figromage

流出雑記 

2011/4/26

2011年04月29日 | Weblog

入るはずだった予定がなくなってスコンと抜けた一日。昼過ぎに起きる。
昨夜、コーポリアルマイムのクラスから帰って玄関をあけると、こんがりした卵のにおいがして部屋がちょっと煙っていた。夫は卵焼きをつくり、4合炊いたごはんをすべておにぎりにしていた。それにソーセージを炒めたのが付いた夕食。どうしてもこの組み合わせが食べたかったそうだ。
おにぎりはじゃこ高菜と昆布とツナマヨ。一個がコンビニの2個分くらいある。

お味噌汁も作ろうかと聞いたが、頑なにいらないという。
おにぎりと卵焼きとソーセージ以外のものを差し挟む余地はないらしい。
この3種を食べていると夜の家のコタツなのだが、別な場所にいるような気がする。昼間、芝生、お弁当。ピクニックの味がする。

深夜に友人から借りっ放しだったジャン・ルノワール監督の『ピクニック』という映画を見た。40分くらいと短い。未完の作らしい。

ふたりで全部は食べきれなかった4合分のおにぎりは次の日の朝ごはんになった。ほうれん草と油揚げのお味噌汁と出汁巻きをつけて。

さて空いた一日をどうするか。といってもすでに昼の2時を過ぎている。もうあまり遠出するほどでもないし、近場ならクレー展に行くか、映画を観にいくか。映画ならラース・フォン・トリアーの『アンチクライスト』が観たかったが京都での上映は夏らしい。

映画館のスケジュールを調べてみると、観たいと思っていた、アンソニー・ホプキンス主演の『ザ ライト』がちょうど良い上映時間だったのでそれに決める。
まともにホラー映画という訳ではないがエクソシスト、悪魔払いの話し。実話をもとにしているそうで、悪魔祓いは実際に行われているそうだ。
おもしろいのは、取り憑いた悪魔を祓う方法。悪魔(が取り憑いた人)にエクソシストは語りかけ、悪魔の名前を聞きだす。名前がわかれば神の名のもとに体から出て行くよう命じることができる。しかし悪魔もそう簡単に名乗らないので、錯乱状態の人を相手にエクソシストは根気よく語り続ける。数年かかることもあるし、うまくいかず憑かれたまま悪魔にとり殺される場合もあるらしい。

悪魔が取り憑くと、錯乱状態、幻聴、幻覚などの症状が見られたり、取り憑かれた人物が知らない国の言語で話しだしたりするなどの症状があらわれる。

それは表出の仕方、解釈の違いがあるけれど精神疾患といわれる状態との境目はないように思われる。どちらにしても手術で取り除ける病巣があるわけではない心の問題、良くない何かが心に滞留し枷となっている場合、その因子をはっきりさせ、本人と癒着しているものを客体化し、自分というものを捉え直す必要があるのだろう。なので悪魔に名乗らせる、つまり自身を苦しめるものに名を与え、エクソシストが神の名のもとに去れと命じる、という信仰を下敷きにした治療法には納得がいくなと思いながら見ていた。

夜は秘密の場所で巨大激安だけどうまいピザを食べて帰る。