リセッションの時期には社会貢献に関心が集まり易いそうです。
幾つか社会貢献関連の報道を集めてみました。
民間営利企業を超えるようなイノベーションもあり、
特に「ケーキひと切れで世界の子供を助ける」は絶妙なアイディアです。
ケーキ:1切れ分が途上国支援に パティシエ7人腕振るう(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/news/20091209k0000e040057000c.html
”クリスマスを前に、途上国の子どもたちを支援するNPO法人が東京と横浜
のパティシエ有志と協力し「ラブケーキプロジェクト」を始めた。7人のパ
ティシエがそれぞれ腕を振るったクリスマスケーキを、1切れ分切り取った
形にして各店舗で販売。購入すると1切れ分の金額をNPOに寄付したこと
になる。集まった寄付はアフリカなどへの食糧支援に役立てられる。
企画したのはNPO「ワールド・ビジョン・ジャパン」(東京都新宿区)。
広報担当の浅野恵子さんは「ケーキは食べる人を幸せにする。その気持ちや
時間を、途上国の子どもたちと分かち合ってもらえれば」と話す。
協力するパティシエの一人で「シェ松尾」製菓長の三嵜(みさき)栄治さん
は、イチゴやブルーベリーを飾った長方形のケーキを創作。「職人として、
ケーキ作りで国際協力できるのは光栄なこと」と話す。カットした部分には
購入者への感謝を込めてハート形のクッキーを添えた。価格3150円のう
ち350円分が寄付になる仕組みで、「シェ松尾・三宿パティスリー」(世
田谷区)で15日まで予約を受け付ける。カットされた1切れはカフェなど
で提供する。
プロジェクトは東京、横浜の計7店舗で実施。各店によってケーキのデザイ
ン、価格、予約受付期間が異なる。
詳細はホームページ(http://www.worldvision.jp/lovecake)に掲載。
問い合わせはワールド・ビジョン・ジャパン(03・3367・7253)。
【川久保美紀】”
→ 時期的にタイミング完璧です。
数百円で心が満たされる消費は、まず存在しない。
この企画は大ヒット間違いなしで、
これからもっと拡大してゆくでしょう。
「母の古里に」元運転手の80歳が1億円寄付(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091202-OYT1T00161.htm
”佐賀県神埼市は1日、福岡市の男性(80)が「ふるさと納税制度」で市に
1億円を寄付したと発表した。30代で亡くなった母親が神埼市出身で「こ
つこつためたお金。母の古里のために役立ててほしい」と申し出たという。
同市によると、男性は市に隣接する同県吉野ヶ里町生まれ。東京で運転手な
どをして働き、60歳で仕事をやめて福岡県内で暮らしてきた。最近、神埼
市をよく訪問し、11月10日に寄付を申し出た。「人が400円の弁当を
食べる時は300円に抑える気持ちでお金をためた」と話していたという。
松本茂幸市長は「自分を律してためたお金。有効に使わせていただきたい」
と感謝している。ふるさと納税情報センター(福井県)は「1人で1億円と
いう例は、ほとんどない」と話している。”
→ こちらは自治体への寄付。
集め方など見上げたものです。
ただ、自治体のお手盛りぶりを知っている私としては、
寄付先をよくよく考慮した方が良いと思います。。
誰も責任を取らない自治体よりも
事業や人に振り向けた方が明らかに賢いです。
マイクロソフト:就職できない若者にITスキル講習 地域のNPOと連携 無料で(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/biz/it/news/20091204mog00m020064000c.html
”マイクロソフトは2010年1月から、ニートやフリーターなど、ITスキ
ルを習得する機会を逸した若者向けに、ウィンドウズ7やオフィスソフトを
提供し、就職に役立つIT能力を養う取り組みを始める。政府の「地域の若
者サポートステーション」を運営するNPOと連携し、初年度は東京・立川
市、三鷹市、足立区、横浜市、川崎市で実施。2011年は全国20カ所を
公募し、計25カ所に広げる予定。
4日、東京都内で説明会を開き発表した。マイクロソフトの樋口泰行社長は
「やる気があっても、就労の機会に恵まれない若者は多い。今は就職情報も
ネットに集約されており、ITスキルの重要性は高まっている。(マイクロ
ソフトの)得意分野を役立てたい」と意気込みを語った。
プログラムは、同社が運営資金、ソフトを提供し、NPO職員をIT講習の
講師として養成。サポートステーションと共同で教材を開発する。ステーシ
ョンでは、IT講習と就業についての相談や職場体験の機会を提供し、受講
後6カ月の時点で、受講者の3割が就職するか、進路を決めて職業訓練を始
めることが目標。2年間で6000人が受講することを目指す。
NPOの一つ、「育て上げネット」(立川市)の工藤啓理事長は、同NPO
が運営する立川のステーションの実情を説明。登録者1000人の2割がパ
ソコンに触れたことがなく、5割が「ネットとメールのみ」だという。工藤
理事長は「IT講習はこれまでステーションでできなかった分野。ITを使
えるようになることで選択肢が広がり、自信を取り戻すことにつながる」と
意義を語った。
対象は、仕事がない15~39歳の男女。サポートステーションで講習を受
けられる。無料。本格的な稼働は来春になる見込み。
◇「日本はIT活用度が低い」 マイクロソフトのパスマン副社長
プロジェクトの発表に合わせて来日した米マイクロソフトのパメラ・パスマ
ン副社長に聞いた。
--他国でも就労支援の取り組みを?
