Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE629. 自然体

2013年05月23日 | field work
 幸せな時間の続き・・・
 人は誰しも心地よい記憶の風景がある、いや未来への予感といったらよいだろうか。
 私の場合、 前回ブログで触れた人間ドックの控え室として使われていた慶応大学付属病院の古い建物の個室病棟を思い出す。それは廊下側のガラス窓の木製の窓枠の感触とか、清潔なリネンのベッド、窓から見える樹木、窓から入ってくる心地よい風、今思えば、そういった個々の要素が、心地よい予感を運んできたと言い換えたらよいだろうか。だから記憶に残っているわけだ。
 その後私が勤めていたプロデュース企業は都市開発の仕事で名をはせ、私は東奔西走していた忙しい時期であった。企業も私の能力もともに大いに成長していった頃であった。そして公私ともに充実していたのである。
 企業も私も都市開発をやるぞと宣言したわけではない。私たちは、いつも自然体であった。しかし周りから自ずと都市開発の流れに誘われていったというべきだろう。
 人間の希望や理想というのは、ああしたいこうしたいと思っても、それがそのとおりにかなえられるものではない。企業が新規事業に進出と意気込んで狼煙をあげたところで達成できるのは、その十分の一かもしれない。だから欲を出さず、能力を磨きながら自然体でいる方が、周りは引っ張りやすいのだろう。
 最近そんな自然体というスタイルがいいと思う。周りから引っ張られようと或はそうでなかろうと、能力を磨きつつ自然体で暮らすことに専念したい。
 自然体だったからこそ、未来から吹いてきた風を感じられたのかもしれない。

奈良県天理市 
OLYMPUS OM-D LEICA DG MACRO ELEMARIT45mmF2.8, ISO200,露出補正-0.3,f3.2,1/125.
コメント
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