時に
 経産省が後ろ向きだった理由がよく分かるというものだ」

「日本のエネルギー政策が何年もガラパゴス化しており、
 利権擁護の保守退嬰型であることが誰の目にも明らかになるからだ」

「折しも原発事故で甚大な打撃を受けた福島で、
 風力発電の新設計画が進んでいる。
 投機的な原子力と違い、安全で経済効果の高いエネルギーが
 中長期的に福島の復興に貢献するであろう」

「風力発電が有望な地域は福島以外にも数多い。
 北海道、北東北、遠州灘、敦賀、淡路、佐多岬、玄界灘。
 地域経済ばかりでなく日本経済の成長とエネルギー安全保障のために、
 風力発電を拡大させなければならない」

「カネが欲しい原子力利権勢力は喧しく電力不足と喚いてきたが、
 当ウェブログはその虚妄と有権者を欺く薄汚い動機を暴き、
 一貫して「東日本は電力不足になどなる筈がない」と主張してきた」

「どちらが正しかったか、どうやら事実が立証しつつあるようだ。
 東日本ではまだ強風で知られる北東北での潜在風力が未開発のまま眠っている。
 西日本では淡路島などの潜在風力資源が出番を待っている」

「最近では、矢張り予想通り地熱発電の開発遅滞も明白になっており、
 当ウェブログがそのコスト優位性を取り上げている
 地中熱とコージェネの優秀さとポテンシャルが益々はっきりしてきた」

「風力発電・コージェネ・地中熱が日本経済の癌細胞である原子力を撃滅し、
 投資が増えるだけでなくエネルギーコストも低下し燃料輸入が激減する。
 自家消費の太陽光発電のコスト低下で震災対策も強化される。
 原子力利権勢力にとっては自業自得だが、日本経済には微かな希望が見える」

「各地の自治体も一刻も早く目覚めるべきである。
 投資を抑圧し地域経済の独自技術を育てない原子力を排し、
 エネルギーシフトで中長期的に経済を支える政策に転換しなければならない」

「予想通り風力開発が日本全国で進んでいる。
 環境アセスメント要因でリードタイムが伸びているが、
 地域住民をカネのバラ撒きで黙らせる原子力よりも遥かにまともである」

「コスモ石油系のエコ・パワーが大幅に風力開発を増やす計画を立てており、
 安倍政権の大失態により低迷している国内投資を上積みする効果が期待できる」

「北海道に潜在風力資源が豊富であることはよく知られているが、
 需要地の近さと送電網との接続を考えても本州の強風地帯での風力開発が先決である」

「環境省も(やっと)風力開発のゾーニングを始めたようで、
 今後は地域経済への恩恵が大きい風力発電の着実な伸長が期待できる。
 原子力利権にしがみつく地域との「格差」がますます開くであろう」

「直近の注目としては、北朝鮮のミサイル実験の成功である。
 日本海側で、敵対国の絶好の標的となる原発を稼働するなどとんでもない話だ」

「近隣の独裁国家が核武装し、ミサイル戦力を向上させている今、
 原発稼働はもはや反社会的、反日的行為と言っても過言ではない」

「有事に強い分散型の半永久的電源、つまり再生可能エネルギーと地中熱が
 以前よりも一層その重要性を高めているのである」

「安全保障でも、エネルギー安全保障でも、経済効果でも結論は同じだ。
 風力発電などの「純国産」エネルギーの開発が日本を支えるのである」

「経産省は風力の買取価格を引き下げているが、たった1円だ。
 ほぼ家庭用電気料金と変わらない水準で、風力の経済性の高さが改めて確認できる」

「以前は電力大手が10円程度で風力事業者を「搾取」していた。
 そうした電力大手の横暴がほぼなくなった点ではFITの功績は大きい」

「愚かな安倍政権が国土強靭化などという建設業界との癒着政策に走らず、
 送電網整備を公共投資としていたらもっと風力は伸びていただろうが。
 (そうすればマイナス金利などなくとも投資は間違いなく増えていた)」

「ただでさえ投機的な原子力発電が安全対策でコストが上昇している。
 必死にコストをかける理由は明白で、特定事業者だけが儲かるからだ。
 かつては「クリーン」と偽称していた欺瞞的なエネルギーに相応しい末路と言える」

「それに対して、長年差別され利権勢力やイデオロギストの罵詈雑言を浴びていた風力は、
 「醜いアヒルの子」のように素晴らしい成長を見せている」

「僅か5年ほどで風力発電の稼働率が6%も上昇しており、
 目出たく買取価格も引き下げられることとなった。
 それでも採算は取れるのだから、結構な話である」

「しかしそうした優秀な数値も理解できないのか、
 安倍政権からは「サハリンから電力輸入」などと馬鹿馬鹿しい、
 しかも政治的思惑で汚染された案が出ているそうだ」

「北海道北部には送電網が整備されていないから風力発電は増やせないという話は
 矢張り利権勢力の利益を図る癒着政権の意向を反映させたものであろう」

「サハリンから長大な送電線を付設して電力をわざわざ輸入するのと、
 その半分以下の長さとコストで風力発電の送電網を整備するのと
 どちらが容易に採算を得られるか、どちらがリスク要因が少ないか、
 馬鹿でなければすぐに分かる話だ」

