うちに帰るとライ麦パンが机の上に置いてある。打ち合わせから帰っていた夫に聞くと、ある方の手作りであった。驚きと感動の到来物。
切ってみると、売ってるやつみたいにクラムが細かくしっとりしている。
うちでも今までに何度かライ麦配合率の高いパンを焼いたが、どうもクラムが粗かったり、中央が陥没した状態で焼き上がったり、なかなかうまくいかなかった。
それでさっそくレシピを教えていただく。
なるほどと思った。水分の約半分をヨーグルトに変えることによってライ麦パンらしいほのかな酸味としっとり感が出るわけだ。
そのまま食べてもおいしいし何かのせても邪魔にならない。
のせるなら玉ねぎをみじん切りにし、ツナと混ぜ合わせる。そこに酢、コショウ、塩、マヨネーズ、刻んだディルをたくさん入れる。ディルというセリ科のハーブは清涼感があり魚に合うので、ツナとも相性が良い。写真はそれにアボカドをのせたサンドイッチ。
ディルというハーブはマレーネ・ディートリッヒから教わった。
『マレーネ・ディートリッヒのABC』というエッセイのなかに、ドイツ家庭料理のレシピがいくつか出てくる。
牛肉をドロドロに煮て粥状にしたものなど見たことも聞いたこともないものもあったが、たまごやキューリを使ったサラダやジャガイモ料理など我が家の冷蔵庫にもあるものを使ったレシピもあった。

フィルムの陰影に完璧に作り込まれた姿から想像しにくいが、ディートリッヒも芋の皮やたまごの殻を剥いたり、ドレッシングの塩加減をみて酢をもう少し効かせたほうがいいかしら…などと思っていたと想像するとなんだかおもしろい。煮魚にもサラダにもディルがよく使われている。それでどんな味がするものか気になっていたときに園芸店で苗を見つけたのだった。軒先に植えて水さえ切らさなければ予想以上に発育し、最後に黄色い傘を広げたような花を咲かせる。
そういえばその本のなかに、子供に与えるのは白いパンは控えて、出来るだけ茶色いパンにしなさいとも書いていた。ドイツ人だからね。
パンにのせるものでもうひとつ好きなのは野菜のマリネ。
玉ねぎ、ピーマン、トマトをみじん切り、酢と塩とオリーブオイルで和えて冷蔵庫で一晩ほど置く。これは福井の母に教わった。
書いてみると人様から教わったものばかり食べているようだ。教わった人ひとりひとりは出会わないが、胃の中で混ざっている。そういうことが出来る体を携えているということはおもしろい。
切ってみると、売ってるやつみたいにクラムが細かくしっとりしている。
うちでも今までに何度かライ麦配合率の高いパンを焼いたが、どうもクラムが粗かったり、中央が陥没した状態で焼き上がったり、なかなかうまくいかなかった。
それでさっそくレシピを教えていただく。
なるほどと思った。水分の約半分をヨーグルトに変えることによってライ麦パンらしいほのかな酸味としっとり感が出るわけだ。
そのまま食べてもおいしいし何かのせても邪魔にならない。
のせるなら玉ねぎをみじん切りにし、ツナと混ぜ合わせる。そこに酢、コショウ、塩、マヨネーズ、刻んだディルをたくさん入れる。ディルというセリ科のハーブは清涼感があり魚に合うので、ツナとも相性が良い。写真はそれにアボカドをのせたサンドイッチ。
ディルというハーブはマレーネ・ディートリッヒから教わった。
『マレーネ・ディートリッヒのABC』というエッセイのなかに、ドイツ家庭料理のレシピがいくつか出てくる。
牛肉をドロドロに煮て粥状にしたものなど見たことも聞いたこともないものもあったが、たまごやキューリを使ったサラダやジャガイモ料理など我が家の冷蔵庫にもあるものを使ったレシピもあった。

フィルムの陰影に完璧に作り込まれた姿から想像しにくいが、ディートリッヒも芋の皮やたまごの殻を剥いたり、ドレッシングの塩加減をみて酢をもう少し効かせたほうがいいかしら…などと思っていたと想像するとなんだかおもしろい。煮魚にもサラダにもディルがよく使われている。それでどんな味がするものか気になっていたときに園芸店で苗を見つけたのだった。軒先に植えて水さえ切らさなければ予想以上に発育し、最後に黄色い傘を広げたような花を咲かせる。
そういえばその本のなかに、子供に与えるのは白いパンは控えて、出来るだけ茶色いパンにしなさいとも書いていた。ドイツ人だからね。
パンにのせるものでもうひとつ好きなのは野菜のマリネ。
玉ねぎ、ピーマン、トマトをみじん切り、酢と塩とオリーブオイルで和えて冷蔵庫で一晩ほど置く。これは福井の母に教わった。
書いてみると人様から教わったものばかり食べているようだ。教わった人ひとりひとりは出会わないが、胃の中で混ざっている。そういうことが出来る体を携えているということはおもしろい。