Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング719. 小説:小樽の翠643. 幕間ドローイングの描き方

2023年04月11日 | field work

 トップ画像は小樽の街らしい古い民家であり、小説ロケ場所に設定させていただいている。翠とアチキの家だ。さて小説の幕間だから、私流ドローイングの技法を紹介しておこう。4月5日アップのブログのイラストの描き方である。
 私の技法、といってもデザイナー目線で描いているので、絵画の人達の目線とは少し違うが透明水彩画の使い方は大きく変わらない。
 ここで何を表現したかというと、一番の主目的は、雪の積もる大きな空間を表現しかった。そのための要素として地平線や遠景の山々、中景の土が露出した盛土、近景の折れた樹木を用いた。
 最初のポイントはシャープペンシルによる下書き。あまり書き込まないこと。あたりをとる位でよいだろう。
 2番目は、最初に水刷毛で水彩紙の空の部分だけ水を塗っておく。それから彩度の低い水分たっぷりの絵具と紙の水分とを混ぜ合わせて空に着彩してみる。あとは水と絵具のせめぎ合いに任せておこう。透明水彩絵具は、そうした水と絵具の反応の仕方で不規則な面白さがいくらでもできるから、それを発見し見立てる感性が必要だ。
 従って着彩の手順は背景から描いてゆくこと。この場合は大きな空や山だ。それから次第に手前の風景へ移動しながら絵具を塗り重ねてゆく。雪の部分は水を塗らないでそのまま残しておこう。
 3番目は、色を濃くし立体感を出そうと努める事。といっても立体的な要素は空間と手前の杭ぐらいだから、あとはそれなりにである。
 4番目は一番色の濃いところに絵具を直塗りする。つまり絵具と水の混合比で描き別ける。近景の短い樹木は雪が吹き付けていただろうから白絵具を使用し雪の表現を加えた。特に白い絵具は最後の仕上げに便利だ。このドローイングシリーズでも電柱をしばしば描くが、電柱に吹雪で雪が絡まりつく様を少し描いて円筒形である電柱を立体的に表現しつつ空間の表現につなげている。
 描いた時のメモは、それぐらいかな。

ドローイング1.HD 1080p

トップ画像:NIKON Df、CarlZeissDistagon25mm/F2.8ZF、ISO6400,露出補正0,f4.0,1/30
映像:SONYα6000、E f3.5/30mmMACRO
コメント
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