テレビの旅番組で袋田の滝が写し出された映像を見て妻が「袋田の滝は見たことない・・」と言うので「それじゃ見に行こう・・」と言うことになったのですが袋田の滝だけ見に行くのはつまらないので袋田の滝の背後に聳える「月居山」(404m)と茨城県の名山「奥久慈男体山」(654m)に登ることにして早速出かけました。
梅雨入りを昨年並みの6月10日頃と予想して8日から10日の二泊三日の余裕有る計画を立てたのですが予想に反し例年より三日も早く梅雨に入ってしまい9日には雨にたたられ難儀した男体山登山となりました。
【6月8日】 《袋田の滝&月居山》
初日に袋田の滝見学と滝の源流の山「月居山」に登ることにしてJR水郡線袋田駅からバスで終点の滝本BSで下車し(12:47)スタートしました、土産店の立ち並ぶ通りを抜けてきつい坂を登るとトンネルの入り口に料金所があり一人300円の観瀑料を支払い200m程のトンネルを抜けると突然豪快な滝が目の前に現れました。
日本三名瀑の一つだけに素晴らしい眺めでした、特に梅雨入りして雨が毎日降り続いているので轟音を轟かして莫大な水量が落下しその水飛沫が観瀑台まで降り注ぎまさに豪快そのものでした、梅雨時とは言え日曜日なので結構観光客も多いのですが観瀑台で写真を撮ると直ぐ立ち去る程でした。
私達も写真を撮ると暫くして次の月居山に向かいました、滝の下にある吊り橋を渡って登山口に着くと身支度を整え取り付きましたがなんと鉄の急階段が九十九折に延々と続いているのです、途中から更に厳しい直登になりましたが時々樹間から滝を下に眺めながら標高差≒270mを40分余りかけてやっと頂上に辿り着いたと思ったらなんとそれは第一ピークの「前山」でした。
ここから急坂を下り光明寺跡の鞍部に下り立つと再び急坂を登り返し漸く後山の月居山(404m)の頂上に辿り着きました、ここはその昔「月居城」の跡だそうで故事来歴の説明書きの碑が立っていました、写真を撮る等小休止の後こから鞍部まで引き返して左折し旧道を下ってゴールの滝本BSを目指しました。
BSにゴールすると丁度観光協会の運行する大子駅行きのSLを模した無料のシャトルバスが出発するところだったのでそのバスに乗リ得をした気分になって大子駅迄行きここからは宿の車に迎えに来てもらって今晩の宿「福寿荘」(16:20)にチャックインしました。
【ポイントタイム】
滝本BSスタート(12:47)…料金所(13:02)…観瀑台(13:06)(13:10)…吊り橋(13:12)…登山道取り付(13:15)(13:20)…鉄階段途中小休止(13:31)(13:33)…第一ピーク(前山)(14:06)(14:15)…鞍部明光寺跡(14:25)(14:28)…月居山(後山)(14:44)(14:55)…滝本BSゴール(15:48)、所要時間3時間、歩行時間2時間20分、≒4km、累積標高差≒490m、歩行数≒7,000歩でした。
【6月9日】 《奥久慈男体山》
昨日は予報に反し一日雨は降らずラッキ―でしたが今日は朝から小雨が降っていて少し心配です、大子駅に隣接したコンビニでお弁当を買っていたらお客らしい初老の男性に「山に登るのかい・・岩場は滑るから危険だよ気を付けな・・」と言われて途端に妻は不安顔になってしまいました、私も「気を引き締めて掛からないと大変だな・・」と内心思いながら電車で登山口のJR西金駅に向かいました。
無人駅の西金駅には人っ子一人おりません、身支度を整え傘を差して(8:30)出発しました、本格的な登山道取り付き点迄≒5kmの林道を歩き途中四つの小さな集落を通過するのですが最初の集落に着くと庭先にいたお年寄りが「この雨に山に登るのかえ・・岩が滑ると危ないぞ気を付けな・・」と又も同じ忠告をして呉れたのです。
流石に私も少し不安になりましたが妻は何も言わずただついてくるので「兎に角行けるところまで行き駄目だったら引き返そう・・」と内心決意して進みました、最後の集落に着くと公衆トイレがあったので小休止していると車で防災パトロール中の大子町消防職員数名に出会ったので登山道の状況を聞いたところ「大丈夫ですよ、気を付けてゆっくり登れば登れますよ・・」と言ってくれたので私も妻も安心して本格的な登山道に取り付きました。
樹林帯とは言え本格的に降り出した雨と汗でカッパを着ていても体中濡ネズミ同然です、登山道は小川の様に水が流れ出し登るのに難儀しましたが途中所々にきれいな花も咲いていて写真を撮りながらゆっくり登ったので登山口から1時間20分(標準タイム1時間)も掛かって漸く大円地越のコルに着きました。