ITスキルを身につけていない人への支援は、マイクロソフトの戦略として
世界各国で実施している。受講者は国によって違い、失業率の高い米国では、
失業して再就職を目指す人向け▽若年層の人口が多いブラジルでは、職につ
けない若者向け▽マレーシアでは女性向け--など、ニーズに応じて提供し
ている。
--課題は。
マイクロソフトには、ITスキル講習の知識、ノウハウはあるが、受講者の
ニーズについては状況が分からないケースがある。効果的な支援をするには、
地元のコミュニティーや、雇用主との橋渡しができるNPOとの連携が不可
欠だ。受講者の追跡調査も必要だと考えているが、NPOの協力が得られな
いと難しい。
--習得の効果は。
求人票には、ワープロや表計算、データベースソフトが使えるという条件が
付いているケースがある。就業率を高める効果はあると考えている。就業率
は、状況によって違うが、日本で実施した女性向けプログラムでは15%で、
ドメスティック・バイオレンス(DV、配偶者や恋人からの暴力)の被害者
ら、厳しい状況にあった受講者の就業率としては高いという評価を得た。
--日本の状況をどのように見るか。
ブロードバンドのインフラが整っているのに、他の先進国に比べると、IT
活用度が低い。ITスキル習得への投資が少ないのではないか。若者のIT
スキルは、学校で身につけるべきものだと思う。私たちの目標は、就業支援
が少なくて済むようになることだ。”
マイクロソフト、上手いです。
理念も主張もスキームもしっかりしており、
日系企業も少しは見習うべきでは?
社会貢献でも外資に負けるのは悔しくないのでしょうか。
▽ 社会貢献関連で面白い本を発見しました。
一般に「簡単な方法」はそれなりの結果しか出ないものですが、
最初の一歩としては悪くないと思います。
幾つか社会貢献関連の報道を集めてみました。
民間営利企業を超えるようなイノベーションもあり、
特に「ケーキひと切れで世界の子供を助ける」は絶妙なアイディアです。
ケーキ:1切れ分が途上国支援に パティシエ7人腕振るう(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/news/20091209k0000e040057000c.html
”クリスマスを前に、途上国の子どもたちを支援するNPO法人が東京と横浜
のパティシエ有志と協力し「ラブケーキプロジェクト」を始めた。7人のパ
ティシエがそれぞれ腕を振るったクリスマスケーキを、1切れ分切り取った
形にして各店舗で販売。購入すると1切れ分の金額をNPOに寄付したこと
になる。集まった寄付はアフリカなどへの食糧支援に役立てられる。
企画したのはNPO「ワールド・ビジョン・ジャパン」(東京都新宿区)。
広報担当の浅野恵子さんは「ケーキは食べる人を幸せにする。その気持ちや
時間を、途上国の子どもたちと分かち合ってもらえれば」と話す。
協力するパティシエの一人で「シェ松尾」製菓長の三嵜(みさき)栄治さん
は、イチゴやブルーベリーを飾った長方形のケーキを創作。「職人として、
ケーキ作りで国際協力できるのは光栄なこと」と話す。カットした部分には
購入者への感謝を込めてハート形のクッキーを添えた。価格3150円のう
ち350円分が寄付になる仕組みで、「シェ松尾・三宿パティスリー」(世
田谷区)で15日まで予約を受け付ける。カットされた1切れはカフェなど
で提供する。
プロジェクトは東京、横浜の計7店舗で実施。各店によってケーキのデザイ
ン、価格、予約受付期間が異なる。
詳細はホームページ(http://www.worldvision.jp/lovecake)に掲載。
問い合わせはワールド・ビジョン・ジャパン(03・3367・7253)。
【川久保美紀】”
→ 時期的にタイミング完璧です。
数百円で心が満たされる消費は、まず存在しない。
この企画は大ヒット間違いなしで、
これからもっと拡大してゆくでしょう。
「母の古里に」元運転手の80歳が1億円寄付(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091202-OYT1T00161.htm
”佐賀県神埼市は1日、福岡市の男性(80)が「ふるさと納税制度」で市に
1億円を寄付したと発表した。30代で亡くなった母親が神埼市出身で「こ
つこつためたお金。母の古里のために役立ててほしい」と申し出たという。
同市によると、男性は市に隣接する同県吉野ヶ里町生まれ。東京で運転手な
どをして働き、60歳で仕事をやめて福岡県内で暮らしてきた。最近、神埼
市をよく訪問し、11月10日に寄付を申し出た。「人が400円の弁当を
食べる時は300円に抑える気持ちでお金をためた」と話していたという。
