近所のおばあさんが 一生懸命枝をひきよせようとしていた。
それが なんどやってもうまくいかないようだった。
「お手伝いしましょうか？」と声をかけると
「でもね・・花泥棒しようと思ってるから」
片手に鋏み もう片手に長いカマみたいなものを持っていた。
「・・・・・・」
「あのね ほら あまりきれいなので仏様に飾ろうと思ってるのよ」
「仏様も喜びますよ！切ってさしあげます」
持ち主のいない樹のようだから まっ！いいか
心であやまりながら 枝を切る。
とてもうれしそうにしていた。
「ちょっと前は、そこの河津桜を切ったのよ」
なんだか 複雑な心境だが
年をとると子供に帰るのかしら？
そのうち私も鋏みを持ち歩いて そこらじゅうの花や枝を切って歩いてたりして・・・
そうそう 小さい頃 花は、盗んでも罪にならないだってさ なんてわけのわからないことを言ってましたからね。
さて 明日は、いよいよお彼岸の中日
みんな わさわさ対岸で手を振っていることでしょう。
木製パレット屋のつぶやき