11月迄のCOVID-19の状況をみてみた。本ブログでは一貫して同一データ用いているので過去ログをみれば比較できるだろう。尚Oxfordのデータは休日値がないので毎日公開されている感染者数は、これにあわせた。データは3月〜11月28日迄である。
1.日本の感染状況とワクチン接種回数の関係性について
図1は、1日の感染者数推移とワクチン接種回数累積値の推移をみた2軸グラフである。第5波が収束していることがわかる。特に11月の感染者数最大値は11月602人日、最小値は11月25日の81人の間で推移してきた。二ヶ月前と比較すれば格段に低減している。しかし感染者数が低値といっても0値ではないので、一定数の感染が続いている。つまり感染は収束し切れていないとみられる。
オレンジの線は、これまでのワクチン接種回数累積値である。NHK集計によれば総人口に占める2回接種者の割合は76.9%である。また11月には接種者数は低減傾向をみせている。統計学的に最大値に近づくと低減するという一般的な統計学的傾向になっている。
図1. 1日単位の感染者数とワクチン接種回数の推移
出典:厚生労働省:新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00254.html
Oxford Univ.Our World in Data、https://ourworldindata.org/covid-vaccinations
図2は、この前述の2指標の関係性をみるために相関係数を算出したものである。9月前半以降、負の相関を続けており感染収束に向けた傾向が顕著だ。11月に正の相関となっており、データ数の少なさか、感染拡大傾向下のどちらかなのだが、毎月下旬は正の相関になることから、ここでは前者の判断と理解しておこう。
図2. 月単位の感染者数とワクチン接種回数累積値の相関係数
図2をみると、9月以降、負の相関が続き、時間的長さからみればワクチンが一定の成果を上げている。だが-数値は半分止まりであり、それだけが要因ではないことを示しているのだろう。つくり個人のマスクやうがい、あるいは国の防疫体制なとであろうか。
2.日本における社会的免疫の獲得時期について
11月28日時点でのワクチン接種回数を図3でみれば1億9620万回 である。2021年2月からワクチン接種が開始され、以後一定のペースで接種が進められてきた。回帰分析式でみれば、2022年2月17頃に解析上100%となる。これは一ヶ月前のブログの予想と同じである。パンデミックがいつまで続くんだという世論に対して、私は近似値ではあるが数値的な答えはだしてきた。
この図で私が感心を持つのは、現在世界各国で行われている隔離政策が廃止される時期が、ワクチン接種者がどれぐらいの割合になってからおこなわれるかだ。隔離政策がなくなれば、これまで同様にワクチン接種を前提に入国できる。目下の最大の関心事であることは、先月同様に変わらない。
図3.現時点での感染収束時期の予測結果
4.まとめ
最近の最大の関心事は、もちろん変異種オミクロン株である。既に成田空港でナミビアからの帰国者がオミクロン株に感染していることが判明していることをメディアは報じていた。差し違えるように11月30日から日本政府は、海外の諸国と歩調を合わせ外国人の入国全面禁止措置に入った。1日5,000人の入国をしてきた日本にとって、当然の判断ではある。12月末は、日本への帰国者のラッシュ時でもある。
もう一つオミクロン株の発生は、入国時の検査で感染が判明した人間であって、今後に判明する可能性ある人間達は検疫を通過し、街中で暮らし感染を広げている事になる。
さらにメディアは、帰国者を自宅に帰し再度ホテル滞在に切り替えるという報道があった。また科学を知らない文科系役人達のちょんぼだ。制度の問題ではなく科学の問題なのだ。そうであれば既に市中にオミクロン株は持ち込まれている。今後2週間程度の時間経過で感染が拡大する兆候があるかどうかがわかるだろう。
この新型コロナウィルスシリーズも今回で終わりにしようと考えていた。しかし現在の感染状況では、まだ続きそうだ。古代ギリシャ文字オミクロンの語源は「小さい」という意味だが、反対語は「オメガ」とWEB辞書にでていた。科学者達が感染規模が小さいと言う意味で用いたなら適切な言葉だ。そうでなくオメガ株でしたなんて言われたら、ホントにお前達は科学思考があるのかよ!、と叫びたくなる。
沖縄県那覇市
iPhon7
ISO32,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/125
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます