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流出雑記 

トられる

2009年03月14日 | Weblog
写真の仕事、撮影本番。
昨夜からの雨がまだしつこく降っている。
朝8時スタジオ入り、午前中はずっとメイク等準備。
昼過ぎより撮影開始。雨上がる。雲の切れ間から日がちらちら出てくる。自然光での撮影だったのですぐに変わる光の加減は厄介。

ポーズは動作の途中のような体勢で、意図的にブレている部分を作らなければならなかった。
だから下半身はフィックス、上半身は部分的にゆっくり動かしているような状態で、シャッターも、はい、撮ります というふうでなく、いつ切られるのかわからない。
いつ切られるかわからない瞬間に構えた状態を維持する。集中の網目を細かくして張り巡らす。

本番用のフィルムは板状だった。シャッターを切る毎に板を抜き取り銀色のケースにしまい、また次の板をセットする。一瞬を捕獲する、昆虫採集の手つきのように思われた。でもシャッターを切ったカメラマンも自分の切り取った一瞬を肉眼で見ていない。何が捕れたかはまだわからない。

終わると思ったより疲れていたようで、控え室に置いてもらっていたマカロンの、いつもは強すぎると感じる甘さがじんわり染みて広がった。
  

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