英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』 第1話~第8話 感想

2017-06-13 16:21:43 | ドラマ・映画
原作 - 太田紫織 『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』
脚本 - 山岡潤平、武井彩

2012年に書籍投稿コミュニティ『E★エブリスタ』に掲載されたWEB小説。同年、『E★エブリスタ 電子書籍大賞ミステリー部門』(角川書店)優秀賞を受賞し、2013年2月23日に角川文庫より書籍化された。第2巻以降は書き下ろしで、既刊11巻が刊行されている(2017年3月現在)。
2015年2月24日にアニメ化が告知され[4]、同年5月15日にテレビアニメであることが発表された。同年10月より12月まで放送された。また、漫画版(作画:水口十)が『ヤングエース』(KADOKAWA)にて2015年8月号から連載されている。

 館脇 正太郎(たてわき しょうたろう) 声 - 梶裕貴 / 榎木淳弥
本作の語り部。旭川市在住の高校生で、平凡ながらもそれなりに真面目な人生を過ごしていると自負している。ある切っ掛けで櫻子と知人となり、以来彼女に振り回されながらも事件解決に協力するようになる。母はアパート経営を務めており、父は早くに亡くしている。
 九条 櫻子(くじょう さくらこ) 声 - 小清水亜美 / 伊藤静
旭川に古くから建っているモダンな白い屋敷に邸を構える、20代半ばの女性。地域では地主として有名な九条家の出身ながら『骨』に対して強い執着を持ち、拾った死骸を材料に骨格標本を作る趣味の持ち主。標本士としての資格を持ち、このノウハウから素人ながら検死に関する知識も持ち合わせている。過去にまだ幼かった弟を亡くしている。
【ウィキペディアより】


 原作未読。
 正太郎視点で語られているらしい。主人公の傍らの存在(『シャーロックホームズ』のワトソンが代表例)が語り部にした方が、主人公の長所やミステリアス性が高くなり、より魅力的になる。
 ドラマにおいても、正太郎(藤ヶ谷太輔)視点で、ストーリーが展開されている(よく考えると、このパターンが主流かも)。ただ、正太郎、櫻子ともに原作より年齢が高い設定になっている。


主人公・櫻子
プロの“ドS”標本士。三度の飯より「骨」を愛している。裕福な家庭で育った典型的なお嬢様で、外見は美しいが、口調は男勝りで乱暴。空気が読めないところがあり、他人の目や周囲にどう思われるかなど一切気にせず、歯に衣着せないきわどい発言で周りをドン引きさせることも。正太郎のことを「少年」と呼び、自らの思うがままにこれでもかとういうほど振り回し、共に行動することを強いる。……【番組サイトより】

 演じるのは観月ありさで、上記の設定にはぴったりの女優。
 しかし、初回の印象では、≪またいつものキャラだな≫……他人の思いはお構いなしに、自分の思う通りに行動する、言わば、“ゴーイング(強引ぐ)マイウエイ”。最近、観月ありさの定番キャラかと思った。
 ところが、第2話以降、櫻子がそれだけのキャラではないことがわかってきた。
 確かに、物事を冷静に的確にとらえ、不合理な行為を否定してしまう。なので、一見、冷徹なイメージを抱いてしまうが、結局、正太郎の要求を引き受ける。スイーツや骨の興味に釣られている面もあるが、どちらかというとそれらを口実にして動いているように思える。
 実は、気持ちや命を大切に思う、人情に篤い人物である。

 一言で言えば、“ツンデレ”で、魅力的。それが、観月ありさに実にマッチしていて素敵である。

 ストーリーも緻密で起伏に富んでいて面白い。骨となってしまった人物や関係者の心の機微を十分に掘り下げており、主人公のタイプは違うが『臨場』(原作:横山秀夫、主演:内野聖陽)と通じるものがある。

 個人的には、今クールのドラマの中では最も面白いと思っている。しかし、視聴率は4%台……

マイナス要素
・第3話で櫻子に絡んできた高校生が、精神的に幼すぎた
・磯崎(上川隆也)の元教え子の3人の行動や心情は理解し難かった
・上川隆也の無駄遣い感が強い
コメント (4)
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