二転三転するストーリを単純に単純に楽しむべきだろうが……
宅間善人の設定……冤罪(殺人未遂罪)で10年間服役した経歴を持つ異色の刑事・宅間善人(草剛)。長い服役期間に犯罪者・受刑者のデータ、犯罪手口などをすべて記憶するという、いわば“犯罪心理のスペシャリスト”
「わかるんですよ、僕。だって10年入ってましたから」
と、時折この決め台詞を言って、自信満々に、誤った推理を断言する主人公。
服役中の10年間、ずっと犯罪者の観察をしていれば、“犯罪心理のスペシャリスト”になるかもしれないが、この主人公、コナン並に知識豊富で頭の回転も速い。もともと刑事であった訳でもないし、無理がある設定のように感じる。
密室殺人か?
殺人現場で関係者を集め、善人はミステリー論を披露。
ミステリーの定番のネタとして、
①密室
②見立て(干支の人形)
③ダイイングメッセージ
④クローズドサークル(「台風で欠航」)
⑤首なし死体
を並べ、さらに、「犯罪じゃないのに、犯罪にしようとする」の実例を挙げ、今回の事件もその例に該当すると言う。
つまり、生命保険の為、自殺を他殺に見せかけたのだと。
「部屋は密室なんだから、自殺以外の結論は最初から考える必要はなかったんだよね~♪」
と、自慢げに語る。さらに、<ジオラマの意味深な人形は、自殺の動機>と推理した
しかし、これは犯人の用意したフェイクで、善人も裏があると捜査を継続。
≪えっ!さっきの講釈は何だったの?≫
10年服役して、「わかるんですよ、僕」と言い切れる能力を持ったことは、百歩譲って許容するとして、
「自殺以外の結論は最初から考える必要はなかったんだよね~♪」
という台詞の落とし前はどう付けてくれるんだ!
ミステリーの定番ネタ云々も、空振り。
しかも、
「死体をナイフで刺したのは、主人の名誉を守るため」
という推理も、的外れ!
この不満は、二転三転するストーリーに対してではなく、
間違った推理、結論を自信満々で断言して、反省することなく、次の推理を披露する主人公の姿勢に対しての不満なのである。(まるで、気象庁の予報官みたいである)
まあ、新宮司朱子(石田ひかり)に殺人を犯させてしまったこと、それによって、弁護士・近藤竜行(松田賢二)が命を落としてしまったことへの贖罪と、執事・君原の娘の移植手術を待つため、10か月も服役したことは、驚き、感心したが。
それにしても、発足したばかりの部署が何の実績を上げないうちに、その主要メンバーが殺人を犯したというのに、10か月も存続したのも、大きな驚きではあるが。
とにかく、何でも分かっているという態度で、自信満々で推理を披露して、外れても反省せず、逆に、“どんでん返し”という効果に利用するという手法が続くのだとしたら、ストレスが溜まりそうだ。
【ストーリー】番組サイトより
宅間善人(草剛)は東京刑務所に収監されていた。京都府警在職中に殺人未遂罪で滋賀中央刑務所に入れられて以来、二度目の刑務所生活。一度目は冤罪であることが判明し、出所となったが…。
事の始まりは10ヶ月前に遡る。京都府警『特別捜査係』の解散とともに警視庁にやってきた宅間。同時に、名前さえ付いていない“ある部署”に配属されることになる。「ボーダーレス化する凶悪犯罪に対応するため、縦割りの組織を越えて円滑に捜査、情報収集、分析をするチーム」という名目のその部署は、あらゆる犯罪データを記憶しているという宅間の能力を最大限に活かすための部署。そして発足後まもなく、刑事部総務課から我妻真里亜(夏菜)という女性刑事が転属してくる。
京都府警の『特別捜査係』で数々の難事件を解決に導いてきた宅間の経歴に、明らかに不信感を抱く真里亜。そんな真里亜の戸惑いをよそに、この新設部署の生みの親である滝道博喜(吹越満)に命じられ、宅間と真里亜は名門家で起きた小説家刺殺事件の捜査に乗り出すことに…。
内側から鍵がかけられた部屋で首を吊って自殺を図った新宮司直兎(金藤洋司)の背中にはナイフが! 自殺なのか他殺なのか、一見すると判然としない状況だったが、宅間は現場に到着するやいなや、“密室”“見立て”“ダイイングメッセージ”など、ミステリーの定番ネタとも言えるトリックを次々と見破っていく。
飄々と的を射ない宅間の捜査に翻弄される真里亜だったが、事件は思わぬ方向へ。
部屋の金庫から発見された生命保険証書の受取人欄には、妻の新宮司朱子(石田ひかり)ではなく執事の君原兼文(井上順)の名が記されていた。この件は主人の自殺を知った君原による“他殺への偽装”だったのだ!
君原には病気を抱えた娘がおり、治療のための金を必要としていた。保険金を受け取るために他殺を偽装したということだったが、宅間も真里亜もこの結末に納得ができない。
裏付け捜査のために、現場にいたライターの横内幹也(遠山俊也)、弁護士の近藤竜行(松田賢二)に会った宅間らは、意外な事実を耳にすることに!
ほどなくして、横内が自殺する! 一連の真犯人に気付いた宅間は、ある言葉を残し新宮司家へ。しかしその言葉が、宅間を再び“塀の中”へと戻らせることになってしまう。
宅間の窮地を知った『特別捜査係』の元メンバー・姉小路千波(南果歩)らは、あることを調べ始める…!
