出発直前になって広島市で大災害をもたらした西日本での豪雨で大山なども心配しましたが幸い被害もなさそうなので予定通り出かけました、今回の旅は鳥取県の伯耆大山登山と隣の島根県に有る世界遺産指定の石見銀山見学及び銀を運んだ「銀の道」を歩く旅をして来ました。
【8/22】
伯耆大山の麓大山寺の登山口にほど近い「大山寺館」に2連泊して22日早朝5時過ぎに宿を出発しました、雨は降っていませんでしたが黒いどんよりした雲が大山の半分以上上をすっぽり覆っていました、登山口に取り付き急坂の階段を登ると間もなく杉の巨木の中に歴史のある大きな「阿弥陀堂」を右に見て進むといよいよ本格的な急坂の登山道になりました。
合目毎に太い木の標柱が建っていましたが丁度2合目を過ぎたあたりから雨がぱらぱら降り始め次第に雨脚が強くなったきました、3合目あたりを過ぎるころには遠くに雷鳴が聞こえてきましたがまだ遠くだからとのんびり構えていたら突然近くで一発轟くとたちまち強烈な雨脚になりました。
4合目を過ぎるあたりまで頭上での雷鳴と強烈な雨脚が交互に襲ってきましたので「どうするか止めて下りるか…」と内心考えましたが妻の手前口には出しませんでした、すると一人の青年がびしょ濡れになって駆け下りて来たと思ったら今度は若者達十数人のパーティーが下りて来ました、聞くと頂上でご来光を見ようと夜中に登ったとのことです。
この大雨に登るのは私達だけだと思っていたら他にも居たので勇気百倍頑張って登ることにしました、雨も何時の間にか止んでガスが消え雲間から青空さえ覗いてきたと思ったら太陽の光が幾本もの筋となって麓を照らし始めたのです、すると何と大きくきれいな虹が現れました、それも二重の「ダブルレインボ―」です、妻も感激して二人で暫く眺めました、山登りでダブル虹を見たのは初めてです。
ここからは今までの疲れや不安も吹き飛び足取りも軽く快調に登り続けました、時々振り返っては麓の景色や花を眺めたりしながらゆっくり登っていると中年夫婦や数人の単独行者(千葉県市川市から来た方とは暫くおしゃべりしながら一緒に登りました)に次々追い越されましたがあくまでもマイペースで登りました。
漸く頂上(1,710m)に着くと写真を撮ったり行動食を食べらりしてのんびり休んでいるとどんよりした雲が出て風も強まって来たので急いで下山することにしました、横殴りの雨になりフ―ドを被って足元ばかり見て歩いていたら分岐を見落とし間違ったルートに迷い込んでしまいました、これで20分近くタイムロスしましたが何とか無事下山して宿に辿り着きました、結局最終的には20人近いパーティーをはじめ総勢40人位の登山者に出会いました。{動画NO1}
【ポイントタイム】
宿(5:25)…1合目(5:45)…3合目(6:25)…5合目(7:00)…7合目(7:39)…9合目(8:27)…頂上(8:38)(8:55)…大山阿弥陀堂(11:03)(11:07)…大山寺館ゴール(11:15)、所要時間5時間56分、歩行時間5時間10分、水平距離往復約10km、累計標高差約970m、歩数約17,000歩。
【8/23】
今日は石見銀山遺跡見学の予定なので宿「大山寺館」を早朝出発してバス=電車(山陰本線)=バスと乗り継いで大森代官所跡BSで下車(10:10)し近くの自転車貸店で電動自転車を借りて今晩の宿「ひろたや旅館」へ荷物を預け身軽になってまず遺跡のメーン龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)(鉱石を掘った坑道)に入って中を見学しました。
出抗すると丁度お昼時なので集落の外れにあるそば店で昼食そばを食べました、この間東京板橋区から車で九州を回ってきたと言うご夫婦と一緒になりずーと行動を共にしました、御主人が私と同年とのことで意気投合したのです。
