前シリーズで、長瀬刑事(田中哲司)の無理やり殉職事件のため、もともと低かった評価が、私の中ではさらに下落した『遺留捜査』だが、今回は長瀬刑事に代わって、警部補・森田宗介(西村雅彦)が捜査一課より派遣されたという設定で加わった。
このシリーズ、第1シーズンより第2シーズンの方が、脇のキャストが魅力的で、主人公・糸村聡(上川隆也)の身勝手な単独行動が緩和された。その第2シリーズの設定を引き継いでくれ、初回を観ると今シリーズもそのテイストが保持されているようで嬉しい。
ただ、一か所分からない点がある。
キーポイントのハーモニカ
被害者のフリージャーナリスト・相馬悟郎(小市慢太郎)は、なぜかハーモニカを所持していた。(以下は番組サイトの「僕たちにも3分間いただけませんか…」というコーナーの仙堂卓巳刑事(正名僕蔵)のことば。
「ハーモニカは遠野麻理子が10年前に映画の中で吹いたもので、マウスピースに彼女の父親の血痕がついた陶器の欠片が詰まっていることが判明したんです。実は彼女、その映画の撮影中、大金を脅し取ろうと付きまとう父親を殺してしまっていたんです。その時、撮影現場である屋敷の部屋にあった壺に、父親が体をぶつけましてね。割れた壺の欠片が現場にあったハーモニカのマウスピースに入ってしまった」
これが真相で、説明に矛盾もない。
わからないのは、ハーモニカから当時の撮影状況を調べていた糸村が、壺が割れて、壺が出てくるシーンだけ取り直したことを突き止め、撮り直しに使用した壺の所有者にたどり着いた。
その壺を調べると、わずかに欠けていて、その欠片がハーモニカに入ってしまったと連想させる描写だった。
しかし、実際にハーモニカに入った欠片は、事件の際に割れてしまった壺のかけらで、撮り直しに使用された壺ではない。
となると、その壺がたまたま掛けていて、それを見た糸村が殺人シーンを連想したことになる。だいたい高価そうな壺だが、欠けている壺を大事に所有するのは不自然。
その上、その欠片が入った状態でハーモニカを吹くと音色が変わったり音程が狂ったりするのではないだろうか?
疑問である。
この点について、通りすがりさんからご指摘(コメント)をいただきました。
文末に、追記しました。
【ストーリー】
女優・遠野麻理子(若村麻由美)が初主演映画の記者会見で、同映画を手がける映画会社の専務・玉木敏夫(山下規介)との交際宣言をした日の深夜、事件が起こった! 撮影所で爆発事故が発生し、現場から相馬悟郎(小市慢太郎)というフリージャーナリストの死体が発見されたのだ。しかも相馬の腹部には、ナイフのようなもので刺された痕があった…。糸村聡(上川隆也)ら月島中央署刑事課の面々は、さっそく殺人事件の線で調べを進めることに。そんななか、糸村は相馬の鞄の中からハーモニカを発見。なぜ被害者がそんなものを持ち歩いていたのかが、気になってしまう。
まもなく捜査のため、警視庁捜査一課から管理官・金子丈弥(小木茂光)と警部補・森田宗介(西村雅彦)が月島中央署に派遣されてきた。ところが、捜査の指揮を執ることになった金子はどういうわけか、捜査を円滑に進めるために事故の線で動け、との指示を出す。
やがて、糸村は相馬の部屋で見つけたある作品の台本を手掛かりに、玉木と被害者の意外な接点を発見。それを受けて麻理子や付き人の永井涼子(高岡早紀)、玉木らに聞き込みを行った結果、刑事課メンバーの間では「玉木が犯人なのでは…?」との見方が強まる。ところが、なぜか森田は容疑者として、麻理子の主演映画に出演している新人女優・愛川みちる(尾高杏奈)の名前を挙げ…!?
一方、森田に睨まれながらも遺留品のハーモニカにこだわり続ける糸村は、ある映像を観て違和感を覚えることに。改めてハーモニカを観察した糸村は、そこから事件の思わぬ側面を見出す!
ゲスト:若村麻由美 高岡早紀 小市慢太郎 山下規介 尾高杏奈 小木茂光 ほか
脚本:大石哲也
監督:長谷川康
【追記】
通りすがりさんから、私の「壺の疑問」について解答をいただきました。
(そのままコメントを引用します)
糸村が訪ねたのは撮りなおし使った壷ではなく
撮りなおす前に使ってた割れた壷の所有者で
出てきたのは割れた壷を復元したものです
あの壺は割れた壺だったのですね。
これで、すっきりしました。
不確かな認識で記事を書いてしまったのは反省点ですが、
疑問を示さないと、こうして解答も得られませんでした(言い訳です)
しかし、復元する程の価値のある壺だったんですね。
他の欠片には、血痕がつかなかったのかな?