「いかに公益を軽んじて利権を優遇しているか、
 いかに選挙でB層を騙すことに必死になっているか、
 はっきり示されているというべきであろう」

「サハリンから電力輸入するより夕張の炭素ガス開発の方が
 地域経済に遥かに大きな恩恵を与えるのは自明である。
 半永久的にエネルギーを供給できる風力も幅広く地域経済を支える」

「劣等生である原子力と、優等生の風力は好対照である。
 技術革新で言えば風力の完全勝利、原子力は惨敗だ。
 欧州の新型原子炉など未だに動いていないのだから、結論は明白である」

「日本には公共事業バラ撒きで港湾が異様に多い。
 風力発電として役立つのであれば、漸く真の地域振興になる。
 (沖であれば魚礁にもなるので、漁業組合も出資した方が良い)」

「特に玄界灘や淡路島は強風に恵まれているから、
 港湾風力発電が成功する可能性は高い。
 西日本では貴重な、純国産エネルギーを開発する好適地だ」

「今迄、原子力利権勢力は情報を隠蔽し真実を隠し続けてきた。
 何故なら、彼らの動機が根本的に汚れているのを自覚しているからだ」

「我が国の原子力が単なるレント(政治的利権)に過ぎず、
 それを覆い隠すために低コストだのエネルギー自給だの安定供給だの、
 温暖化対策だの嘘の限りをついてきたことは今や明々白々である。
 (原子力の真の姿は、「利権勢力の安定収益源」でしかなかった)」

「そうした嘘と欺瞞に満ちた原子力利権勢力が
 異常な敵意と憎悪を見せて批判してきたのが風力発電だ」

「口では風力発電が不安定で適地が少なく、いかにも使えないかのように吹聴してきた。
 彼は利益で動くので、彼ら自身の行動が風力発電の潜在能力を証明していたのだ」

「つまり、彼らが風力や省エネを敵視してその成長を妨害しようとしてきたのは、
 両者が彼らが儲けるのに最も邪魔になる存在だからなのである」

「事実、安全コストが上昇する一方だという「隠れた高コスト」が明確になり、
 利権勢力やその第五列は原子力規制委に八つ当たりするという醜態を見せている」

「その間に、風力発電は利権癒着政権の陰湿な妨害に遭いながらも奮戦している。
 また、カネ食い劣等生の原子力と違ってイノベーションも進んでいる」

「九州北部で次々と風力発電への投資が決まっている。
 日本には、まだまだ風力発電の適地が数多く残っているのだから当然である」

「北九州では風が強いことで知られる響灘に着床式洋上風力発電群が並び、
 五島列島では浮体式風力発電所が建設されるようになる」

「響灘だけでなく下北半島などの北東北、御前崎、敦賀半島、淡路島、
 まだまだ風力開発の潜在力のある地域は多い。
 日本経済のためにも、地域経済のためにも、エネルギー安全保障のためにも、
 風力発電は公益にも国益にも資する優れた電源である。
 (地震にもテロにも軍事攻撃にも強く、地域波及効果が大きい半永久的なエネルギー)」

「今のシェアであれば電力供給が不安定になることなどあり得ない。
 今まで原子力に散々投資した分の数分の一でもあれば、
 送電網の整備も確実に進むであろう」

「東芝の経営危機でも原子力の投機性や欺瞞性が益々明らかになり、
 コストの安い風力と省エネの威力が実証され続けるのは間違いない」

「日本の電力大手が民営なのは、エネルギー政策転換には決定的な欠陥である。
 何故なら、民間企業として当然ながら自社の収益を優先するからだ」

「日本が低コストで震災に強い風力発電を増やそうとしても、
 安定供給だの送電網が整備されないだのあれこれ理屈をつけてサボタージュする」

「日本経済としてはエネルギー投資が増えて燃料輸入が減るからメリットしかないのだが、
 既存事業者としては新規参入が増え自社の収益が減るから絶対に容認できないのだ」

「この民間企業としては当然の「自社収益第一主義」こそ、
 我が国の潜在風力資源が活用されず、エネルギー効率も高まらない最大の理由である」

「既存事業者として今の収益源を死守したいなら、たっぷり自民党に献金して
 エネルギー政策を自社に有利なように操ろうとするのは経営面では合理的である。
 (だから日本社会にとっての経済合理性とは真っ向から衝突するのである)」