昼食後ご夫婦と別れ私達は近くにある「石見銀山資料館(大森代官所跡)を見学してから今度はバスで「世界遺産センター」に行きここでもゆっくり見学してから宿に帰りチャックイン(16:10)しました。{動画NO2}
【8/24】
今日はその昔製錬された銀を山越えして温泉津(ゆのつ)・沖泊港迄運んだ銀山街道(銀の道)を歩くウォーキングです、宿を8時過ぎに出発するとぽつぽつ小雨が降り始めましたが人っ子一人見えない静かな古い町並みの通リを歩いているうち雨も止みました、途中トイレ休憩して1時間余り歩いたところで昨日見学した龍源寺間歩入口に着きました。
ここからが「銀の道」になります、暫くは舗装道路ですが本格的な昔道に入ると草が繁茂したり崖崩れや倒木で道が塞がっている所等が有って迂回し藪を掻き分け何度も沢を徒渉するなど最近人が歩いていないような荒れた所が随所にありました、何か房総の藪山を歩いている様な気分になりました、違うところは「熊に注意」の看板があったことです。
それでもほとんどのルートが「中国自然歩道」に指定されておりますから所処に休憩用のベンチが置かれて居たり昔道らしく石畳の所も随所にありました、何度か厳しいアップダウンを繰り返して漸く街道一の難所「降路坂」〈こうろざか〉(峠)に辿り着きました、水平距離にしてここが全コースの約1/3です。
ここからは殆ど下りですが漸く里に降り立ったと思うと暫くしてまた昔道に入り多少のアップダウンを繰り返すと終点の港のある温泉津町の里に出ました、集落の狭い坂道の下に昔銀を運んだ人たちや牛馬が喉を潤したと言う「清水の金柄杓」がありましたので私達も冷たい水で喉を潤しました。
山肌にへばり付いた集落を降り立つといよいよ温泉津温泉街に入るのですが入り組んだ分岐で地図とにらめっこしていたらハイカーらしいおばさんに「何処へ行くの…」と声を掛けられ事情を話すと丁寧に略図迄書いて教えて呉ました、その方は地元のガイドだったのです。
温泉街に入ると何度か迷いながらも漸く最終地点の温泉津港にゴールしました、着いたら又道を教えて呉れたおばさんが居たのです、心配して車で先回りしていたのだす、暫くおしゃべりしてから宿に向かいチェックイン(14:28)しました。{動画No3}
【ポイントタイム】
宿(8:05)…トイレ休憩(8:40)(8:45)…龍源寺間歩入口(銀の道取り付き)(9:10)…昔道入口(坂根口番所跡)(9:16)…降路坂(峠)(10:50)(10:53)…降路坂を降り立った西田集落(11:10)昼食休憩(11:30)…清水集落小休止(12:38)(12:46)…清水の金柄杓(12:52)(12:55)…温泉津港(14:10)(14:20)…宿「輝雲荘」チェックイン(14:28)、所要時間6時間23分、歩行時間4時間50分、水平距離約15km、累計標高差約710m、約24,000歩。
【余談】
今回の山旅は当初雷鳴に襲われたりしましたが最後はダブルレインボ―を見られた事千葉の市川から来た方とお会いできたこと等ほぼ満足できる登山でした、また東京から来た御夫婦と親しく一緒に遺跡を回った事そして何よりバスの中で2才位の可愛い女の子にいきなり「おじさんこんにちわ・・」とあいさつされてすごく感激したことなど何歳も若返ったような楽しい旅でした。
HP URL outdoor (hacca
伯耆大山(1,710m)頂上にて 龍源寺間歩入口 最終地温泉津温泉街
[銀の道」ウォークの軌跡(1/25,000)の宿小
伯耆大山登山の軌跡(1/25,000)の縮小図
(動画NO1)
(動画NO2)
(動画NO3)