英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『東京スカーレット ~警視庁NS係』 第1話「夢の城…タワーマンション殺人事件」

2014-07-19 22:53:07 | ドラマ・映画
「女性管理官がいない男社会」という批判をかわすために新設された『NS係』(「New Service」の頭文字)。
「女性刑事を係長に据えた」という事実が欲しいだけの間に合わせ“お飾り部署”であった。


 ありがちな設定は別に文句はないが、初回を見た限り“間に合わせのドラマ”という印象。
 近藤公園さんはよく知らないが、菅原大吉、キムラ緑子、生瀬勝久と役者を揃えているのに、「そつなくこなすベテラン刑事」、「情報収集得意なもやし系刑事」、「暗い過去を持つやり手の一匹狼」、「姐御肌の中堅女性刑事」と、これもありがちなキャラで、今のところ個性(魅力)を感じない。(キムラさんは役にマッチしていないような感じ)
 主人公の鳴滝杏(水川あさみ)はと言うと、純粋だがお人よしでパッとしない30代の女性刑事。これも女性刑事が主役である時の典型的なパターンである。実際は垢抜けた女優に、無理に冴えないファッションも行動パターンを強いるのはどうかと思う。水川さんの魅力半減である。刑事でありながら結婚詐欺に遭ってしまうというのもありがち。
 冒頭の張り込み→逮捕劇も、踏み込んでから「裏口に回れ!」って、段取り悪すぎ。水川さんの銭湯での逮捕劇を見せるのが目的だったようだ。


とにかく、納得のいかない点が多かった。
 ドラマ名の『東京スカーレット』もどうなのか?
 さらに、『NS係」もネーミングセンスを疑いたくなる。小学校の「給食係」じゃないんだから……
 立ち位置的には『相棒』の「特命係」を意識したのかもしれないが……何をするかも“お任せ”らしいし。

 とは言っても、なぜホステス殺人を担当できたのだろうか?
 NS係、発足前に事件が発生し、捜査一課が捜査していたはず。

 殺人事件の真相もありふれていたし、被害者の心理も描写不足。
「絵は捨ててしまった」と嘘をついたのはなぜか?
 犯人を挑発するようなことを言ったのはなぜか?
 アパレル会社社長は会社名が「絆」なので離婚できないと言っていたのだから、彼女が犯人に「結婚する」と言ったのも嘘なのだろうか?

 清掃員として超高級マンションに出入りしていたとは言え、夜間にそこに入ることは無理のように思えるのだが、どうなのだろう?
 阿藤は「犯人は何度かマンションに出入りしていた。住人と間違えられてもおかしくない」って、犯人の風体から無理だろう。
 
 アパレル会社社長の妻の心理描写も説明不足であるし、主人公が、偶然会社社長の妻のブログのファンであったのも無理がある。マンションの住人の特権意識にはむかついた。なので、社長の妻を含めて住人達をやり込めるシーンを見せてほしかった。(阿藤が“無差別殺人”と脅かしてはいたが)

 モタモタ感がいっぱいの捜査であったが、スケッチの際につく掌の横の写り込みの一発で解決。
 それだけで警察に引っ張るのも無理がありそうだが、任意同行と言っておきながら阿藤が脅かして聴取。
 観念して同行したが、黙秘。自白を引き出したのは、鳴滝の説得。


 ドラマの最後で、鳴滝もSN係に配属された。
 その時、出町係長が“赤バッジ”のプライドを力説したが、“NS係”で言われてもねえ……
 

 設定の平凡さは不問に付すとしても、「プラス要素」をほとんど感じられなかった。
 唯一、面白かったのが、「写り込み」を説明する際の「恋のおまじない」。
  ……≪何を言っているんだ?この女?≫と思ってしまった。

 

【ストーリー】番組サイトより
 2014年東京。都知事の芝浜勘太郎(ラサール石井)はとある外国誌の記事を受け、警視庁に女性をマネージャーとする部署を新設すると宣言した。そしてその責任は警視庁内を丸投げされ続け、最終的に捜査一課長・岩井十三(中村雅俊)に全てが任された。岩井は捜査一課の中に「New Service」の頭文字を採ったNS係を新設、湾岸の超高級マンション付近で起きた殺人事件を捜査中の中堅女性刑事・出町いずみ(キムラ緑子)を係長に任命する。いずみは係の人員をリクルートするが、誰に声をかけてもいい返事はない。結局、義理の弟である堀徳美(菅原大吉)と激務の時期に産休を取りお荷物扱いされていた鑑識課の荒木田満(近藤公園)の3人でNS係はスタートする。
 そんな時、警視庁麻布西署の刑事・鳴滝杏(水川あさみ)がいずみを尋ねてきた。杏は些細な用事をこなすためにNS係まで来たのだが、そこに一課内でもひとり浮いた存在の刑事・阿藤宗介(生瀬勝久)が現れ事件の話を始めたことで事態は急展開。なんと殺人事件が起きた超高級マンションには彼氏の小林トオル(黄川田将也)が住んでいるのだ! 杏はなし崩し的に捜査を手伝うことになってしまう。
 殺人事件が起きた超高級マンションは塀で居住区域を囲み様々な防犯装置でセキュリティを強化し住人の安全性を高める“ゲーテッドマンション”と呼ばれるタイプで、当然大金持ちしか住めない。しかしコンシェルジュによると小林トオルという男は住んでいないという。どういうことだ!?
 住民を集めた事情聴取でアパレル会社社長の遠山(伊東孝明)が殺された女性・百合子(岩田さゆり)に請われて何度かマンションを案内したと申し出た。加害者はこのマンションに住む大金持ちを憎む人間かもしれない。宗介は住民たちに敢えてそう伝え危機感を煽る。そして杏はそういう人物に心当たりがあると気付く。
 杏の言う心当たりとは彼女がよく読むブログの筆者で、内容を解析した結果、筆者は遠山の妻・佳織(東風万智子)だった。杏はいずみと共に佳織を直撃するが、彼女にはアリバイがあった。遠山自身にもアリバイがあり、捜査は暗礁に乗り上げる。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小保方氏博士論文問題……博士号って、けっこうヌルイものなんだ(W大だけ?)

