Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE1286. 空間の性格が逆転

2016年03月09日 | field work
 備讃瀬戸の一つ塩飽諸島の本島笠島へ出張していた。早い時期に伝統的建造物群保存地区に指定されたところだ。
 なんでこんな日を選んだかと思われるような本降りの雨の中、オリンパス7-14mmレンズのフィールド・テストを兼ねているから、むしろ好ましい環境というべきか。
 私一人だけを乗せた、むくじ丸海運というローカルな船を下り、本降りの雨の中を歩くこと25分ほどで笠島集落につく。けっこう立派に復元してはる。だが生活の臭いがしないのも不思議だ。街並み資料館で暮らしぶりを尋ねたが、返事はなかった。つまり余り人が暮らしていない。
 伝建地区もビジターがやってきて賑わっているところもあるが、静かなたたずまいだけというところも結構多い。国や行政は、保存するではアカンので利活用を勧めているはずだが、私にいわせればそれでもまだ不足であり、これまで日本には定着しなかった長期滞在型の可能性なんかを研究してみたいと思う。つまり日本版リトリート(隠れ家)という考え方がないだろうかと思う。
 そう考えていたら、目の前に瀬戸大橋が見えている。なんだよ、もう隠れ家ではないのか。昔の塩飽諸島の勢力あった水軍は、瀬戸内海の隠れ家としてこの土地を選んだということを文献で読んだ。その隠れ家が表になっちゃったわけだ。つまり空間の性格が逆転してしまったのである。雨だし早々に退散することにした。
 さて、もう一つEM-1のデジタルシフト機能をためそうという意図もあった。コマンドダイヤルの反応がすこぶる鈍いぞ。幸いバッテリーグリップのダイヤルが使えたので間にあった。しかしこのモードをOFFにしても画像がデジタルシフトの効いた画面のままなのには閉口した。これは使い慣れないとアカンですね。それにコマンドダイヤルの調整も必要だな。
 そんなわけで7-14mmレンズには、防塵防滴性能を試すのには格好の天候であった。フィールド機材の汚し始めといったらよいか。フィールドにもって行けば撮影機材はボロボロになりますから。それで貫禄が付いたと喜ぶのが我々の世界なのです。7-14mmのレンズも鏡胴がはげるぐらいにフィールドへ行きたいですね。
 機材にはうってつけの天候であっても、こちらは通勤時の格好である。しまった山用のスタイルでくればよかったか。もう都会派のスニーカーは中に水がはいりぐしょぐしょですわ。ホントにスニーカーってフィールドではあきまへんです。

香川県丸亀市
OLYMPUS EM-1,M.ZUIKO DG 7-14mm/F2.8
ISO200,露出補正-,f9.1/200
コメント
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