みことばざんまい

聖書を原典から読み解いていくことの醍醐味。この体験はまさに目からウロコ。

#412 神の法第三戒

2019年09月16日 | 神の法
第3戒
誓約と社会
 
p111~
The Oath and Society
The Third Commandment
The Institutes of Biblical Law
Rousas John Rushdoony

◇◇

第三戒と第九戒の間には密接な関連がある。

第三戒「あなたは、あなたの神、主の御名を、みだりに唱えてはならない。主は、御名をみだりに唱える者を、罰せずにはおかない」
(出エジプト記20:7)

第九戒「あなたの隣人に対し、偽りの証言をしてはならない」
(出エジプト記20:16)

いずれも口から出る言葉に関する規定。

一方は神に関する発言であり、他方は人についての発言。

この2つの戒めと法との関係について、イングラムは大変優れた解説を施している。

第三戒は「荒っぽい言い方や下品な言葉遣いを避け、礼儀正しく語ることを教えている」と考えられているが、その真意は「偽証、異端、虚言の禁止」

すでに見たように、みだりに神の御名を唱えることは猥褻と同罪。
 
第三戒の要諦は、それが法体系に基礎を提供するという点にある。

いわゆる市民的係争を含め、あらゆる法的手続きの原則は第三戒の中にはっきりと述べられている。

したがって、刑法の領域においても第三戒は重要となるに違いない。

就任宣誓、証言の信頼性、真実の尊重を基礎とする社会の安定、聖職者の任職宣誓への忠実、夫婦の結婚の誓いへの忠実等はすべて、宣誓の神聖性に基づいている。

真実を軽んじ、誓約事項を守る気もないのに誓約書にサインをするような安易な風潮は、秩序を崩壊させ、社会を堕落させる。

神への恐れがないため、宣誓や誓いから尊厳が失われ、社会の土台は真実から虚偽に移されている。

今日、法廷において偽証はごくあたり前のように行われているが、偽証者が起訴されることはまれである。

しかし、イングラムが指摘するように、第三戒は「この点に関して人間がどのような態度を取ろうとも、神は御名をみだりに唱える者をけっして無罪のままに放置し給わない」と宣言している。


*コメント:
いよいよ、この名著の核心に入ってきているように思う。
今後は、著者Rushdoonyの本意を十分に尊重しつつ、時々コメントを加えていこうと思う。
ポストミレに固く立って、神のパワーを駆使し、神の国拡大のために王道をまい進する正統派クリスチャン一同の祝福を切に願う。
ほぼ完ぺきに訳出されている富井師の翻訳を今後も大いに参考にしたい。