2014-07-19 19:28:26 | 時事
 『早大 小保方氏学位取り消さず』という見出しが、飛び交った。
 小保方氏については、吟味もせずチヤホヤ持ち上げておき、問題が発覚すると途端に叩き落とすというマスコミに一番の問題点を感じるが、氏の論文の不備にはやはり疑念を抱いてしまう。
 しかし、今回の学位問題については、彼女自身というより大学の体質に不審を抱いてしまう。

 まず、NHKの午後七時のニュースのフラッシュニュース(いくつかの事件出来事を、まとめて手短に報じるニュース)において、
「理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーが3年前に早稲田大学に提出した博士論文、文章や写真の登用の疑いが指摘されていましたが、大学の調査委員会は「博士号の学位取り消しには当たらない」と判断しました。

 この問題で早稲田大学は調査委員会を設置し調査を行ってきましたが、その結果、
「小保方リーダーが大学に提出した博士論文は、多数の問題個所があり、内容の信ぴょう性・妥当性は著しく低い」と認定しました。
 しかし、調査委員会は
 小保方リーダーが『誤って下書き段階の論文を提出した過失であり、完成した論文は別にあった』などの主張を認め、博士号の学位取り消しには当たらないと判断しました。


 ちょっと疲れた頭で聞いていたので、よく理解できなかった。
 ≪何か矛盾することを言っているような…≫
 ≪そのうえ、問題のあった提出された論文は下書きだから問題ないって……?≫

 ニュースはこれだけだったので、たくさんの疑問符が頭の中に残った。
 さすが、NHKのキャスター(サブの女性アナウンサーだったが)である。こんな矛盾する内容の記事を、何の抵抗もなくすらすら読み上げていた。
 私は頭が悪いので、(キャスターが主観を述べるわけにはいかないだろうから)解説員を起用してしっかり解説してほしいものである。


 仕方がないので、ネットで「小保方氏 博士号」とか「小保方氏 学位」で検索を掛けると容易に多数の記事がヒットした。
『小保方さん早大論文、6か所で不正…学位維持』
『小保方氏学位取り消さず 早大、博士論文11カ所不正認定』
 やはり、矛盾したタイトルである。
 調査委員会が配布した資料を載せている記事もあった。
『<小保方博士論文>「不正あったが学位取消に該当せず」早大調査委・配布資料(全文)』

 これらの記事を要約すると
論文は多数の問題箇所があり、内容の信ぴょう性、妥当性は著しく低いが、
 しかし、早稲田大学における学位取り消しの要件は、「不正の方法により学位の授与を受けた事実が判明したとき」である。
 つまり、「一度認められた学位は、それが不正に依るものでなければ取り消さない(内容は関係ない)」ということである。

 さらに、この「不正」は故意に行ったモノを指しており、過失によるものは該当しないらしい。(小保方氏の不正は故意ではない)
 また、「不正」が学位取得に多大な影響を与えたか否かも、「学位取り消し」の基準になるらしいが、簡単に言うと「問題になった不正は学位授与へ一定の影響を与えているものの、重要な影響を与えたとは言えない」らしく取り消しに該当しないらしい。

 で、小保方氏の主張についても検証し、過去の資料や記録を分析した結果、提出された論文より完成度が高い論文の存在を認めている。


 という訳らしい。
 しかし、
「下書き段階の論文で学位を認めてしまういい加減さ」
「一旦認めた学位は悪質な不正がなければ取り消さない」
「調査委員会が検証の結果、下書きとは別に完成した論文があったと認定」
(正直で良いかも)


 実際、調査委員会は「信ぴょう性が低い」と断じた後、「審査体制に重大な欠陥がなければ、学位が授与されることは到底考えられなかった」と(正義ぶって)指摘論文の審査体制を厳しく批判している。(なんだか他人事のように言っているが)
 マンモス大学なので、多数の論文を精査するのは大変なのはわかるが、こんないい加減に「博士号」を与えてしまっていいのだろうか?
 そもそも、問題が発覚して調査した結果、「下書きでした。正式なものはこちらにありました」で、お構いなしって、一般社会ではダメでしょう。

 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする