一連の体調不良の最後は、泌尿器科にたどりついた。
出かけてみると、男精会クリニックとあり、精子検査だの性病だの精力回復などと、看板がいかにも男子専科だ。実際患者は、オトコばかりだが・・・。
精子検査はどうやってするか、翆に尋ねたことがある。
翆「採精室で自分でマスかいてだすのぉー」
「エロ本とか、エロ動画のタブレット端末でも置いてあるの?」
翆「感染の要因になるから、そんなもん、あるわけないじゃん!」
「看護師さんが、『出ないの?、じゃあ私のおっぱいを触ってて、これ保険外だからぁー』、そういって出してくれないの?」
翆「アホ!」
つまり奥にいる看護師達の裸体を妄想して自分で出せ!、というわけだ。出してから2時間以内に検査が必須だって。あれって、固まるからなぁー。
その時は、翆にやってもらおう。
翆「もう仕事中に呼ばれて忙しいんだからぁー。」
そういって翆がペニスをしごきだし・・・
翆「まだ、でないのぉー」
なんか気分が殺伐としてさ・・・
翆「ここ病院だからしょうがないよ。じゃ私のオッパイを撫でていて」
看護服の隙間から手を入れ込む。オッパイだけが肉の塊のように感じるが・・・。
翆「まだぁー、こんなときに我慢しないでねぇー」
採精室へやってくるカップル達の恥ずかしい会話に、好奇心がわき起こるけど・・・。
・・・
幸いアチキは、そんな必要がなく、膀胱炎だ。
でっ、クリニックに通い続けて、さあ、完治でしょうと医者から言われて、ようやく長い薬漬けの日々が終わる安堵感。
・・・
待合室で会計を待っていた。
ホブさんと呼ばれて、スキンヘッドの外国人と日本人のカップルが会計をしていた。
うーーん、女性は通訳かと思ったが、あの仕草は恋人以上であるが、夫婦のベタ臭さがない。
美人ではないが、高学歴の端正な顔立ちで髪が長い。
ボディのスタイルは、小さなボリューム感がセクシーだ。
髪の長いオンナ、外国人の好きそうなボディだな・・・。
こりゃ毎晩やってるわいな。
だが、外国人男性の呆然とした目つきからすると、どんな病気なのだろうか。
精子が出ないとか、起たないとか・・・。
恋人同士でくるぐらいだから、病気はこれだな。インポテンツ!。
彼女が、大丈夫、治るよ!、そんな仕草をしていた。
「うーーん、心理の要因も重なるから、そんなの簡単に治らへんでー、アンタの彼も難儀やなぁー。アンタの美ボディが疼きまったせぇー、いっそオトコを変えたら・・・」と言うのは心の中に留めたが、そんな連想をしたくなる空気だ。
そんな風に勝手に決めつけているうちに、夕べの寝不足もアリ、目がまどろんできた。
・・・