坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

KING KONG

2007年01月18日 | 坊主の家計簿
 1月18日

 雑費   缶コーヒー         120円
 食類   おにぎり          100円
      海老            100円
      牡蠣            100円

 合計                 420円
 1月累計            136781円

 御見合い写真を撮ろうと予定していたんだが、朝起きたら顔がパンパン。そりゃそうやわな、昨日スパークリングワインをフルボトルで一本飲んだわけだし。アルコール度数換算なら日本酒2合程度なので問題ないのだが、それ以前に「ソーダを720mlも飲んでしまった」ら、あかんわな。顔がパンパンでっせ。
 とはいえ、一応写真屋に偵察に行く。どんなもんか、予約が居るのかとか聞いて、値段を聞いてビックリ。デジカメ買えるぞ。それは。いや、もうちょっと金を積まんとあかんねんけどやなぁ。。。
 デジカメ買って自分で撮ろうか?とか、諸々考えたのだが、やっぱし気合いを入れる為には写真屋で撮って貰うのもエエわな。まあ、そんなにちゃんとした写真でなくてもエエらしいのだが。

 キングコングを観てた。長い。。。2時間ぐらいと思いきや、3時間もあった。んが、「さすが、ハリウッド」っちゅうんですか?飽きさせへんかったのはすんごいなぁ。
 どうでもエエのだが、キングコングを観ながら『悪名』を思い出すのはなんでや?やっぱし、河内のオッさんとか泉州だんじり親父と新地のホステスとの出会いを連想してしまったのだが。。。
 「なんじゃ、俺が命がけで助けてやったし、お前かって一度は気心許して俺の手の中で寝てたやんけ。そやのに、あんなポールマッカートニーみたいなヤツと一緒に逃げ出しやがって。なめとんか、われ」
 と、男の悲哀溢れる映画やったな。
 でも、最後辺りでキングコングと新地のホステス(?)が氷の上でデートした場面があった。あれには不意をつかれて泣いてしまった。
 しかーし!なんじゃい、結局キングコングが死んだ後に、あの新地のホステス(?)は、結局ポールマッカートニーみたいなヤツとラブシーンしやがって。結局暴れん坊の河内のオッさんより芸術家の方がエエんけ?この馬鹿女が。と、思いっきりキングコングに感情移入しまくりの恋愛映画。

 キングコングを借りたのは、日本沈没がまだ出てなかったからなのだ。
 いや、阪神大震災の日でしたやん。

 大阪に帰って来たのは地震の前々日ぐらいだった。坊主バーを辞めて、金だけはあったので沖縄辺りをフラフラ旅行して、ついでに鹿児島行って噴火見て、熊本の真宗寺と云うけったいな寺で数日滞在させて貰って、で、大阪に帰って来た。
 地震の前日は当時の恋人と神戸。たまたま高架下を歩いてたイチローを見て、「単なるガキやんけ」と思ったのが印象深い。で、神戸で飲んでて、なんか西宮に美味いラーメン屋があると云う事だったので西宮へ。神戸に泊まりたかったんだが、結局大阪に帰る。
 で、早朝に地震。彼女がすかさず布団で頭を覆って呉れたのが印象深い。んが、次の瞬間大笑いした記憶もある。いや、なんとなく『やばい』かどうか解りまんがな。で、「これは大丈夫」と判断して「キャー怖い」とはしゃいだのだが。
 で、テレビ観てたら神戸が震源だと解ったんだが、確か、朝の段階ではあそこまでの被害だとは解らなかったし。
 どんどんとニュースが入って来る。
 夜になって坊主バーへ。私の変わりに次の人にバーのやり方を教えてた友人の実家が神戸だったし。
 2代目マスターと、彼と、坊主バー代表のオッさんとの4人で、代表の車で彼の実家まで。いや、電話通じまへんやん。テレビで映し出されてた長田は彼がガキの頃によく遊んだ所で、結構血相変えてたし。
 道は渋滞。私らみたいなヤツが多く居るわけだし。横道に入る。道が道でない。地割れで段差が酷い。それでもなんとか神戸方面に進んで行くと、今度は『熱い』。真冬なんだが、火事で熱い。道の両サイドどころか、街中が燃えてるわけだし。
 彼の実家は山の手。停電してたみたいだが、「遠い所をわざわざどうも」と、帰りにお菓子とかジュースを貰った記憶があるのだが。被災地に行って、御土産貰って来たわけだ。
 私はカプセルホテルにしばらく滞在。いや、次の部屋の準備がまだで、実家に帰るのもイヤだったのでミナミのカプセルホテル。テレビ三昧。どんどんニュースが入って来る。

 後に神戸には何度か足を運ぶ。一番印象深かったのは地震があって2ヶ月ぐらい後にある支援所に行ったら一人の紳士が来た。そこは喫茶コーナみたいな感じで、まあ、「ゆっくり過ごして下さい。」みたいな所。コーヒーとかを喫茶店経験者の私は作ろうと思って行ったら、全然人が足りてて、やる事ないのでコーヒーを作る事もなく、その喫茶コーナーでボンヤリと。いや、「喋り相手」と云う名目ぐらいあったと思うのだが。。。で、その紳士。スーツをバッチシ着込んで、恐らく仕事帰り。
 テーブルの真ん中にお菓子があった。キャンディーとか、チョコとか。その支援所までは電車が走って居た。
 帰り際にその紳士が「これ頂いて宜しいですか?」と、さすがは阪急沿線の紳士。丁重な言葉使いで語りはる。
 「いいですよ」と云うと、ガバッと、わし掴みでお菓子をスーツのポケットの中に押し込んだ。
 電車が走り、コンビニも開いている。

 心の傷。

 キングコングは新地のホステス(?)の必死の演技を気に入った。彼女が倒れる所を気に入ったみたいだ。だから指で彼女を弾いて遊ぶ。怒る彼女。
 キングコングは周囲のものに八つ当たりをする。岩等を蹴散らす。
 よく解る。自転車や自動販売機や、車のショールームのガラスにローリングソバットかました私にはよく解る。不器用な八つ当たり。

 『きらきら研修医』を観てた。
 真奈美タンが手術の縫合を失敗する。
 「すいません。。。今度はちゃんとやりますから」と真奈美タン。
 「医者は患者の命を預かっているんだ。だから『今度』と云う事はない。」
 真奈美タンは『出会い』の大事さを感じる。

 なんか、色んな事を粗末にして来たし、している。
 「なんでこんな事が解らんかなぁ。。。」とか。エゴ。
 「俺にだって都合があるんだぜ」というエゴ。

 都合は誰にでもあり、生きてる中でそれぞれの人達が様々な形で傷ついて生きている。そういう人生経験の積み重ねが現実。

 【怨みに寄らず、「哀しいね」って言えるかどうか。「南無阿弥陀仏」って言えるかどうか】(鍵主良敬先生)

 相変わらず、自分の「思い通り」にならなかった事で傷つく。八つ当たりする。被害拡大。
 そうじゃなく、潜ろう。哀しみの海深く潜ろう。自分が「思い通り」にならなくて傷ついた事を機縁にして、八つ当たりしてしまたりする『弱さ』を持った人達を他人事でなく、自分の事として自覚して、多くの八つ当たりしてしまうような、つまり「やってられるか!」と云う外に出た私の症状を共に哀しめるようにありたい。