「女性管理官がいない男社会」という批判をかわすために新設された『NS係』(「New Service」の頭文字)。
「女性刑事を係長に据えた」という事実が欲しいだけの間に合わせの“お飾り部署”であった。
ありがちな設定は別に文句はないが、初回を見た限り“間に合わせのドラマ”という印象。
近藤公園さんはよく知らないが、菅原大吉、キムラ緑子、生瀬勝久と役者を揃えているのに、「そつなくこなすベテラン刑事」、「情報収集得意なもやし系刑事」、「暗い過去を持つやり手の一匹狼」、「姐御肌の中堅女性刑事」と、これもありがちなキャラで、今のところ個性(魅力)を感じない。(キムラさんは役にマッチしていないような感じ)
主人公の鳴滝杏(水川あさみ)はと言うと、純粋だがお人よしでパッとしない30代の女性刑事。これも女性刑事が主役である時の典型的なパターンである。実際は垢抜けた女優に、無理に冴えないファッションも行動パターンを強いるのはどうかと思う。水川さんの魅力半減である。刑事でありながら結婚詐欺に遭ってしまうというのもありがち。
冒頭の張り込み→逮捕劇も、踏み込んでから「裏口に回れ!」って、段取り悪すぎ。水川さんの銭湯での逮捕劇を見せるのが目的だったようだ。
とにかく、納得のいかない点が多かった。
ドラマ名の『東京スカーレット』もどうなのか?
さらに、『NS係」もネーミングセンスを疑いたくなる。小学校の「給食係」じゃないんだから……
立ち位置的には『相棒』の「特命係」を意識したのかもしれないが……何をするかも“お任せ”らしいし。
とは言っても、なぜホステス殺人を担当できたのだろうか?
NS係、発足前に事件が発生し、捜査一課が捜査していたはず。
殺人事件の真相もありふれていたし、被害者の心理も描写不足。
「絵は捨ててしまった」と嘘をついたのはなぜか?
犯人を挑発するようなことを言ったのはなぜか?
アパレル会社社長は会社名が「絆」なので離婚できないと言っていたのだから、彼女が犯人に「結婚する」と言ったのも嘘なのだろうか?
清掃員として超高級マンションに出入りしていたとは言え、夜間にそこに入ることは無理のように思えるのだが、どうなのだろう?
阿藤は「犯人は何度かマンションに出入りしていた。住人と間違えられてもおかしくない」って、犯人の風体から無理だろう。
アパレル会社社長の妻の心理描写も説明不足であるし、主人公が、偶然会社社長の妻のブログのファンであったのも無理がある。マンションの住人の特権意識にはむかついた。なので、社長の妻を含めて住人達をやり込めるシーンを見せてほしかった。(阿藤が“無差別殺人”と脅かしてはいたが)
モタモタ感がいっぱいの捜査であったが、スケッチの際につく掌の横の写り込みの一発で解決。
それだけで警察に引っ張るのも無理がありそうだが、任意同行と言っておきながら阿藤が脅かして聴取。
観念して同行したが、黙秘。自白を引き出したのは、鳴滝の説得。
ドラマの最後で、鳴滝もSN係に配属された。
その時、出町係長が“赤バッジ”のプライドを力説したが、“NS係”で言われてもねえ……
設定の平凡さは不問に付すとしても、「プラス要素」をほとんど感じられなかった。
唯一、面白かったのが、「写り込み」を説明する際の「恋のおまじない」。
……≪何を言っているんだ?この女?≫と思ってしまった。
【ストーリー】番組サイトより