通りすがりさん、ありがとうございました。
このシリーズ、第1シーズンより第2シーズンの方が、脇のキャストが魅力的で、主人公・糸村聡(上川隆也)の身勝手な単独行動が緩和された。その第2シリーズの設定を引き継いでくれ、初回を観ると今シリーズもそのテイストが保持されているようで嬉しい。
ただ、一か所分からない点がある。
キーポイントのハーモニカ
被害者のフリージャーナリスト・相馬悟郎(小市慢太郎)は、なぜかハーモニカを所持していた。(以下は番組サイトの「僕たちにも3分間いただけませんか…」というコーナーの仙堂卓巳刑事(正名僕蔵)のことば。
「ハーモニカは遠野麻理子が10年前に映画の中で吹いたもので、マウスピースに彼女の父親の血痕がついた陶器の欠片が詰まっていることが判明したんです。実は彼女、その映画の撮影中、大金を脅し取ろうと付きまとう父親を殺してしまっていたんです。その時、撮影現場である屋敷の部屋にあった壺に、父親が体をぶつけましてね。割れた壺の欠片が現場にあったハーモニカのマウスピースに入ってしまった」
これが真相で、説明に矛盾もない。
わからないのは、ハーモニカから当時の撮影状況を調べていた糸村が、壺が割れて、壺が出てくるシーンだけ取り直したことを突き止め、撮り直しに使用した壺の所有者にたどり着いた。
その壺を調べると、わずかに欠けていて、その欠片がハーモニカに入ってしまったと連想させる描写だった。
しかし、実際にハーモニカに入った欠片は、事件の際に割れてしまった壺のかけらで、撮り直しに使用された壺ではない。
となると、その壺がたまたま掛けていて、それを見た糸村が殺人シーンを連想したことになる。だいたい高価そうな壺だが、欠けている壺を大事に所有するのは不自然。
その上、その欠片が入った状態でハーモニカを吹くと音色が変わったり音程が狂ったりするのではないだろうか?
疑問である。
この点について、通りすがりさんからご指摘(コメント)をいただきました。
文末に、追記しました。
【ストーリー】
女優・遠野麻理子(若村麻由美)が初主演映画の記者会見で、同映画を手がける映画会社の専務・玉木敏夫(山下規介)との交際宣言をした日の深夜、事件が起こった! 撮影所で爆発事故が発生し、現場から相馬悟郎(小市慢太郎)というフリージャーナリストの死体が発見されたのだ。しかも相馬の腹部には、ナイフのようなもので刺された痕があった…。糸村聡(上川隆也)ら月島中央署刑事課の面々は、さっそく殺人事件の線で調べを進めることに。そんななか、糸村は相馬の鞄の中からハーモニカを発見。なぜ被害者がそんなものを持ち歩いていたのかが、気になってしまう。
まもなく捜査のため、警視庁捜査一課から管理官・金子丈弥(小木茂光)と警部補・森田宗介(西村雅彦)が月島中央署に派遣されてきた。ところが、捜査の指揮を執ることになった金子はどういうわけか、捜査を円滑に進めるために事故の線で動け、との指示を出す。
やがて、糸村は相馬の部屋で見つけたある作品の台本を手掛かりに、玉木と被害者の意外な接点を発見。それを受けて麻理子や付き人の永井涼子(高岡早紀)、玉木らに聞き込みを行った結果、刑事課メンバーの間では「玉木が犯人なのでは…?」との見方が強まる。ところが、なぜか森田は容疑者として、麻理子の主演映画に出演している新人女優・愛川みちる(尾高杏奈)の名前を挙げ…!?
一方、森田に睨まれながらも遺留品のハーモニカにこだわり続ける糸村は、ある映像を観て違和感を覚えることに。改めてハーモニカを観察した糸村は、そこから事件の思わぬ側面を見出す!
ゲスト:若村麻由美 高岡早紀 小市慢太郎 山下規介 尾高杏奈 小木茂光 ほか
脚本:大石哲也
監督:長谷川康
【追記】
通りすがりさんから、私の「壺の疑問」について解答をいただきました。
(そのままコメントを引用します)
糸村が訪ねたのは撮りなおし使った壷ではなく
撮りなおす前に使ってた割れた壷の所有者で
出てきたのは割れた壷を復元したものです
あの壺は割れた壺だったのですね。
これで、すっきりしました。
不確かな認識で記事を書いてしまったのは反省点ですが、
疑問を示さないと、こうして解答も得られませんでした(言い訳です)
しかし、復元する程の価値のある壺だったんですね。
他の欠片には、血痕がつかなかったのかな?
通りすがりさん、ありがとうございました。
撮りなおす前に使ってた割れた壷の所有者で
出てきたのは割れた壷を復元したものです
あの壺は割れた壺だったのですね。
これで、すっきりしました。
不確かな認識で記事を書いてしまったのは反省点ですが、
疑問を示さないと、こうして解答も得られませんでした。
本記事も訂正させていただきます。
ありがとうございました。