「しかも、既存事業者の経営層や社員にとっては、
 電力供給をほぼ独占してきたからこそ手厚い待遇が維持できたのだから、
 福島原発事故のため原発稼働が困難になり、待遇が悪化したのが身にしみて実感できるから、
 国民が何を言おうと原発を稼働させて新規参入を強力に抑止し、
 以前のようなボーナスを貰いたいという思いが強いのは理解できる」

「しかしながら、そうした利己的な本音が随所で露見しつつあり、
 北海道では原発稼働のため風力発電事業者の送電網接続を拒否し、
 風力開発が進まないように蓄電池という巨大な「足枷」を強要し、
 揚水発電所の利用率はたった2%という欺瞞的な行動を見せてしまっているのだ」

「これで、どうやって国民に信頼して貰えると言うのだろうか?
 今の電力大手が国民に信頼されるのは「駱駝が針の穴を通るより難しい」」

「秋田県で風力発電が急速に伸びている。
 利権勢力やその「第五列」が今迄に散々国民を騙して、
 風力発電が不安定で成長余地がないように偽ってきたが、
 まさに「天網恢々粗にして漏らさず」である」

「事実によって彼らの「嘘」が暴かれつつあり、
 環境省が漸く風力開発のゾーニングを行うようなので、
 原発のために空けてあった送電網の余裕がバレてしまうのは間違いない」

「実際、青森県では近くで原発建設中の大間で風力開発が進んでいる。
 下北半島は風が強いことで有名であるから、原発を稼働しさえしなければ
 送電網は相当余裕がある筈なのだ」

「逆に言えば、原発で稼ぎたい事業者は、原発の近くに風力発電が増えるのは
 何としても回避したい。原発の必要性のなさがバレて、自社の収益が確実に減るからだ」

「大間で風力発電が増やせるのであれば、当然ながら同じように潜在風力資源のある
 御前崎や敦賀、佐多岬でも確実に風力発電を増やすことができる」

「また、安倍政権が無駄に増やした公共事業費を送電網整備に転用すれば、
 風況が良いことで知られる淡路島や北海道北部、玄界灘で風力開発を進めることができる」

「若狭湾等の原発を完全に止めれば、北朝鮮から狙われる原発を無くせるのだから、
 経済面ばかりか安全保障面においても完璧に正しい政策である」

「風力発電は、メンテナンスにおいて地元の雇用を確実に生み出す。
 特定立地にだけ集中して恩恵を及ぼし、リスクは他人に転嫁する原子力とは大違いである」

「「送電網の余裕がなくなりつつあり」は、実態を反映していない可能性が高い。
 東通原発を建設中なのだから、送電網に既に空きがあるか、若しくは容易に増強できる状況の筈だ」

「環境に恵まれた青森や秋田で、風力開発が着実に進んでいる。
 利権勢力の執拗な妨害に悩まされているので遅々たるものだが。。」

「相変わらず保守系メディアが稚拙な情報操作を行い、
 洋上風力発電の方が有望であるかのような報道を行っているが、
 勿論のことながら根本的に間違っている。
 がら空きの送電網から目を逸らさせるための策動に過ぎない」

「コスト面で言えば、優先順位は明白である。
 { 陸上風力 > 洋上風力(着床式)> 洋上風力(浮体式)}
 建設コストも送電コストも無駄に高い浮体式の洋上風力を歓迎するのは
 巨額投資によって恩恵を得る企業と、原発で儲かる時間を稼げる利権勢力だけだ」

「風力は、メンテナンスで広範囲での長期雇用を確保できるだけでなく
 (原発のように立地自治体の原発事業者と民宿と飲み屋だけ儲かる歪んだ構図ではない)
 地元からの資本参加も可能だ(=地元地域への還流が拡大する)という点でも高く評価できる」

「合理的にコストを考慮すれば、がら空きの送電網に陸上風力から接続した方が
 遥かに勝っているのは単純明瞭な話である」

「台湾にすら負けた原因は、自前の大型発電所で収益独占するために
 言を左右にして送電網に風力を接続させまいと陰に陽に妨害する利権勢力にある。
 その程度も報じられないのであれば、「社会の木鐸」などでは全くなく
 「利権勢力のプロパガンダ装置」だと看做されるしかあるまい」

「合理的に考えれば環境省がゾーニングを行って
 風力発電がコスト面で競争力の高い場所を選び、
 送電網の情報を(せめて官庁にだけでも)開示させて
 半永久的に利用できるクリーンな風力発電を低廉に利用できる場所を優先開発すべきだ」

「しかし、それができていないのは、いかに風力が利権勢力によって不都合か、
 いかに利権勢力にとってカネ儲けの邪魔になる目障りな存在か、
 そして利権勢力の妨害工作がいかに強固であるかを示すものである。
 (しかも日本の国益を損なう利権癒着政権がのさばっているから尚更だ)」

「風況の良い北日本でもこの始末であるから、西日本に点在する風に恵まれた地域でも
 利権勢力の妨害で風力開発が進まず、地域経済への恩恵も希薄であるのは容易に予想できる」

「自民党が非常に興味深い動きを見せている。
 再生可能エネを普及させるための検討チームを作るようだ」

「どうせ業界から献金を受け取りパー券をたっぷり買って貰っている金権主義だから、
 この「再生可能エネ」の中にこっそり「原子力」を滑り込ませているのではないかと
 厳しく監視する必要はあるものの、自民党らしい多様性の兆しと期待してみておきたい。
 (党内にもイデオロギーに歪んだ「お友達」や、安倍官邸に媚び諂う連中ばかりではない筈だ)」

「この検討チームがもし仕事をサボって利権勢力への利益誘導に走ったら、
 自業自得で「天誅」を受け信用を失墜させる可能性が高い(現時点では、だが)」

「何故なら環境省が再生可能エネ適地のデータベースを開示する予定で、
 もし自民の検討チームがおかしな工作や情報操作を行えばたちどころにバレるからだ」

「このデータベースや自民の検討チームがまともな仕事をすれば、
 再生可能エネで最もコストの低い風力発電を既存の送電網の近くで
 拡大させることが最も合理的である事実が誰の目にも明らかになる」

「そうなると、ドイツやイギリスと違い日本の送電網が既存事業者の手中にあって
 口実を設けて風力からの電気の接続を拒否できる事実に焦点が集まる。
 (この「ガラパゴス」送電網運用が風力の拡大を阻止する最大の要因である)」

「また、「空き容量ゼロ」などと回答している既存事業者の言葉とは逆に、
 風力の開発余地の大きい地域の送電網ががら空きであることも知れ渡ってしまう」

「勘の鋭い識者や有権者は、既存事業者がわざわざ多額のカネを払って
 「エネルギーミックス」を宣伝しているのは、
 自社の収益を安定的に維持する動機に基づいているのではないかと疑うことになる」

「どこかのメディアが取材・調査してみれば一目瞭然だろうが、
 「エネルギーミックス」で原子力や石炭火力が増えれば増えるほど既存大手事業者の収益が増え、
 再生可能エネルギーが増えれば増えるほど既存大手事業者の収益が減ることになる。
 (省エネが進めば進むほど既存大手に不利だから、小手先のポーズで済ますのと同じ理屈だ)」

「既存事業者も勿論営利企業だから、自社の収益を重視するのは理解できる。
 しかし、自社の収益を維持し新規参入を排除するために
 自民党との特別な関係をカネで維持しようとしているのではないかと
 疑われるような行為は絶対に行うべきではない」

「それでは「公益企業」どころか、「公益に反する企業」との
 烙印すら押されかねないのである。何としても避けたい事態ではなかろうか?」

「今年になってからやっと風力発電のゾーニングが決まったようだ。
 ナイーブな見方で言えば再生可能エネ普及のため歓迎すべき動きだろうが、
 賢い有権者は決して騙されてはならない」

「経産省は相変わらず、諸先輩が天下りしている既存事業者優遇を止めておらず、
 ドグマに浸潤された古臭いエネルギー思想にマインドコントロールされている」

「環境省は(全てではないと信じたいが)経済合理性への理解に乏しく、
 コストを考慮した合理的な再生可能エネルギー促進策ではなく
 技術開発を偏重した歪んだ政策を信奉しているようだ。。」

「経産省にも環境省にも風力を促進させる合理的な政策が期待できない。
 経産省の担当者は欧州のエネルギー政策に遥か劣る「後進国」丸出しで、しかも
 「効率の良い石炭火力」などとエネルギー効率の概念を全く理解しない妄言を吐いているし、
 環境省は技術偏重でコスト合理性を考慮していない。
 (技術ばかり重視し国際競争に遅れをとる日本企業と酷似している)」

「コストの安い陸上と洋上着床式に重点を置かないのであれば、
 風力促進を偽装した意図的なサボタージュ政策と考えざるを得ない」

「日本には潜在風力資源が膨大に存在するのが事実であり、
 風力大国のスペインが日本と同じように乱流が多くとも
 日本を遥かに超える風力発電のシェアを実現している以上、
 問題は技術ではなく「政治」にある」

「送電網を握っている大手事業者が、自社の原発と火力のため空けてある容量を、
 風力のために利用させるようにしないと永遠に日本は「風力後進国」なのである」

「その壁を超えるには、公益のため大手事業者に「協力」して貰わなければならないし、
 大手事業者に風力発電促進のインセンティブも与えなければならないであろう。
 (大手事業者は一般民間企業より安定した高待遇を享受してきたので「抵抗」が強いため)」

