英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『宇宙戦争』

2009-04-12 22:30:11 | ドラマ・映画
 2005年アメリカ
 監督:スティーブン・スピルバーグ
 主演:トム・クルーズ
(監督、主演の割には、日本であまり話題にならなかったような気がします。
 金曜ロードショー、4月10日放映)


 SFXは凄かった。特に、最初、地下から破壊兵器?が出現し、街を破壊し人々を殺戮しまくるシーンは凄かったです。でも、そこだけ。

 あとは、突っ込みしまくるので、『宇宙戦争』のファン、スピルバーグ監督やトム・クルーズのファンの方は、読まないでください。


① まず、何と言っても、アメリカ映画、特にSF映画は家族愛が好きだなあと感じます。必ず、家族愛を絡ませます。この映画では、子どもを連れて元妻の居るボストンに宇宙人の殺戮を避けながら、ひたすらボストンを目指します。『デイ・アフタ・トゥモロー』を思い出しました。

② 先述したように、地下から殺戮マシーンが現われ、街を破壊しまくるのですが、なぜか主人公だけ助かります。見た感じ、現場に居合わせたほとんどすべての人が殺されます。でも、主人公ひとりだけ助かります。8割の人間がやられるのならともかく、主人公ひとりだけです。何か理由があるのならいいのですが、私にはその理由が思い及びません。
 それから、その殺戮が始まる前、凄く得体の知れないことが始まる予感をさせるのですが、街の人は、興味津々で近づいていきます。不思議です。

③ 子役の女の子演技、パニックを起こす表現や、あまりの恐ろしさに茫然自失になる演技は、天才のように感じます。
 でも、視聴者にとっては、単なるわがままで、パニック少女で、イラつくだけでした。「なぜ、言う事を聞かない?」なんて思います。長男も同様にわがままです。まあ、これは、「バラバラだった親子が、事件を通じて一つになる」というテーマであるので、文句の言うところではないのですが、イライラします。

④ 主人公がボストンを目指すのは分かるのですが、その他大勢の人々も目指すのは、何の理由があるのでしょうか?ボストンに行けば助かるという根拠があるのでしょうか?不思議です。

⑤ その大勢の人々ですが、冒頭シーンだけでなく、何度もあちこちで殺戮は徹底的に行われているのに、凄く多数の人が何を逃れてボストンに逃れているのです。
 街によっては、電気がつくのも不思議です。あのマシーンは、建物や人だけでなく、機械も使用不能にしてしまうらしい。だから、車も動かない。よって、戦闘機や戦車などでの攻撃もできない。だから、人類の抵抗としてはバズーカ攻撃が精々のようです。そのバズーカも、マシーンにはシールドが張られていて無効です。
 フェリ-で逃げるシーンがありますが、襲われているのに、フェリーが機能するのは矛盾しています。

⑥ 話が進むにつれ、宇宙人の攻撃の仕方がゆるくなってきます。地下に隠れているのですが、蛇のような探索機が地球人を探します。息が詰まるようなかくれんぼが展開されますが、「なぜ?」です。
 今まで、すき放題建物も破壊してきたのに、なぜそんな慎重な行為をするのか、理解できません。さらに、その探索が、映像と音だけです。アレだけの圧倒的なマシーンを持っているのなら、赤外線センサーも当然あるはずですが、ないみたいです。
 何度か音を立てて(しかもわざとかと思うほど迂闊さ)、視聴者をドキドキさせるのですが、それだけ怪しいのなら、さっさと破壊してしまえばいいのに、さらに宇宙人が降りてきて探索を始めるのです。
 そこまで、詳細な探索をするのなら、アレだけの人がまだ逃げているというのは不思議です。

⑦ さらに、もっとストーリーが進むと、今度は一度、地球人を生け捕りにしてから、ひとりずつ吸血マシーンに取り込もうとします。まるで、主人公が逃げるチャンスを与えているようです。

 SFXには満足ですが、最初の殺戮シーンがメインだったようで、後の長時間はストレスや疑問点だらけでした。
コメント (4)
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大局観(NHK杯戦など)

2009-04-12 20:55:42 | 将棋
 将棋を観戦するに当たって、解説はアマチュアにとって必要不可欠なものだと思う。詰みや今後の指し手なども重要だが、一番大切なのは形勢判断であろう。
 この形勢判断は、具体的な指し手よりも難しいのかもしれない。先日の名人戦は難解で、プロ棋士間でも形勢判断は割れていたようだ。なので、微差の場合は、「形勢不明」や「難解」や「ほぼ互角」でいいと思う。一番困るのは、間違った判断を断言することだ。
 ずっと、先手有利だと思っていて、終局直前に後手が価値だと判明した場合、それまで先手有利だと思って観戦していたのが、バカみたいだ。これなら、解説はいらない。

 そんな極端な例は、めったにないが、それに近いものはタイトル戦のネット中継では時々あったように思う。ただ、ネット中継の解説というのは、きちんと委託された解説ではなく、控え室での検討の声を拾い上げたものが多いので、信用できないことが多い。今の中継システムでは止むを得ないのかもしれない。
 でも、名人戦の場合は有料なので、もう少し棋譜解説も責任をもってやって欲しい。ただ、これは現在の現場に言っているのではなく、運営本部に対してである。
 この辺りの現状は渡辺竜王ブログで語ってくださっている。

 NHK杯も大盤で話ながらの解説(検討)なので、なかなか大変だと思う。今日の例だけ取り上げるのは申し訳ないが、(プロの七段とアマチュアの私の形勢判断では、当然、私のほうが間違っているとは思うのだが)野月七段の形勢判断はやや先手寄りだったような気がする(押さえ込みの是非の辺りも含めて)。
 棋風の関係や、やや苦しいような先手の西尾五段に気を使ったのかもしれないし、番組的な配慮だったのかもしれない。
 しかし、「そう簡単ではないですね」といった直後、投了された時には、笑ってしまった。

 この将棋、中盤の▲3四銀打に錯覚があったようで、一辺に形勢が開いてしまった。後は、正直言って、あまり見所がなく、長引いただけだった。個人的には、もう少し早く決着をつけて、感想戦で、錯覚が出る10手ほど前の形勢判断や、井上八段の押さえ込みが成功していたのかどうかの辺りのことを、触れて欲しかった。
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