2014年東京。都知事の芝浜勘太郎(ラサール石井)はとある外国誌の記事を受け、警視庁に女性をマネージャーとする部署を新設すると宣言した。そしてその責任は警視庁内を丸投げされ続け、最終的に捜査一課長・岩井十三(中村雅俊)に全てが任された。岩井は捜査一課の中に「New Service」の頭文字を採ったNS係を新設、湾岸の超高級マンション付近で起きた殺人事件を捜査中の中堅女性刑事・出町いずみ(キムラ緑子)を係長に任命する。いずみは係の人員をリクルートするが、誰に声をかけてもいい返事はない。結局、義理の弟である堀徳美(菅原大吉)と激務の時期に産休を取りお荷物扱いされていた鑑識課の荒木田満(近藤公園)の3人でNS係はスタートする。
そんな時、警視庁麻布西署の刑事・鳴滝杏(水川あさみ)がいずみを尋ねてきた。杏は些細な用事をこなすためにNS係まで来たのだが、そこに一課内でもひとり浮いた存在の刑事・阿藤宗介(生瀬勝久)が現れ事件の話を始めたことで事態は急展開。なんと殺人事件が起きた超高級マンションには彼氏の小林トオル(黄川田将也)が住んでいるのだ! 杏はなし崩し的に捜査を手伝うことになってしまう。
殺人事件が起きた超高級マンションは塀で居住区域を囲み様々な防犯装置でセキュリティを強化し住人の安全性を高める“ゲーテッドマンション”と呼ばれるタイプで、当然大金持ちしか住めない。しかしコンシェルジュによると小林トオルという男は住んでいないという。どういうことだ!?
住民を集めた事情聴取でアパレル会社社長の遠山(伊東孝明)が殺された女性・百合子(岩田さゆり)に請われて何度かマンションを案内したと申し出た。加害者はこのマンションに住む大金持ちを憎む人間かもしれない。宗介は住民たちに敢えてそう伝え危機感を煽る。そして杏はそういう人物に心当たりがあると気付く。
杏の言う心当たりとは彼女がよく読むブログの筆者で、内容を解析した結果、筆者は遠山の妻・佳織(東風万智子)だった。杏はいずみと共に佳織を直撃するが、彼女にはアリバイがあった。遠山自身にもアリバイがあり、捜査は暗礁に乗り上げる。。
「女性刑事を係長に据えた」という事実が欲しいだけの間に合わせの“お飾り部署”であった。
ありがちな設定は別に文句はないが、初回を見た限り“間に合わせのドラマ”という印象。
近藤公園さんはよく知らないが、菅原大吉、キムラ緑子、生瀬勝久と役者を揃えているのに、「そつなくこなすベテラン刑事」、「情報収集得意なもやし系刑事」、「暗い過去を持つやり手の一匹狼」、「姐御肌の中堅女性刑事」と、これもありがちなキャラで、今のところ個性(魅力)を感じない。(キムラさんは役にマッチしていないような感じ)
主人公の鳴滝杏(水川あさみ)はと言うと、純粋だがお人よしでパッとしない30代の女性刑事。これも女性刑事が主役である時の典型的なパターンである。実際は垢抜けた女優に、無理に冴えないファッションも行動パターンを強いるのはどうかと思う。水川さんの魅力半減である。刑事でありながら結婚詐欺に遭ってしまうというのもありがち。
冒頭の張り込み→逮捕劇も、踏み込んでから「裏口に回れ!」って、段取り悪すぎ。水川さんの銭湯での逮捕劇を見せるのが目的だったようだ。
とにかく、納得のいかない点が多かった。
ドラマ名の『東京スカーレット』もどうなのか?
さらに、『NS係」もネーミングセンスを疑いたくなる。小学校の「給食係」じゃないんだから……
立ち位置的には『相棒』の「特命係」を意識したのかもしれないが……何をするかも“お任せ”らしいし。
とは言っても、なぜホステス殺人を担当できたのだろうか?
NS係、発足前に事件が発生し、捜査一課が捜査していたはず。
殺人事件の真相もありふれていたし、被害者の心理も描写不足。
「絵は捨ててしまった」と嘘をついたのはなぜか?
犯人を挑発するようなことを言ったのはなぜか?