脚本:戸田山雅司
監督:七剛
宅間善人の設定……冤罪(殺人未遂罪)で10年間服役した経歴を持つ異色の刑事・宅間善人(草剛)。長い服役期間に犯罪者・受刑者のデータ、犯罪手口などをすべて記憶するという、いわば“犯罪心理のスペシャリスト”
「わかるんですよ、僕。だって10年入ってましたから」
と、時折この決め台詞を言って、自信満々に、誤った推理を断言する主人公。
服役中の10年間、ずっと犯罪者の観察をしていれば、“犯罪心理のスペシャリスト”になるかもしれないが、この主人公、コナン並に知識豊富で頭の回転も速い。もともと刑事であった訳でもないし、無理がある設定のように感じる。
密室殺人か?
殺人現場で関係者を集め、善人はミステリー論を披露。
ミステリーの定番のネタとして、
①密室
②見立て(干支の人形)
③ダイイングメッセージ
④クローズドサークル(「台風で欠航」)
⑤首なし死体
を並べ、さらに、「犯罪じゃないのに、犯罪にしようとする」の実例を挙げ、今回の事件もその例に該当すると言う。
つまり、生命保険の為、自殺を他殺に見せかけたのだと。
「部屋は密室なんだから、自殺以外の結論は最初から考える必要はなかったんだよね~♪」
と、自慢げに語る。さらに、<ジオラマの意味深な人形は、自殺の動機>と推理した
しかし、これは犯人の用意したフェイクで、善人も裏があると捜査を継続。
≪えっ!さっきの講釈は何だったの?≫
10年服役して、「わかるんですよ、僕」と言い切れる能力を持ったことは、百歩譲って許容するとして、
「自殺以外の結論は最初から考える必要はなかったんだよね~♪」
という台詞の落とし前はどう付けてくれるんだ!
ミステリーの定番ネタ云々も、空振り。
しかも、
「死体をナイフで刺したのは、主人の名誉を守るため」
という推理も、的外れ!
この不満は、二転三転するストーリーに対してではなく、
間違った推理、結論を自信満々で断言して、反省することなく、次の推理を披露する主人公の姿勢に対しての不満なのである。(まるで、気象庁の予報官みたいである)
まあ、新宮司朱子(石田ひかり)に殺人を犯させてしまったこと、それによって、弁護士・近藤竜行(松田賢二)が命を落としてしまったことへの贖罪と、執事・君原の娘の移植手術を待つため、10か月も服役したことは、驚き、感心したが。
それにしても、発足したばかりの部署が何の実績を上げないうちに、その主要メンバーが殺人を犯したというのに、10か月も存続したのも、大きな驚きではあるが。
とにかく、何でも分かっているという態度で、自信満々で推理を披露して、外れても反省せず、逆に、“どんでん返し”という効果に利用するという手法が続くのだとしたら、ストレスが溜まりそうだ。
【ストーリー】番組サイトより
宅間善人(草剛)は東京刑務所に収監されていた。京都府警在職中に殺人未遂罪で滋賀中央刑務所に入れられて以来、二度目の刑務所生活。一度目は冤罪であることが判明し、出所となったが…。
事の始まりは10ヶ月前に遡る。京都府警『特別捜査係』の解散とともに警視庁にやってきた宅間。同時に、名前さえ付いていない“ある部署”に配属されることになる。「ボーダーレス化する凶悪犯罪に対応するため、縦割りの組織を越えて円滑に捜査、情報収集、分析をするチーム」という名目のその部署は、あらゆる犯罪データを記憶しているという宅間の能力を最大限に活かすための部署。そして発足後まもなく、刑事部総務課から我妻真里亜(夏菜)という女性刑事が転属してくる。
京都府警の『特別捜査係』で数々の難事件を解決に導いてきた宅間の経歴に、明らかに不信感を抱く真里亜。そんな真里亜の戸惑いをよそに、この新設部署の生みの親である滝道博喜(吹越満)に命じられ、宅間と真里亜は名門家で起きた小説家刺殺事件の捜査に乗り出すことに…。
内側から鍵がかけられた部屋で首を吊って自殺を図った新宮司直兎(金藤洋司)の背中にはナイフが! 自殺なのか他殺なのか、一見すると判然としない状況だったが、宅間は現場に到着するやいなや、“密室”“見立て”“ダイイングメッセージ”など、ミステリーの定番ネタとも言えるトリックを次々と見破っていく。
飄々と的を射ない宅間の捜査に翻弄される真里亜だったが、事件は思わぬ方向へ。
部屋の金庫から発見された生命保険証書の受取人欄には、妻の新宮司朱子(石田ひかり)ではなく執事の君原兼文(井上順)の名が記されていた。この件は主人の自殺を知った君原による“他殺への偽装”だったのだ!
君原には病気を抱えた娘がおり、治療のための金を必要としていた。保険金を受け取るために他殺を偽装したということだったが、宅間も真里亜もこの結末に納得ができない。
裏付け捜査のために、現場にいたライターの横内幹也(遠山俊也)、弁護士の近藤竜行(松田賢二)に会った宅間らは、意外な事実を耳にすることに!
ほどなくして、横内が自殺する! 一連の真犯人に気付いた宅間は、ある言葉を残し新宮司家へ。しかしその言葉が、宅間を再び“塀の中”へと戻らせることになってしまう。
宅間の窮地を知った『特別捜査係』の元メンバー・姉小路千波(南果歩)らは、あることを調べ始める…!
脚本:戸田山雅司
監督:七剛
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