「だから安倍政権と今の経産省に風力発電の促進などできる訳がない。
 小泉元首相が「安倍政権は無理」と喝破したのは完璧に正しいのである」

「基本的に生兵法で碌に政策も理解しないのに自画自賛だらけの安倍と、
 原子力官僚に騙されたことを察知し完全に思考転換したコイズミでは「天と地の差」だ」

「当ウェブログが前々から指摘してきたように、
 潜在風力資源に恵まれた関東以北で「電力不足」など生じる訳がない。
 コスト競争力に優れた地上および洋上着床式の風力発電だけでも
 日本の風力発電シェアは5%を間違いなく超える。
 それを妨げているのは既得権を守る「政治」である」

「折しも世界的なEVシフトによって、太陽光発電や風力発電の電力も
 大規模に「蓄電」することが可能になりつつある」

「利権勢力が喧伝してきた「電力は貯められない」「再生可能エネは不安定」という
 見え透いた二つの情報操作が粉々に粉砕される日は急速に近付いている」

「思考停止した安倍はさっさと辞めさせ、合理的な再生可能エネ普及策により
 日本は輸入燃料を大幅カットでき、国内投資も大幅に増やし、
 永遠に尽きないエネルギー資源の開発により国富を増大させることができるのだ。
 既存事業者にはそれなりのお裾分けをし、新しいエネルギー政策に協力して貰った方が良い」

「今回の北海道大停電の元凶は間違いなく北電である。
 災害において大型発電所が停電の原因になることは、
 311で首都圏の火力発電が軒並み停止になった事実から容易に理解出来る」

「しかし北電は危険性の高い泊原発が使えなくなって焦り、
 安定収益源を確保するため石炭火力による収益死守を狙ったのだ」

「「電力安定供給よりも自社の安定収益」を優先する電力大手の本音が露呈している。
 北電が災害対策を本気で考えていれば大型発電に依存する危険性を理解し、
 より規模の小さい分散電源で安定供給を図った筈である。
 「公益」は看板倒れであり「営利企業」の側面が前面に出ていることが分かる。
 (経営陣や社員の給与水準を道内で比較すればすぐ分かる話だ)」

「道内の民間企業もはっきり言ってだらしない。
 アメリカの所謂GAFAは自前の電源を開発しており
 特に再生可能エネルギーへの投資が急増している」

「利益成長や投資拡大よりエネルギーコストの姑息な節約を優先していると
 GAFAに嘲笑されるような情けない企業が多いとしか思えない」

「当ウェブログは前週、北海道の大停電を防ぎ得る対処としてコージェネを挙げたが、
 東日本大震災で大活躍した風力発電も当然、重要である」

「北電はFITがなかった時期におよそ1kWh/10円というとんでもない価格で
 風力を買い叩いたという腹黒い歴史を持っている。
 (買い叩いて倍以上の単価で家庭に転売するのだから悪徳業者そのものだ)」

「リテラシーが低く利権と癒着した安倍や経産省も同罪である。
 メガソーラーなど排除し、風力とコージェネと太陽光の自家発電に注力すべきだったのに、
 愚かで有害な政策により大停電を招き、道民に重大な損害を与えた罪は重い」

「日本の後進性(正確には安倍と経産省の後進性)がよく分かるのが、
 アメリカでの再生可能エネルギーへの民間投資である。
 コストの低いエネルギーに投資を集中させればよいものを、
 既存事業者の収益を守れる古いエネルギー政策ばかりだから「後進国」になるのだ」

「風力はとにかく再生可能エネの中でコスト競争力が高い。
 有利な地域が限られるのが欠点だが、北海道は間違いなく拡大余地がある」

「道民や、良識のある道内企業は風力発電に投資すべきである。
 また、つべこべ言い訳を並べて送電網整備をサボタージュする事業者や
 日本政府、経産省を厳しく指弾して風力シェアを引き上げるべきだ。
 現在の風力シェアで電力の安定供給が脅かされるなどあり得ない」

「九州で再生可能エネルギーの出力抑制が行われたが、
 これはまず第一に安倍政権の再生可能エネルギー促進が口だけで
 制度設計が根本的に間違っているためである。
 (非効率なメガソーラーの買取などとんでもない話、独の失敗の踏襲になる)」

「コストを重視する合理的な固定価格買取制度は、
 第一に風力発電や中小型水力発電の重視であり、
 第二にコージェネ発電のみの買取制度との組み合わせである。
 (バイオマス発電の買取は反社会的であり、コージェネでないと不可)」

「ところが九電は、太陽光発電の出力抑制は
 安倍政権の間違った制度の帰結だから仕方がないとしても、
 風力発電までも出力抑制の対象としたのである。
 九州の風力発電シェアは小さく、「電力供給の安定」が理由ではないのは明白だ」

「原発は出力抑制せず(←出力調整が難しい劣等電源であるためでもあるが)、
 再生可能エネルギーを抑制する訳だから、電力の安定供給ではなく
 自社の安定収益を優先していることが誰の目にも明らかになった」

「九電は原発稼働で社員に手当をはずんでいるから、
 そうした体質は容易に予想出来る話ではあるが、
 改めて公益より自社の利益を優先する姿勢を自ら明らかにしたと言える」

