今年の大河で一番面白かったような気がする。
官兵衛の決断
前話、長政は“泥をかぶる”覚悟で、鎮房を謀殺した。
官兵衛はその行為を知り、鎮房の嫡男・朝房を討った。
光によると、「もしあの時、自分(官兵衛)が中津にいたら、長政と同じことをした」らしい。
気になるのは、前話で「黒田家が生きのびる術は、ただ一つ」と官兵衛は呟いたこと。
この時点で腹を決めたと考えるのが妥当だが、それにしては、朝房を討つことを決断するのに悩み過ぎである。
「豊前は引き続き黒田に任せる」という秀吉の沙汰を聞き、座っていた椅子を払い投げるのも、腹が決まっていなかった証のように思える。
半兵衛の軍配をじっと見て、官兵衛、何を思う?
“宇都宮成敗”の決断は
①天下泰平の為
②黒田家が生き残る為
③長政の決意の意を汲んで
「人は将棋の駒じゃ」(by 秀吉)
長政が自分の思い通り動き、官兵衛も恭順を示したことに上機嫌の秀吉。
「三成、清正、正則、長政、皆このわしに認めてもらおうと懸命に競い合う。それが豊臣家の為にもなるのじゃ。
“競い合わせて力を出すこと”…それをわしは信長様より教わった。うまいやり方じゃ。しかもそれが実に面白い。
人は将棋の駒じゃ。それをこのわしが自在に操る。まるで神のようにな。上様もそれを面白がっていたに違いない」
信長化する秀吉だが、茶々に首ったけの分、タチが悪い。
長政対糸
炊事を放棄し「お鶴の助命」を迫る女子衆(光、糸を含む)
「お鶴を助けた」のではなく「お鶴が勝手に逃げた」ということにした。
「情けは受けぬ」という鶴に、又兵衛「何が何でも生きよ。生きてさえいれば、光も見えてくる」と説得。
「口を挟むな」(官兵衛 対 三成)
明の征服(朝鮮出兵)の野望を聞き、官兵衛が秀吉を諌めようとした時、口を挟んだ三成に対して
「控えよっ!三成殿。今わしは、殿下に申しあげている。口を は・さ・む・な」
官兵衛の貫禄勝ち。
「耳の痛いことを言ってくれる御方がいるうちが華でございます」(「官兵衛 対 秀吉」での利休のアシスト)
「なにとぞ、御考え直しくださいっ!」(官兵衛)
「お主、このわしの夢にケチをつける気か」(秀吉)
「そうではございません、なにとぞっ!」(官兵衛)
「これ以上申すなっ!」(秀吉)
「耳の痛いことを言ってくれる御方がいるうちが華でございます」(利休)
「利休よ、わしは…黒茶碗が嫌いじゃ」(豊臣)
「殿下にも、いずれその良さがお分かりになります」(利休)
秀吉、立ち上がり、黒茶碗を蹴飛ばそうとするが、寸でのところで踏みとどまり、場を去る。
おね対茶々
廊下でばったり。茶々は道を譲るが、その際、勝ち誇ったような笑みを。
秀吉対家康
和やかな雰囲気の中、秀吉に帰順を示さない北条の件で≪さっさと始末をつけろ≫と圧力をかける秀吉。
それを黙って聞く家康。
赤で彩られた聚楽第。赤が鮮やかだった。
官兵衛対家康
「名高き軍師殿に、是非一度お会いしたかった」
「それがしもお会いしとうございました。徳川様は戦で唯一、殿下を破ったお方。御尊顔を拝すことができ、光栄の至りでございます」
「長久手の戦でござるか。あの戦には官兵衛殿がおらず、まこと、ツイテおったわ。
わしもお主のような軍師が欲しいものじゃ」
「そう遠くないうちに、戦のない世が訪れます。さすれば、軍師など“無用の長物”」
「太平の世が来ると思うか?」
「はっ、豊臣の天下を…奪い取ろうとする者が現れぬ限りは」
「ふはははは」「ははは」
なかなか、コクのある会話であった。
そして、秀吉が蹴ろうとした黒茶碗で茶を飲み、
「秀吉の次に天下を取るのは誰か……官兵衛じゃ。次に天下を取るのは官兵衛に違いない」
秀吉が官兵衛を警戒している様(さま)を、官兵衛に再確認させる家康。
秀吉を安心させるため、家督を譲る決心をする官兵衛。
秀吉の次の天下を狙っている家康が官兵衛を邪魔と考え、天下取りなど狙っていない官兵衛をそのことで暗に圧力を加える家康。やはり、タヌキだ。
官兵衛の決断
前話、長政は“泥をかぶる”覚悟で、鎮房を謀殺した。
官兵衛はその行為を知り、鎮房の嫡男・朝房を討った。
光によると、「もしあの時、自分(官兵衛)が中津にいたら、長政と同じことをした」らしい。
気になるのは、前話で「黒田家が生きのびる術は、ただ一つ」と官兵衛は呟いたこと。
この時点で腹を決めたと考えるのが妥当だが、それにしては、朝房を討つことを決断するのに悩み過ぎである。
「豊前は引き続き黒田に任せる」という秀吉の沙汰を聞き、座っていた椅子を払い投げるのも、腹が決まっていなかった証のように思える。
半兵衛の軍配をじっと見て、官兵衛、何を思う?
