英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『整理整頓』 中田章道七段作 解答

2011-12-25 13:00:13 | 詰将棋
12月23日記事「『整理整頓』 中田章道七段作」の解答です。



 持ち駒が銀香なら▲2一銀(変化図1)で簡単なのですが、残念ながら頭の丸い桂馬です。

以下△1一玉▲2二香成△同銀▲1二歩(変化図2)


と手は続きますが、△1二同馬▲同銀成△同玉▲3四角△1三玉(変化図)で詰みません。




問題図に戻ります。

 実は2三の香がいないと簡単に詰むのです。仮想図をご覧ください。


 図より、▲2三銀△同馬と逃げ道を封鎖しておいて、▲2一龍で詰ますことができます。



 つまり2三の香は邪魔駒だったのです。
 そこで、それを消去するには通常は捨てることが多いのですが、本問の場合は相手から取ってもらうという手法を用います。具体的には▲2一龍△2三玉と香を取ってもらいたいのですが、問題図からいきなりそうすると

となり、当然のように△2四玉と逃げられてしまいます。
 ただ、「失敗は成功のもと」で、もし2四に逃げ道が無ければ、この手法が成立します。
 そこで問題図で

▲2四桂と前工作するのが好手となります。
 これを△2四同銀は▲2二龍で詰んでしまうので△2四同馬と取ります。
 これで2四の地点が埋まったので、▲2一龍△2三玉に▲3二龍(途中図)が成立します。

 △1二玉と逃げる一手になりますが、これで仮想図になりました(馬の位置が少し違いますが)。そこで、▲2三銀と打ち△同馬と取らせ▲2一龍で詰みます。


 3二の龍が3二→2一→3二→2一と小まめに動いて、2三の香を処分し玉を1二に収納すしたというイメージが浮かびました。
 押入れからはみ出した布団を畳み直して、無事収納したというイメージも浮かびました。
コメント
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