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流出雑記 

2016/8/22

2016年08月23日 | Weblog

見えもせず消せもしないものを肌の奥深くに施していく。そういうものを体に仕掛けておかなければ、何からも脱することができない。習得はおそらく本分ではなく、必要なのは距離を取れる絶対的対象。これはインスタントでは間に合わないから本物でなければならない。多くの体を通過し強化された型を借り、その価値をインストールする。それに全身全霊で取り組み、自ら疑う余地を持たないほどそれに「なってしまう」ように。そうすることで分別可能になる非価値をふるいにかける。尚且つ捨てておけない非価値への欲動を手に取り、仔細に見つめそれを煎じ詰めたら、何が残るか、なんにもないかも知れない。けれど知りたいのはそれだ。どうしてずっとそれに惹かれるのか、すべてのことの動機があるかなしかの屑のようなものによって支えられている。けれどその屑にしか砂金の所在も感じない。その他のことはすべて真摯なイミテーションだけれど、それは金に似せたものじゃない。イミテーションそのものとして強固な贋物、そうでなければつまらない。