“宇都宮成敗”の決断は
①天下泰平の為
②黒田家が生き残る為
③長政の決意の意を汲んで
「人は将棋の駒じゃ」(by 秀吉)
長政が自分の思い通り動き、官兵衛も恭順を示したことに上機嫌の秀吉。
「三成、清正、正則、長政、皆このわしに認めてもらおうと懸命に競い合う。それが豊臣家の為にもなるのじゃ。
“競い合わせて力を出すこと”…それをわしは信長様より教わった。うまいやり方じゃ。しかもそれが実に面白い。
人は将棋の駒じゃ。それをこのわしが自在に操る。まるで神のようにな。上様もそれを面白がっていたに違いない」
信長化する秀吉だが、茶々に首ったけの分、タチが悪い。
長政対糸
炊事を放棄し「お鶴の助命」を迫る女子衆(光、糸を含む)
「お鶴を助けた」のではなく「お鶴が勝手に逃げた」ということにした。
「情けは受けぬ」という鶴に、又兵衛「何が何でも生きよ。生きてさえいれば、光も見えてくる」と説得。
「口を挟むな」(官兵衛 対 三成)
明の征服(朝鮮出兵)の野望を聞き、官兵衛が秀吉を諌めようとした時、口を挟んだ三成に対して
「控えよっ!三成殿。今わしは、殿下に申しあげている。口を は・さ・む・な」
官兵衛の貫禄勝ち。
「耳の痛いことを言ってくれる御方がいるうちが華でございます」(「官兵衛 対 秀吉」での利休のアシスト)
「なにとぞ、御考え直しくださいっ!」(官兵衛)
「お主、このわしの夢にケチをつける気か」(秀吉)
「そうではございません、なにとぞっ!」(官兵衛)
「これ以上申すなっ!」(秀吉)
「耳の痛いことを言ってくれる御方がいるうちが華でございます」(利休)
「利休よ、わしは…黒茶碗が嫌いじゃ」(豊臣)
「殿下にも、いずれその良さがお分かりになります」(利休)
秀吉、立ち上がり、黒茶碗を蹴飛ばそうとするが、寸でのところで踏みとどまり、場を去る。
おね対茶々
廊下でばったり。茶々は道を譲るが、その際、勝ち誇ったような笑みを。
秀吉対家康
和やかな雰囲気の中、秀吉に帰順を示さない北条の件で≪さっさと始末をつけろ≫と圧力をかける秀吉。
それを黙って聞く家康。
赤で彩られた聚楽第。赤が鮮やかだった。
官兵衛対家康
「名高き軍師殿に、是非一度お会いしたかった」
「それがしもお会いしとうございました。徳川様は戦で唯一、殿下を破ったお方。御尊顔を拝すことができ、光栄の至りでございます」
「長久手の戦でござるか。あの戦には官兵衛殿がおらず、まこと、ツイテおったわ。
わしもお主のような軍師が欲しいものじゃ」
「そう遠くないうちに、戦のない世が訪れます。さすれば、軍師など“無用の長物”」
「太平の世が来ると思うか?」
「はっ、豊臣の天下を…奪い取ろうとする者が現れぬ限りは」
「ふはははは」「ははは」
なかなか、コクのある会話であった。
そして、秀吉が蹴ろうとした黒茶碗で茶を飲み、
「秀吉の次に天下を取るのは誰か……官兵衛じゃ。次に天下を取るのは官兵衛に違いない」
秀吉が官兵衛を警戒している様(さま)を、官兵衛に再確認させる家康。
秀吉を安心させるため、家督を譲る決心をする官兵衛。
秀吉の次の天下を狙っている家康が官兵衛を邪魔と考え、天下取りなど狙っていない官兵衛をそのことで暗に圧力を加える家康。やはり、タヌキだ。