アウトドアー

山登りや峠越えなどを書きます。

番外編  B29墜落跡地の慰霊碑探索顛末記  ('13,11,5・6・8)

2013-11-08 13:15:31 | 番外編

11月2日KRCハイキングの折り木更津市上烏田地先迄来た時「戦時中アメリカのB29がこの近くに墜落したとの事なのでそこを訪ねよう」とリーダーから提案があり衆議一決行くことになったのですが場所が皆目分からず周辺の山を眺めて結局諦めて帰ってきたのです。

B29の墜落したのは終戦間近かの昭和20年5月ごろでした、私が小学3年生の時で墜落した2~3日後に祖父が見に行くと言うので自転車の後ろに乗って付いて行ったのです、巨大な機体が二つに割れ座席の前に付いている機関銃から長く伸びた弾帯が今でも目に焼きついています、又大小ばらばらになった機体の破片や搭乗員の遺体等がくすぶり燃えていて周辺には異様な臭いが漂っていたのも覚えています。

7年前の2006年(平成18年)8月8日地元の人達が中心になって慰霊祭が行われました、その時実行委員会事務局長を務めた木更津市議のHG氏(私の高校同期)から「参加しないか・・」と声が掛かりましたが都合がつかず参加できなかったので何時かその場所を訪ねてみたいと思っていました。

そこで一念発起して墜落場所に建立された慰霊碑の探索に出かけました。
【第1回(11/5)】
KRCハイキングで歩いたコースの練木新田集落手前の「並松コース分岐」に車を置き歩いて最奥の民家の前を通リ尾根を登りましたが荒れた道で至る所倒木や倒竹などで道が塞がれていて鉈で切り開きながら進みました、漸く稜線に出て左折し「並松コース」に合わさり八幡台団地方面に進みました。

途中「墜落跡地」へのマーキングが無いか探しながら歩きましたが全く有りません仕方ないので団地に降り立ったところからUターンして帰路に付き帰り枝道にも入って探しながら帰りましたがこれも空振りでした、折角ここまで来たのだからと途中に有るⅢ△「並松」に寄リタッチして尾根を下り駐車場にゴールしました、結局2時間20分掛って≒6km歩きましたが敗退です。

 【第2回(11/6)】
今日こそ探し当てようと思い慰霊祭元実行委員会事務局長の市議HG氏に現場を案内して頂くことにして車に同乗してもらい現場へ通じる車道からの取り付き口迄行きましたがそこから先は余りにもひどい藪なので車道からおおよそのルートを教わり一旦HG氏を自宅にお送りしてから改めて一人でアタックしました。

車道のガードレールの切れた間の路肩から平地に下りましたが取り付きから草や蔦或いは笹竹等猛烈な藪で鉈や植木バサミ等で刈リ払いながらやっとの事尾根の突端に取り付き尾根を登りましたが今度は笹竹の密集した藪でそれを刈り払いながらの前進で慰霊碑を探すどころではありませんでした。

大汗を掻きながら登って漸く傾斜が緩くなったと思ったら突然下草の無い檜林に飛び出しました、「慰霊碑は藪の中にある」と聞いていたので諦めて帰ることにしましたが来たルートがなかなか分かりません、然し所々赤テープを貼って来たので何とか迷いながらも車道まで辿り着きました、数百メートルを往復するのに1時間半掛かりましたが結局今日も敗退しました。

【第3回(11/8)】
昨日じっくり考えたので今日の探索で見つからなかったら探索は止めようと決意して出かけました、最後の探索なので墜落地の地主で慰霊碑を建立した方(故人)の息子さんに更に詳しいルートを教えて貰おうと訪ねた所留守でした、

然し隣家の御主人Tさんが庭で仕事をしていたので事情を話したら「私が現場を案内しましょう」と言って下さったので車に同乗して貰い現場に向かいました、今度はTさんが先導で車道から先藪漕ぎして平地の最奥の池の様な水溜りの所まで案内して頂きそこから先は私一人で水の中に入ったり益々ひどくなる藪漕ぎをしながら進みました。

30メートル位進んだ所にその慰霊碑は有りました、高さ1m位の石に「B29搭乗員之墓」と書かれた石碑が立っていました、持参した缶コーヒーのタブを開けお供えして「合掌」冥福を祈りました、三回目にして漸く目的を達成出来た満足感に浸ってTさんの待つ所に帰り再び猛烈な藪漕ぎをしながら車道に出てTさんを自宅にお送りしお礼を言って帰路につきました。

以上がB29墜落から68年後の慰霊碑探しの顛末です。

【追記】
慰霊碑の建立は墜落地の地主(故)KK氏が1,951年(昭和26年)に個人で建てたもので長い間世間には殆ど知られていなかったそうです、数年前たまたま山菜採りに入山した人が見付け広く世間に知られる様になりそこから慰霊祭が行われる運びになったそうです。

                      HP URL outdoor (hacca

            
         「B29搭乗員之墓」・・“合掌”          最奥民家前の石灯籠         三等三角点「並松」(122.1m)

                       

             
           コウゾリナ                 現場への入り口                 車道から見た墜落地の山
                      

                  
              藪の中に立つ椎の巨木  サラシナショウマ         マユミの実