「九電だけでなく、安倍も経産省も旧套墨守の古いエネルギー政策に固執し、
 ガメサやヴェスタスが熾烈な競争を行う欧州との差は広がっていくばかりだ。
 日本で投資が増えないのも当然、北海道で停電被害が拡大したのも間違った政策のせいだ」

「風力は持続的に収益を高め、地域経済にも貢献できる成長産業なのである。
 安倍や経産省の誤った政策を正さなければ、日本の未来が益々暗くなる」

「日本政府は洋上風力発電に注力するとしていたが、
 案の定ながら早くも失敗の気配が漂っている」

「洋上風力の中でも政府が期待する浮体式は最もコストが高く、
 実証化が遅れている。促進策どころか頭の悪い「遅滞策」でしかない」

「実際、福島の阿武隈では陸上風力が増えており、
 洋上風力では日立造船が開発中なのは陸に近い「パージ型」の風力だ」

「安倍官邸や官庁がお粗末でも、日本企業の技術力は高い。
 このパージ型の洋上風力発電は設置コストも送電コストも低い。
 ヴェスタス等の世界の風力大手にはない技術で、輸出も期待出来る大手柄だ」

「日本政府、正確には安倍政権のエネルギー政策のお粗末さが
 またしても事実によって立証された訳だ」

「この程度のことはごく普通のエネルギー政策のリテラシーがあれば
 すぐに分かる至極当然の話に過ぎない。安倍政権が愚昧でお粗末なだけだ。
 (安倍に入れ知恵している某省も、所謂「頭から腐る」なのだろう。。)」

「つまり安倍とその側近が果てしなく頭が悪いか、
 高コストで寧ろ促進を阻害する悪い政策を意図的に推進して
 原子力利権の温存を図っているか、どちらかである。
 いずれにしても国益にも公益にも反する存在であることに違いはないが」

「今の日本の風力シェアで電力供給が不安定になる訳がない。
 バックアップはガス火力とガスコージェネの普及で充分であり、
 既存原発の近くにも強風地帯にガラガラの送電網がある。
 (下北、御前崎、敦賀、佐多岬etc)
 風況の良い道北や淡路や九州北部も洋上より安く風力開発できるのだから、
 安倍と官庁のサボタージュ以外に何の理由があると言うのだろうか」

「東電が銚子沖と鹿児島で風力開発を決めたようだ。
 どちらも着床式の洋上風力若しくは陸上風力であり、
 当ウェブログが繰り返し「開発余地は大きい」と指摘した通りだ」

「東電は仮に思惑通り柏崎原発の再稼働が可能となっても
 銚子沖の風力発電であれば打撃が少ないと踏んだのだろう」

「いつ稼働できるか分からない柏崎刈羽原発(←不祥事の「前科」がある)よりも、
 国民にも地元にも歓迎され震災に強い風力発電の方が合理的で優れているのは当然である。
 かなり遅まきではあるが、悪くはない。ただ「アリバイ」にならないよう監視が必要だ」

「また、既に鹿児島では九電の策動が成功し川内原発が稼働しているから
 風力開発を進めるとしても原発の儲けを脅かさない程度に留まる筈だ」

「原発稼働に大打撃を与える下北半島や御前崎、
 佐多岬、敦賀、九州北部では「見えない壁」がありそうだから、
 現状「片肺飛行」だが低コストの着床式や陸上が多いのは妥当な判断だ」

「地元にも出資して貰い、メンテナンス業務を委託することで歓迎されるようになろう。
 景観については寧ろ名所になっている北海道北部が参考になる。
 ここは観光で潤っている地域ではないから問題にならず、雇用創出の方が遥かに重要だ」

「エネルギー政策リテラシーの果てしなく低い官邸や官庁は
 完全に風力に手を抜いていたり、高コストの浮体式を推進していたが、
 現実を見てない二者の見当違いが愈々明確になってきたと言える」

「日本の風力発電は先進国の中では完全に「周回遅れ」であり、
 「抵抗勢力」が愚にもつかない言い訳を並べて風力発電の普及を妨害してきた」

「日本の風力シェアは、恵まれた潜在風力資源に比して情けない程の数値であり、
 少なくともシェア5%程度に達する迄は電力供給の安定性が脅かされる筈はない」

「スペインも日本同様に風況が安定しない国だが、風力シェアは20%を超えている。
 日本では5%も無理と言うのは、国内の電力技術者の能力を公然と侮辱するものである。
 日本で風力のシェアが抑圧されているのは政治的・経営的理由以外にない」