アパレル会社社長は会社名が「絆」なので離婚できないと言っていたのだから、彼女が犯人に「結婚する」と言ったのも嘘なのだろうか?
清掃員として超高級マンションに出入りしていたとは言え、夜間にそこに入ることは無理のように思えるのだが、どうなのだろう?
阿藤は「犯人は何度かマンションに出入りしていた。住人と間違えられてもおかしくない」って、犯人の風体から無理だろう。
アパレル会社社長の妻の心理描写も説明不足であるし、主人公が、偶然会社社長の妻のブログのファンであったのも無理がある。マンションの住人の特権意識にはむかついた。なので、社長の妻を含めて住人達をやり込めるシーンを見せてほしかった。(阿藤が“無差別殺人”と脅かしてはいたが)
モタモタ感がいっぱいの捜査であったが、スケッチの際につく掌の横の写り込みの一発で解決。
それだけで警察に引っ張るのも無理がありそうだが、任意同行と言っておきながら阿藤が脅かして聴取。
観念して同行したが、黙秘。自白を引き出したのは、鳴滝の説得。
ドラマの最後で、鳴滝もSN係に配属された。
その時、出町係長が“赤バッジ”のプライドを力説したが、“NS係”で言われてもねえ……
設定の平凡さは不問に付すとしても、「プラス要素」をほとんど感じられなかった。
唯一、面白かったのが、「写り込み」を説明する際の「恋のおまじない」。
……≪何を言っているんだ?この女?≫と思ってしまった。
【ストーリー】番組サイトより
2014年東京。都知事の芝浜勘太郎(ラサール石井)はとある外国誌の記事を受け、警視庁に女性をマネージャーとする部署を新設すると宣言した。そしてその責任は警視庁内を丸投げされ続け、最終的に捜査一課長・岩井十三(中村雅俊)に全てが任された。岩井は捜査一課の中に「New Service」の頭文字を採ったNS係を新設、湾岸の超高級マンション付近で起きた殺人事件を捜査中の中堅女性刑事・出町いずみ(キムラ緑子)を係長に任命する。いずみは係の人員をリクルートするが、誰に声をかけてもいい返事はない。結局、義理の弟である堀徳美(菅原大吉)と激務の時期に産休を取りお荷物扱いされていた鑑識課の荒木田満(近藤公園)の3人でNS係はスタートする。
そんな時、警視庁麻布西署の刑事・鳴滝杏(水川あさみ)がいずみを尋ねてきた。杏は些細な用事をこなすためにNS係まで来たのだが、そこに一課内でもひとり浮いた存在の刑事・阿藤宗介(生瀬勝久)が現れ事件の話を始めたことで事態は急展開。なんと殺人事件が起きた超高級マンションには彼氏の小林トオル(黄川田将也)が住んでいるのだ! 杏はなし崩し的に捜査を手伝うことになってしまう。
殺人事件が起きた超高級マンションは塀で居住区域を囲み様々な防犯装置でセキュリティを強化し住人の安全性を高める“ゲーテッドマンション”と呼ばれるタイプで、当然大金持ちしか住めない。しかしコンシェルジュによると小林トオルという男は住んでいないという。どういうことだ!?
住民を集めた事情聴取でアパレル会社社長の遠山(伊東孝明)が殺された女性・百合子(岩田さゆり)に請われて何度かマンションを案内したと申し出た。加害者はこのマンションに住む大金持ちを憎む人間かもしれない。宗介は住民たちに敢えてそう伝え危機感を煽る。そして杏はそういう人物に心当たりがあると気付く。
杏の言う心当たりとは彼女がよく読むブログの筆者で、内容を解析した結果、筆者は遠山の妻・佳織(東風万智子)だった。杏はいずみと共に佳織を直撃するが、彼女にはアリバイがあった。遠山自身にもアリバイがあり、捜査は暗礁に乗り上げる。。