今日は内浦山県民の森ハイキングの予定でしたが急遽中止になり「晴天なのにもったいないなぁ…」と思っていたところ急に「そうだ日本百名峠の一つ横根峠を確認し更に先日の味わいハイキングクの時林道脇に三角点標柱があるのに標石が分からなかった三角点を探そう…」と思い立って早速出かけました。
深田久弥と同じ様に作家で登山家の井出孫六氏が12人の執筆者と編纂した「日本百名峠」の中で千葉県で唯一選定されているのが長狭街道に有る鋸南町と富津市の市町境界の横根峠です、今は車道になっていて知らずに車で通り過ぎていましたが改めて確認しようと出かけたのです。
【横根峠&Ⅲ△「二」】
今回は横根峠だけでなく近くの三角点も確認しようと思ったので横根峠を写真に撮るとその足で三等三角点「二」(どうして名前が二なのか分かりません)を訪ねて南側の尾根に取り付きました、中腹に廃屋がありましたがその家の為なのかそこまではコンクリート舗装でした。
廃屋から上は全くの藪で踏跡もマーキングもありません只々コンパスを頼りに急尾根を登りました、藪の割には思ったより簡単に三角点は見つかったので写真を撮って直ぐ引き返し1時間余りで駐車場に帰り着きました、ここで早い昼食休憩をして次の三角点に車で向かいました。
【ポイントタイム】
長狭街道路肩駐車場(9:54)スタート(10:14)…Ⅲ△「二」(270.5m)(11:01)(11:03)…駐車場ゴール(11:32)、所要時間1時間18分、歩行時間1時間、約3km、約4,000歩。
【Ⅳ△「中根」&Ⅳ△「人骨山」(ひとぼねやま)】
佐久間ダムの橋を渡って最奥の中根集落の畑の端に駐車、まずは三角点「中根」を目指し林道を奥に進みました、尾根の末端に着きましたが藪で急傾斜が続いていて取り付き場所が分かりません、暫く探し回っていたら尾根が緩やかに林道に落ち込んでいる所があり薄い踏み跡が上に続いていたので登ってみると荒れたスイセン畑がありましたがそこから先は又も藪で踏み跡もマーキングもありません。
兎に角コンパスの指し示す頂上を目指して藪尾根をほぼ直登して漸く頂上に辿り着きました、藪の中で三角点の白い標柱はないかと探しましたが見つかりません、周りを良く見ると木の枝に薄汚れた茶色の布切れが結びつけて有ったので「もしかして…」と思い近ずいて見たらありました!Ⅳ△「中根」(213.5m)の標石です。
藪山で三角点を探し出すのは結構苦労しますがそれでも思った割に短時間で見つけたので上機嫌で山を下りました、登り口の林道に着いたらまだ13時前です、これでは当初予定にない「人骨山」に行けるかもしれないと思い地形図で距離を測ったら片道約1.5km位なので1時間余りで帰れるだろうと考え行く事にしました。
所がこれが大きな誤算で大変な難儀山行となったのです、今まで人骨山へは津森山に登った時ついでに北東の尾根から三回程登っていますが反対側からは初めてです、然し確りした案内板が林道の入口に立つているのでちゃんと踏み跡もあり分かり易いルートだろうと思い込んでいました。
人骨山に向かって暫く進むと登山道取り付き口にも「人骨山→」の案内板がありましたがそれが最後です、沢沿いに僅かな踏み跡を辿って進むと次第に雑草等が繁茂し藪が濃くなり踏み跡も途絶えて行けども行けども藪々です、兎に角尾根上に上がらなければ頂上には辿り着けないと思い藪の急尾根を木の根等を掴んで這い上がりました。
尾根上に上がってみたらしっかりした踏み跡が有り頂上直下には綱引き用のロープでしょうか太いロープが設置されていました、やっとの事頂上に辿り着いたら一面ススキが繁茂していて三角点を探すのに手間取りました。
復路は確りした踏み跡のある北東尾根を数十メートル下りましたが里に下りてから長い距離を歩かなければならない事に気付き思い直して往路に引き返えしました、今度は尾根上の踏み跡を辿って行けば林道に降りられるだろうと直ぐ尾根を下ると途中荒れたソテツ畑に出ましたがそこから先は又踏み跡もありません。
左の尾根を下れば往路の沢に出るのは分かっていますが右の尾根遙か下に人家のトタン屋根が見えましたのでどうするか迷った挙句右の尾根を進むことにしたのです、これがまた大変な誤算ルートでした。
漸く開けた稜線に出たと思ったらなんと狭い尾根上数十メートルに渡って太陽パネルが設置されているのです、パネルがあるからにはしっかりした踏み跡がある筈だと思いきや全く歩ける所がないのです、仕方なくパネル台に捉り乍らパネルの下を潜る様にしてなんとか渡るり終えましたが一難去ってまた一難今度はそこから先が痩尾根の上に前に進むのが不可能かと思われる程の猛烈な藪です、然し引き返すことは出来ません、前進あるのみです。
何とか藪を潜り抜け里に降りられそうな場所を見付け滑り落ちない様木にぶら下がり乍ら何とか人家(廃屋)の裏まで下りました、その姿はまさに惨敗兵そのものです、体中に「ヌスト」が付きまといシャッツもズボンもそちこち破れて見る影もありません、然し兎に角無事下山出来たのでほっとして廃屋前の道路に座り込み下りてきた藪尾根を眺め乍ら暫く小休止しました、その後とぼとぼ歩いてやっとの事車に帰り着きました、
長狭街道駐車場発(11:45)=最奥中根集落畑脇駐車(12:00)(12:07)…Ⅳ△「中根」(12:31)(12:33)…復路林道着(12:49)…人骨山に向かう…(ルート不明で藪沢から藪尾根急登)・・・尾根上(13:49)(13:54)…人骨山(14:05)(14:15)…復路・人家(廃屋)前道路(15:23)(15:28)…駐車場ゴール(15:45)、所要時間3時間38分、歩行時間3時間05分、水平距離約8km、歩行数約9,000歩。 【二ヶ所合計】所要時間4時間56分、歩行時間4時間05分、水平距離約11km、歩行数約13,000歩。
夕方4時近くになっていましたがあと一ヶ所(嶺岡中央林道3号線)道路脇にある基準点の白い標柱があって標石の分からない三角点をどうしても探し出そうと車を走らせました、暗くなる前にと焦ったので分岐を間違えたりその場所を通り過ぎたりして時間が掛かり着いた時には薄暗くなりました。
然しここまで来たからにはなんとしても探し出そうとヘッドランプを点け持参した鎌でびっしり地面を覆う葛の蔓を刈り払い周りを掘り返したら遂に出てきました、標石の頭が…「やった!」と一人叫び暫く標石(Ⅳ△「澗谷」202.7m)の頭を撫ぜて眺めました、周りは既に真っ暗になっていたので急いで帰路に就きましたが帰宅は18時過ぎになってしまいました、今日は大変な思いをしましたがすべて目的を達成出来て充分満足の行く山歩きでしたので入浴後一人缶ビールで乾杯しました。
HP URL outdoor (hacca.j
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/20/cc/f337afb727816b2776a128951dc34ce6_s.jpg)
志駒もみじロードの紅葉 日本百名峠の「横根峠」 Ⅲ△「二」(に)(250.5m)
Ⅳ△「中根」(213.5m) 超早咲きスイセン Ⅳ△「人骨山」(292.6m)
熟したアケビの実 Ⅳ△「澗谷」(202.7m) トリカブトの 花
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/30/4a83d5c207aecdaf390e3bbbe33abaf7.jpg)
「横根峠&Ⅲ△二」の軌跡(1/25.000)の縮小図
【追記】
① Ⅳ△「中根」&Ⅳ△「人骨山」の軌跡は出発時GPSのスイッチONを忘れた為記録されませんでした。
② 掘り出した標石の基準点Ⅳ△「澗谷」(たにやつ)(202.7M)は「点の記」には記載されているのに地形図(1/25,000)「金束」(こずか)にはその記号 が記載されていないので不思議に思い国土地理院に電話で問い合わせたところその回答が「現地に基準点を設置したのが平成23年で地形図の基本を作成したのがその直前なので記号を記入できなかった」とのことですが確かに基準点設置は平成23年ですが地形図発行は平成25年ですから充分記入は可能な筈ですが役所ですから自らの間違いは決して認め様としません、然し「数年後には新地形図を発行するのでその時は記号を記入します」とのこ とです。