「日立会長が原発再稼働を進めるべきと公然と自社の利益を代弁したが、
 その直後に日立の風力部門が国際競争に敗れたことが明らかになった」

「つまり、政策の擁護によって稼ぐ体質であると会長自らが
 大々的に国民に告白してしまった形である」

「巨大な世界市場での風力分野では勝てないのだから、
 政府によって国内で保護して貰わないと儲けられない
 「内弁慶」経営陣であると言わざるを得ないであろう。
 日本きっての優秀な人材を多数抱えているのに、実に情けない話だ」

「日立の経営陣が真にビジョナリーであれば、
 再生可能エネルギーのコストが着々と低下している事実を見据え、
 ヴェスタスやシーメンスガメサを追撃出来るようなM&Aを断行しただろう。
 (だから、三菱重工より日立は戦略的に劣っていると言える)」

「他方、原発再稼働がままならないと漸く諦めた
 東電と東北電が風力への投資拡大を(遅れに遅れて)決断した」

「ただ、東通原発のために送電網を開けてサボタージュする可能性はあるので
 そのように腐敗したモラルハザードによる左団扇のカネ儲けに走らないよう、
 厳格な監視が必要である。それさえクリアできれば30〜40%シェアでも構うまい。
 勿論、地元での雇用創出と地域からの投資受け入れも忘れてはならないが」

「北海道では観光地にすらなっているから、
 強風に悩まされてきた沿岸地域は積極的に洋上風力を検討すべきだ。
 漁業者も保守管理業務を受託できる上に、新たに良い魚礁となる可能性もある」

「福島第一原発事故の直後に決断すれば良いものを、
 散々サボタージュしてから今更に渋々と方向転換し始めたので、
 国民から見れば「擬態」「偽装」に見えてしまうのも致し方ないところだ」

「元々、電力大手の中で原子力部門は特異な体質だと指摘されてきた。
 これまで長年政府と官庁の保護に慣れ切ってきたからでもあるが、
 電力大手が自己浄化と自己革新を果たし、国民から再び信頼されるためには
 今こそ本気で風力発電の普及に取り組み、真の地域貢献を果たすと共に
 日本社会のエネルギーの持続可能性に貢献すべきなのだ」

「原発のために空けてあった送電網の余裕がバレてしまうのは間違いない」とも予言したが、
「公益に反する」との指摘ともども的中したと言える。しかし安倍も省庁も反省ゼロ。

▽ 風力発電の経済波及効果は大きく、ノウハウ蓄積により騒音やバードストライクも抑制できる

『風力発電が世界を救う』(牛山泉,日本経済新聞出版社)


漸く日本政府もゾーニングを開始したようだが、北海道の停電を防げなかったばかりか、
風力開発のペースは鈍く原子力に遠慮し過ぎる点が依然として重大な障害である。

「あの悲劇的な2011年から7年以上も経ってから漸く、
 日本社会は重い腰を上げて風力発電の本格拡大期を迎えた。
 (原発のコスト高が暴露され、事業者が再稼働を諦め始めたからだ)」

「あれほどの犠牲を払っても路線転換は鈍重で、
 風力大国スペインに遅れること10年以上だが、
 遅まきながらも悪い話ではないことは確かだ」

「しかし、建設的な議論が進み先進地から学ぶ姿勢の山形県遊佐と
 人口流出に晒されているのに後ろ向きな秋田県にかほとの好対照も見え、
 風力開発による地域間格差が益々拡大しそうな状況である」

「風況に恵まれていて、人口密度の低い地域は
 (北東北がまさにそうした「資源国」である)
 広い範囲に、しかも長期間に渡る経済効果と雇用増が期待出来る」

「しかも我が国のエネルギー自給率を向上させるだけでなく、
 輸入化石燃料の大幅削減にも貢献し続けられるのだから、
 地域ばかりではなく日本社会全体に恩恵を及ぼすのである」

「騒音やバードストライクといった問題は勿論ない訳ではない。
 しかし、それらはいずれも解決・改善可能である。
 原発と違って持続可能性にの伴ったチャンスを、逃してはならない」

「太陽光の普及拡大に既に限界が見えている今、
 風力等の持続可能性の高いエネルギーにシフトせざるを得ない。
 それは日本の国益・公益に貢献するためにも不可避の道である」

「安倍政権と天下り官庁がのさばっている限り、正しいエネルギー政策は実行されない」、
と当ウェブログは警告してきた。だから日本企業と国民が正しい決断をしなければならない。

 ↓ 参考

JXTG「再生エネはやらなくてはいけない」- 地域により取組みや議論に優劣、風力での地域格差拡大か
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/429614f4dbadcb1bc9c2a5e4781f062b

東電が銚子沖で国内最大級の洋上風力開発へ、着床式で低コスト - 鹿児島でも山形でも風力計画が続々
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/2735d6b6d61ca41dad11dac9ccc31921

何としても風力開発を遅らせたい電力大手、原発稼働のため送電拒否 - 泊原発・東通原発の送電網はガラ空き
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/6709d7169e32f3b65db86ba5f904d106

