Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング718. 小説:小樽の翠642.名残あり山の雪

2023年04月10日 | field work

 夕べは翠と燃えていた。人間は、何で悦楽の時間が恋しいのだろうか。それは考える事ではなく、人間の生理本能なのだろう。燃え尽きた朝は寝坊してしまった。既に翠は病院へ出勤していったし、テーブルの上には「気をつけていってらっしゃいませ!!!💋」と書かれたメモがある。今晩のフライトで名古屋の大学へ出稼ぎなんだな。
 できるだけ授業を固めてあるので、毎日ゆかなくてすんでいる。というか毎日出かけざるを得ない仕事など大学には存在しない。だが今は大学も新学期か・・・。
 どうせ出かけるならば昼間は少しだけ時間がある。いつもの高原へレンタカーで出かけてみよう。もう吹雪で車が走れないという日はなくなっている。そして高原に来てみれば名残雪ある山の雪だ。山には雪がのこっているが、平地は少なくなってきた。すでに水温む頃だ。
 ひとしきり描いて街に戻ろう。遅い昼飯は、やはり温かいものが欲しいと胃袋が叫んでいる。藪半で蕎麦でもすすろうか。あら!、時間が中途半端だ。ならば新千歳空港行きの快速列車で空港の白樺食堂で味噌ラーメンにしよう。この空港を通過するとき、いつもここで味噌ラーメンだな。
 飛行機が太平洋に向かって高度をあげてゆく。遠方に羊蹄山が見えている。オレンジとピンクかがった夕焼けが、寒い土地の色だ。2時間で仕事場のある大都市に着く。さて稼ごう!、といっても給料だから頑張りがいはないけど翠のためだ。だから毎週2日間だけ単身赴任なのだ・・・。

追記
 架空の話ではなく、現実の話。
 宮古島で自衛隊のヘリが墜落した報道を見ていた。事故原因は数ヶ月後に発表される事故調査報告書を待つほかない。ダイビングで沖縄を足繁く訪れた立場の人間としては、あの時の気候に関心がゆく。気候は曇天で時折激しく雨が断続的に降る。それは沖縄ではよく経験した天気だ。
 レーダーから消えた3分前には正常に飛んでいたとする目撃情報があるから、突然何かが起きたことになる。あのときの気候で考えられるのは、マイクロバースト、あるいは広範囲の大きさならマクロバーストの可能性がある。それは海面に向かって破壊的な強風を巻き起こす下降気流のことだ。
 天候状態から類推できるのは、ヘリが突然マイクロバーストに突っ込んで海にたたきつけられた可能性がうかがえる。ドアの激しい損傷がそれを裏付けていると私は判断とした。いずれにしろ事故調査報告書を待ちたいと思う。
 それにしても当初WEBサイトで中国に撃墜された説が飛び交い、ほんまに論拠もないのにマジでいっているのかよ。それを見たとき私は、これが日本人の民度だと思われた。論拠のない推測で語るという習慣が日常的に跋扈しているわけだ。そんな文科系発想はやめて欲しいですね。
コメント
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