コルに着いたころには雨も止んだのでカッパを脱いで身軽になり後は急坂を登り返せば頂上だと張り切って登りましたがピークに登り着いてもそこは頂上では無く急坂を下り登り返さなければなりません、次は頂上だろうと更に頑張りました。
再び登り着いて見るとまたしても頂上では無く再び急坂を下らなければなりません、然しこのころになるとガスも晴れて遙か下の谷間に集落の家々が小さく見える様になりましたがゆっくり眺める余裕はありません、三度び急坂を登り返して今度こそ頂上に辿り着いたと思いきやまたしても騙されました。
結局四度目にやっとの事頂上に辿り着きました、一等三角点や電波塔そして男体山神社奥宮もあるのでまさしく奥久慈男体山(654m)の頂です。丁度12時をまわっていたので昼食休憩にしましたがお弁当を食べ終らない内に下からガスが登ってきて瞬く間に視界が消えました、又雨が降り出さないうちに下山しようと弁当を食べるのもそこそこに急いで復路に付きました。
大半の遭難事故は下山時に起こるので気を引き締め上小川駅を目指しました、地元の人達が忠告してくれた通り所々に急傾斜の岩場がありトラロープはついていますが岩の上を水が流れているようなところもあったりして慎重の上にも慎重に下りました、登山口に立っていた看板に「ロープもついていますが古いのであてになりません、事故などは自己責任です・・・」と書かれているのを思いだしながら何度もロープを引き確認しながら下りました。
頂上から1時間20分(標準時間50分)も掛かって漸く麓の男体山神社に下り立ちました、ここからは多少のアップダウンは有りますがほぼ平坦な道を途中≒1.5km 程の破線登山道を中に挟んで舗装林道を含め≒5km程の道を終点のJR上小川駅を目指して歩き予定より≒1時間近く遅れて同駅に(16:07)にゴールしました。
【ポイントタイム】
JR西金駅スタート(8:30)…大円地集落公衆トイレ小休止(9:54)(9:58)…登山道取り付(10:00)…大円地超(コル)(11:20)(11:23)…男体山頂上(12:10)昼食休憩(12:40)…男体山神社(14:00)(14:05)…JR上小川駅ゴール(16:07)、所要時間7時間37分、歩行時間6時間35分、水平距離≒14km、累積標高差≒590m、歩行数≒28,000歩でした。
【二日合計】
所要時間10時間30分、歩行時間8時間55分、水平距離≒18km、累積標高差≒1,080m、歩行数≒35,000歩。
平日の雨の日にわざわざ山に登る物好きな人は私達だけの様で誰にも会いませんでした、復路で里に下りてから道を間違え20分程タイムロスしたり又ストック袋を駅前のバス待合室に置き忘れたり(翌日そこに有りました)等トラブルもありましたが兎に角雨の中標高は低い乍ら二つの山の頂に立てて大きな達成感を味うことが出来思い出に残る山旅でした。
HP URL outdoor (hacca
観瀑台に水飛沫の降り注ぐ 滝下に架かる吊り橋 まだ開花前のトリアシショウマ
豪快な袋田の滝
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/58/0e/83f85d5881ef22b807bcff787aa4cba7_s.jpg)
月居山(404m)の頂上にて 今が盛りのユウスゲ 男体山直下の大円地越にて
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1f/d0/edd7bc06f1a403eaeedcaea947633e6c_s.jpg)
淡いピンクのシモツケの花 奥久慈男体山(654m)頂上にて Ⅰ△「頃藤」(654m)にタッチ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/30/47719e5ae0537d042e0950ee50d8d1da.jpg)
袋田の滝&月居山(1/25,000)の縮小図
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/72/15fbe99d2c5e061bb56c5360d0f077de.jpg)
奥久慈男体山(1/25,000)の縮小図