Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング717. 小説:小樽の翠641.スカーレットレッド作戦

2023年04月09日 | field work

 春遠からじの小樽だ。
スカーレットレッドの絵具が切れた。この色は下地によく使うからしばしば切れる。いつもの画材屋へ行こう。
春休みだから明菜姉ちゃんがバイトをしている。
明菜「いつものスカーレットレッド?・・」
「はい、それ1本!」
明菜「そういえばスカーレットレッドな話題があるよん!」
「なにそれ?、スカーレットレッド色の話題って?」
明菜「2月14日のバレンタインデーの日から3月31日までが、先輩達のスカーレッドレッド作戦だったんだ」
「その期間はチョコレートをばらまき続けるのかなあ?」
明菜「少し当たり大いに外れ。だってさあ高校3年生って卒業したらみんなバラバラになるじゃん。社会にでたって職場の彼氏ぐらいしか選択肢がないじゃん。そんなの回りからはやし立てられたり、おべんちゃらで結婚するみたいじゃん。そんなつまんない社会限定の彼氏をつかまえなきゃならないでしょう。だから、沢山男の子がいる高校生のうちに彼氏をゲットしようという作戦。3年女子は最後の大ハッスルをするんだ」
「すると切っ掛けはバレンタインデー!?」
明菜「そうなの。貴方が好きですよと最後に言えるチャンスじゃん。だからまだ彼氏のいない女子ね。ここが最後のチャンスとばかりにバレンタインデーでチョコレートをあげて脈がありそうなら猛烈にアタックする期間なんだ」
「なるほど、3月に入ると大方の進路が決まるから、グッドなタイタイミングとなるわけだ・・・」
明菜「そう、それに3月は高校が春休みじゃん。その間でもアタック女子はみんな学校に来るのよ。そして彼氏を追いかけるわけ。だから生徒や先生達が少ない校舎の中で大変だったよ。先輩達のラブシーンばかりで・・・・・」
「ふぅーーん、それでゲットしたらどうすんの?」
明菜「もちろんさっさと初体験通過するの。そこまでいったら男は彼女を離さないわ。それで男の人生は決まり!!。みんなそこを目指して女子同士で情報交換して・・・、つまりどうしたら女の喜びを極めて男の人を満足させられるかられるといった情報ね(*^▽^*)。もう準備が大変だったんだから・・・」
「ふぅーーん、抱かせて快感の極値を味合わせて男の自由をもぎ取ろうというわけだ。それまで東大を目指していた優秀な奴を、悦楽の沼に引きずりこみ、子供も出来たから就職ですー!!、といって男の人生の進路を大幅に変えさせられる。すごいなぁー、女が身体を張った本気度は!!!」
明菜「抱かせて女の子の快感で男の子の人生を決めたる!!、という作戦だもん。だから女子はこの1ヶ月間超猛烈にアタックするの・・・」
「のるか、そるか、勝負の世界だな」
明菜「女の子の本気の勝負だもん」
「じゃあ彼氏がいる明奈姉ちゃんは楽観じゃん」
明菜「彼氏がいれば学校には来ないのよ」
「結果は、どうなんだろうね?」
明菜「ほぼ90%の確率で卒業式までには彼氏ができるんだって。そして半分ぐらいの確率で半年以内に結婚式。それでゴールインした女の子は大体妊娠しているの(*^▽^*)、やっぱ女の快楽を初めて覚えた男はおぼれるらしいの。それで簡単にできちゃうんだってさ・・・
「なんか羨ましい高校生活だなぁー・・・」
明菜「種は新鮮なうちに仕込まないとね!」
「女の子が本気で身体張って詰め寄ってきたら、断る男はいないだろうなぁー。ピュアな感性があるうちに新鮮なDNAでベイビィか・・・!!」
明菜「(*^▽^*)!!!」
「高校生活も愉しそうですね」
つまり彼女たちは、仮面夫婦の親達の生き様を見ながら学習したんでしょう。あっちにいったら職場結婚か見合いしかない。だから好きでもないカップル同士が疑似恋愛でくっついて、義理でなんとなく出来た子供をつくると育てるのに金がかかるといって一人っ子に勤め、そしていお互いが解らないように不倫暮らしを続け、それで産まれてきた女子は考えたというわけだ。
・・・
入船通りの坂道が見えるところまで来ると青空が広がっている。
春かなぁー・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする