Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE623. 土壁

2013年05月17日 | field work
 今日は、ようやく雑用書類も片付いた。中国からの留学生が先日の四川省の地震で帰国している。はてどうしたものか。また事務仕事発生だな。
 そんな最中に、実習用課題にルーブル美術館のCGをつくろうかと思い立ち、図書館で文献を探す。幾つかの文献をテーブルに並べ読み込んでいた。こんな時間は、大学の先生ならではの幸せなひと時だと実感。建築史の先生なんか、そんな時間を満喫しているんだろうと想像はふくらむ。本を読んでいると一生が研究室で終わりそうだ。それはそれで幸せな人生だと思う。
 さて、これが土壁だ。内部に小舞の竹がクロス状に編まれて入っている。いまはもう土壁の職人もいないと聞く。だから土壁による新しい建築も存在しない。忘れ去られようとしている日本の建築文化である。奈良地方には、こうした土壁の古い民家が多い。耐用年数は100年にもなるだろう。
 地図を見ていたら奈良には、土壁の民家を従えた環濠集落が多い。山辺の道にはそれが二つあった。であれば出かけるほかない。週末には、撮影行脚にでかけるかな。
 こういうとき最初に考えるのは、どの機材を持って行こうかである。OM-Dには、ライツ・エルマリート28mmを標準レンズ代わりにして描写力を、またPEN E-PM2に12mmの単焦点レンズで実用性を、などと考えていた。こういう機材のチョイスが自由にできるのも、オリンパスならではの仕様である。E-PM2が小さく軽いので使用頻度が高い。
 小さく軽い一眼レフというのは、どんな場合にも大変重要な仕様だ。長い距離を歩く時には、重さによる不可が少ないというのは、意味あることだ。
 昔写真家三木淳が、熱風吹く砂漠をラクダに騎乗して撮影行脚をしていたときに、重たい撮影機材を捨てたくなったという記述を読んだことがある。彼の使用していた機材はニコンである。それはどんな環境でも写せるので、適切な機材選択の判断だけど、私は砂漠には行かんし、せいぜい都市間の往復ぐらいだから、どんな環境でも写る仕様はいらないので、小さく軽い機材で十分である。
 さて週末は、朝から山辺の道行きのプランをねりつつ、今日は、すこし本に没頭できるという幸せの時間をすごした。気がついたらもう外は暗くなっていた。

奈良県高取町 
OLYMPUS PEN E-PM2,M.ZUIKO DG 12mmF2.0
ISO400, 焦点距離75mm,露出補正−0.3,f7.1,1/800.
コメント
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