松本茂幸市長は「自分を律してためたお金。有効に使わせていただきたい」
と感謝している。ふるさと納税情報センター(福井県)は「1人で1億円と
いう例は、ほとんどない」と話している。”
→ こちらは自治体への寄付。
集め方など見上げたものです。
ただ、自治体のお手盛りぶりを知っている私としては、
寄付先をよくよく考慮した方が良いと思います。。
誰も責任を取らない自治体よりも
事業や人に振り向けた方が明らかに賢いです。
マイクロソフト:就職できない若者にITスキル講習 地域のNPOと連携 無料で(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/biz/it/news/20091204mog00m020064000c.html
”マイクロソフトは2010年1月から、ニートやフリーターなど、ITスキ
ルを習得する機会を逸した若者向けに、ウィンドウズ7やオフィスソフトを
提供し、就職に役立つIT能力を養う取り組みを始める。政府の「地域の若
者サポートステーション」を運営するNPOと連携し、初年度は東京・立川
市、三鷹市、足立区、横浜市、川崎市で実施。2011年は全国20カ所を
公募し、計25カ所に広げる予定。
4日、東京都内で説明会を開き発表した。マイクロソフトの樋口泰行社長は
「やる気があっても、就労の機会に恵まれない若者は多い。今は就職情報も
ネットに集約されており、ITスキルの重要性は高まっている。(マイクロ
ソフトの)得意分野を役立てたい」と意気込みを語った。
プログラムは、同社が運営資金、ソフトを提供し、NPO職員をIT講習の
講師として養成。サポートステーションと共同で教材を開発する。ステーシ
ョンでは、IT講習と就業についての相談や職場体験の機会を提供し、受講
後6カ月の時点で、受講者の3割が就職するか、進路を決めて職業訓練を始
めることが目標。2年間で6000人が受講することを目指す。
NPOの一つ、「育て上げネット」(立川市)の工藤啓理事長は、同NPO
が運営する立川のステーションの実情を説明。登録者1000人の2割がパ
ソコンに触れたことがなく、5割が「ネットとメールのみ」だという。工藤
理事長は「IT講習はこれまでステーションでできなかった分野。ITを使
えるようになることで選択肢が広がり、自信を取り戻すことにつながる」と
意義を語った。
対象は、仕事がない15~39歳の男女。サポートステーションで講習を受
けられる。無料。本格的な稼働は来春になる見込み。
◇「日本はIT活用度が低い」 マイクロソフトのパスマン副社長
プロジェクトの発表に合わせて来日した米マイクロソフトのパメラ・パスマ
ン副社長に聞いた。
--他国でも就労支援の取り組みを?
ITスキルを身につけていない人への支援は、マイクロソフトの戦略として
世界各国で実施している。受講者は国によって違い、失業率の高い米国では、
失業して再就職を目指す人向け▽若年層の人口が多いブラジルでは、職につ
けない若者向け▽マレーシアでは女性向け--など、ニーズに応じて提供し
ている。
--課題は。
マイクロソフトには、ITスキル講習の知識、ノウハウはあるが、受講者の
ニーズについては状況が分からないケースがある。効果的な支援をするには、
地元のコミュニティーや、雇用主との橋渡しができるNPOとの連携が不可
欠だ。受講者の追跡調査も必要だと考えているが、NPOの協力が得られな
いと難しい。
--習得の効果は。
求人票には、ワープロや表計算、データベースソフトが使えるという条件が
付いているケースがある。就業率を高める効果はあると考えている。就業率
は、状況によって違うが、日本で実施した女性向けプログラムでは15%で、
ドメスティック・バイオレンス(DV、配偶者や恋人からの暴力)の被害者
ら、厳しい状況にあった受講者の就業率としては高いという評価を得た。
--日本の状況をどのように見るか。
ブロードバンドのインフラが整っているのに、他の先進国に比べると、IT
活用度が低い。ITスキル習得への投資が少ないのではないか。若者のIT
スキルは、学校で身につけるべきものだと思う。私たちの目標は、就業支援
が少なくて済むようになることだ。”
マイクロソフト、上手いです。
理念も主張もスキームもしっかりしており、
日系企業も少しは見習うべきでは?
社会貢献でも外資に負けるのは悔しくないのでしょうか。
▽ 社会貢献関連で面白い本を発見しました。
![]() | 『こんな募金箱に寄付してはいけない』(筑波君枝,青春出版社) |
![]() | 『世界をよくする簡単な100の方法 社会貢献ガイドブック』(斎藤槙,講談社) |
一般に「簡単な方法」はそれなりの結果しか出ないものですが、
最初の一歩としては悪くないと思います。