Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

最近のドローイング68. 定点型と周遊型

2013年05月04日 | drawing
 さて、クロッキーばかりじゃ退屈だ。たまには、スケッチブックを抱えて旅に出たいと誰しもが考える。だけど、旅に出て絵など書くだろうか。私には、そんな疑問もある。旅という非日常的な時間は、乗り物を乗り継いだり、歩かされたりと結構疲れる。そんなときにデッサンなどを描く元気があるのだろうか。
 私は建築を勉強したから、当然民家に眼がむくし、このアングルは美しいなと思うけど、水彩画などに描くことはない。描いても紋切り型の絵になりそうだという予感がするからだ。
 もう一つ、実は観光地などは特にそうなのだけど、置き石に腰掛けて暢気に絵をかくような場所というのが意外に少ない。もう歩け歩けと言わんばかりで、昔のように調度良い縁台などあればよいのだけど、現代はそんな暢気なことをさせてくれない。
 つまり現代日本の観光地に必要なもの、それは眺めの良い場所に設えたテラスやカフェだろう。じっと座ってその場の空気を感じていられる。それが余暇ライフだとおもうけどな。
 ヨーロッパにゆけば、そんな場所はいたるところでみられる。あの国際観光都市ニースでさえ砂浜にベンチをおいて日がな一日のんびりすごす。そういう定点型の余暇の過ごし方だ。
 日本では、ひたすら、歩き回れ、歩き回れ、それが大変ならば、レンタサイクルも貸そうという案配だ。つまり周遊型の観光行動なわけだ。私としては、眺めのよい木陰で、じっとデッサンしていたいのに。そんなところが家の近くにないかなと思ったていたら、あった。鴨川の河畔だ。
 つまり定点型と周遊型の余暇行動があり、あなたはどちらを選びますか、ということにつきるのである。
コメント
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