日本の風力発電能力は今の約3倍、原発10基分に急成長する - 原子力擁護派は旧套墨守の言い訳ばかり
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/6935d93b30d1c04dce1a1b3bda6cc6fa

世界の風力発電は2030年迄に5倍増か、IEAの保守的な見通しでも3倍増 -「コストが下落している」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b861851c2b4460d0c70dfe318c82024a‎

▽ 電力大手幹部は公の場で風力発電を執拗に敵視し罵倒してきた、自社優先の本音は鮮明

『総力取材! エネルギーを選ぶ時代は来るのか』(NHK出版)


洋上風力、大型実験が中断 次の主力に試練 再生エネ 現場の悩み(2)(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42459970U9A310C1EE8000/
「商用運転の実現は困難」。2018年8月、福島県の沖合で進む大型洋上風力発電の実証実験の一部中断の方針が固まった。次世代の再生可能エネルギーとして期待が高いのに、実用化のハードルが高い状況を象徴する出来事だった。
 実証は経済産業省などが主導して11年度に始まった。沿岸部から約20キロ離れた沖合で風力発電所を運転し、洋上で理論通りの発電量を確保できるかなどを試すのが目的。日立製作所が2千キロワット…〔以下略〕”

発電コストも送電コストも高い浮体式の実用化が難しいのは
最初から分かり切った話で、経産省はメガソーラー放置から全く学習していない。
「失敗させる」ため意図的に碌でもない路線に誘導しているのか、疑いたくなる。


国内の洋上風力、総事業費2兆円 みずほ銀行が試算(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42360890S9A310C1EE9000/
国内で計画される洋上風力発電の総事業費が2兆円に達することがみずほ銀行の試算でわかった。政府は再生可能エネルギーを主力電源に育てる方針で、昨年には洋上風力の開発を促す法律が成立した。環境に配慮する「ESG投資」で石炭火力発電には逆風が吹いており、銀行も融資をシフトする可能性がある。
 現在、環境影響評価(アセスメント)中の13件の事業費を試算した。総発電量は計約537万キロワット。1キロワット当た…〔以下略〕”

このように日本の洋上風力市場のポテンシャルは大きいが、
問題は「採算性の良い立地がどれほどあるか」なのである。


洋上風力が日本で始動 オリックス参入、課題はコスト(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41240580T10C19A2EA2000/
欧州で普及が進む洋上風力発電が日本でも動き出す。オリックスは千葉県沖で約1千億円を投じ設備を新設するほか、独電力最大手エーオンも日本市場に参入する。政府は再生可能エネルギーを主力電源に育てる計画で、洋上風力を新法や補助制度で後押しする。コストの高さなど課題は多いが、脱石炭を促す投資マネーの動きもあり新規参入や技術開発が加速する。
 日本の再生エネは太陽光が主力だが、天候によって発電量が不安定で投資…〔以下略〕”

コストを考慮すれば、千葉沖のような送電で有利な場所を選ばなければならない。
そのためには風況と送電コストが最重要であることもまた自明であり、
原発停止で空きまくっている送電網も活用しなければならないのだ。


新潟県、洋上風力発電に適した区分けマップ作成(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42613610Y9A310C1L21000/
新潟県は洋上風力発電の最適な導入場所を選定するため「ゾーニングマップ」の作成に乗り出す。航路や漁業活動、環境保全などを考慮しながら、県沖の日本海で洋上風力が導入できる場所と、そうでない場所を区分けする。マップの作成により、発電事業者の誘致を加速する。
 2019年度の予算に「風力発電に係るゾーニング導入実証事業」として5674万円を計上した。ゾーニングマップは20年度までの完成を目指す。
 マップで…〔以下略〕”

新潟県の風力ゾーニングは経産省より賢いが、
新潟は小水力かガスやバイオマスのコージェネの方がポテンシャル大である。
寧ろ青森や遠州灘、敦賀や玄界灘といった原発の近隣をゾーニングすべきだ。
既に送電網があるから送電コストにおいて有利なのである。


風力発電、中国勢が日本で攻勢 太陽光に続き存在感(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42846310U9A320C1TJC000/
中国企業が日本の風力発電市場で攻勢を強めている。小型風車で世界3位の上海致遠は6月に日本専用の陸上風車を投入する。小型メーカーの青島安華新元風能(ANE)も年内に日本で100カ所に設置する方針だ。世界市場で大きなシェアを握る中国勢はコスト競争力で優位にある。日本勢の撤退が相次ぐなか、太陽光パネルに続いて再生可能エネルギーの中国頼みが強まりそうだ。
 日本風力発電協会によると、国内風力の最大発電能力…〔以下略〕”

経産省が風力開発を愚図愚図している内に、
買い取り価格の高い小型風力市場を中国が狙ってきた。
このままだとメガソーラー同様の壮大な非効率が生まれるであろう。
ここでも安倍や経産省の学習能力の乏しさが問題を大きくしそうだ。
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