携挙に関する動画その他
・Book Review: Rapture! A Dangerous Deception
・The Rapture: The Last Days According to Jesus with R.C. Sproul
先に、異端神学であるディスペンセーション主義の歴史に関する動画を前回紹介したが、短時間で解説している動画があるのでアップしておく。
☞ Where Did Rapture Theology Come From? Ben Witherington III
最初から3分6秒まで。
◇◇
さて、ディスペンセーション主義の由来とは何か。
説明しましょう。
聖書を読んで、ディスペンセーション主義に関して最初に申し上げておかなければならないことは、それは19世紀以前には存在しなかったということです。
事実、およそ1820年以前には、この考え方は存在しませんでした。
スコットランドのグラスゴーにおいて、小規模なリバイバルが起こりました。
その地にマクドナルドという名の10代の善良なスコットランド女性がいて、艱難前に教会がこの世から天へと携挙される(引き上げられる)という夢を見たと訴えました。
このうわさは広がったり廃れたりしましたが、教会自体に大きな影響を与えることはありませんでした。
しかしながら、ダービーという名の牧師がこの話を聞きつけ、この理論は正しいにちがいないと確信し、宣べ伝えるようになったのです。
ダービー牧師は、19世紀におけるプリマス(イングランド南西部の港市)ブレズレン教会の創始者のひとりでした。
このストーリ-は初めは勢いよく広まりましたが、次第に話題に上ることがなくなっていきました。
教会史の1800年代初頭、誰も信じてはいなかった独特な信仰(携挙)を有するとても規模の小さいキリスト教宗派がありました。
ダービーだけがこの宗派の信仰(携挙)信じ、この教えを携えてアメリカ合衆国へと持ち込んだのです。
ダービーは、時の人ビリーグラハムやムーディ聖書研究所兼ムーディータイムズの創設者であるDE ムーディーとコンタクトを取りました。
太平洋両岸において、長年にわたり、ムーディは携挙という教えと前艱難携挙説の世界規模の発信者となりました。
それ以来、私たちはその神学に浮かれてしまいました。
レフトビハインドシリーズ以前に、この携挙ストーリーは、「イエスがやってくる」と銘打ったさまざまな小説となっていきました。
「イエスがやってくる(Jesus is coming)」と呼ばれる最初の頃の多くの小説は、シカゴに創設されたDE ムーディ研究所が公開したこの教えに嵌まったシカゴの実業家によって書かれました。
当時、ムーディはシカゴでは大変な影響力を持っていました。
その後、スコフィールド レファレンス バイブルなるものが世に出回ることになります。
CIスコフィールドは、欄外にチェーン式関連事項を有する研究用聖書を作ろうとしただけでなく、聖書テキストの中に「イエスは携挙を預言する」といった見出しをつけ、かつ各ページ下段に研究ノートを付した聖書を作ろうと考えた人物です。
この聖書を購入した一般人は、「ほら、マタイ24章の中程の見出しに、イエスが預言すると書いてあるじゃないか。これは正しいにちがいない」と言うことになるのです。
それで、20世紀初頭から、スコフィールド レファレンス バイブルや他の関連書物によって、私たちは本当に振り回されるようになっていきました。