第6戒
生かすために
249~
“To Make Alive”
The Sixth Commandment
The Institutes of Biblical Law
Rousas John Rushdoony
◇◇
聖書律法が思い描くように現代用語である社会ということばを使うならば、それは競合的かつ自由で、原子論的(注;自律的な個人の単なる寄せ集めから成る)ではない。
現代の資本主義及び共産主義のエッセンスは、それらがいずれも原子論的であるということ。
真の社会が必要とする前提である聖書信仰が薄くなってしまったために、社会は原子論的になり、かつ真のコミュニティを確立することができなくなってしまった。
真のコミュニティを形成するためには、第一に、宗教的教理と実践のための共通の絆である信仰が必要。
第二に、宗教的謙遜が不可欠。
「あなたがたはエジプトの地において異邦の人だった。」
自分の源と神の恵みに対する自覚。
第三に、われわれが自分を愛するのと同様に、異国人や同胞も同じように愛する必要がある。
すなわち、異国人や同胞の命、家族、財産、名声、考え方、行ないについて、われわれが望むのと同じような敬意をもって認めるべき。
第四に、異国人や弱者が抑圧されるべきではないだけでなく、必要に応じて、彼らもわれわれの助けや気配りが受けられるべきだ。
第五に、えり好みすることなく、法に対して当然の敬意を持ち、法の前で彼らの権利に対して当然の敬意をもって、われわれの偉大な時代に称賛を与えるように、異邦人、弱者、やもめ、みなしごもわれわれと同様に、法廷において良心的正義を受けられるようにすべきだ。
第六に、負債を抱えて困窮している同胞に対しては、一定の偏愛基準があるべき。
ローンは無利子、彼らの必需品(やもめの衣服など)は、保証であり取り去られるべきではない。
さらに、日雇い労働者は、労働の夕方には賃金を支払われれるべきだ。
「何故なら、彼らは貧しくて、それに心が奪われているから」
5.貧しい人や無防備な人に対して
これらの人々は前述の範疇に入るように思われるが、律法によって特別に抜き出されている。
Galerは、法律上全く別個のカテゴリーに分類している。
申命記24:14と27:19はすでに引用した。
申命記24:14
貧しく困窮している雇い人は、あなたの同胞でも、あなたの地で、あなたの町囲みのうちにいる在留異国人でも、しいたげてはならない。
申命記27:19
「在留異国人、みなしご、やもめの権利を侵す者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
レビ記19:14
あなたは耳の聞こえない者を侮ってはならない。目の見えない者の前につまずく物を置いてはならない。あなたの神を恐れなさい。わたしは主である。
この聖句も、別の論旨において、すでに引用した。
6.奴隷や使用人に対して
出エジプト記21:2~6
あなたがヘブル人の奴隷を買う場合、彼は六年間、仕え、七年目には自由の身として無償で去ることができる。
もし彼が独身で来たのなら、独身で去り、もし彼に妻があれば、その妻は彼とともに去ることができる。
もし彼の主人が彼に妻を与えて、妻が彼に男の子、または女の子を産んだのなら、この妻とその子どもたちは、その主人のものとなり、彼は独身で去らなければならない。
しかし、もし、その奴隷が、『私は、私の主人と、私の妻と、私の子どもたちを愛しています。自由の身となって去りたくありません。』と、はっきり言うなら、
その主人は、彼を神(*)のもとに連れて行き、戸または戸口の柱のところに連れて行き、彼の耳をきりで刺し通さなければならない。彼はいつまでも主人に仕えることができる。
(*)英語訳ではjudgesと訳されている。原語はエロヒム。エロヒム(神々)とは比ゆ的表現であり、裁判官などを指すということはすでに前述。
申命記24:14~15
貧しく困窮している雇い人は、あなたの同胞でも、あなたの地で、あなたの町囲みのうちにいる在留異国人でも、しいたげてはならない。
彼は貧しく、それに期待をかけているから、彼の賃金は、その日のうちに、日没前に、支払わなければならない。彼があなたのことを主に訴え、あなたがとがめを受けることがないように。
申命記15:12~15
もし、あなたの同胞、ヘブル人の男あるいは女が、あなたのところに売られてきて六年間あなたに仕えたなら、七年目にはあなたは彼を自由の身にしてやらなければならない。
彼を自由の身にしてやるときは、何も持たせずに去らせてはならない。
必ず、あなたの羊の群れと打ち場と酒ぶねのうちから取って、彼にあてがってやらなければならない。あなたの神、主があなたに祝福として与えられたものを、彼に与えなければならない。
あなたは、エジプトの地で奴隷であったあなたを、あなたの神、主が贖い出されたことを覚えていなさい。それゆえ、私は、きょう、この戒めをあなたに命じる。
参考:
・Simple Lifeへのあこがれ
・Simple Lifeへのあこがれ2
生かすために
249~
“To Make Alive”
The Sixth Commandment
The Institutes of Biblical Law
Rousas John Rushdoony
◇◇
聖書律法が思い描くように現代用語である社会ということばを使うならば、それは競合的かつ自由で、原子論的(注;自律的な個人の単なる寄せ集めから成る)ではない。
現代の資本主義及び共産主義のエッセンスは、それらがいずれも原子論的であるということ。
真の社会が必要とする前提である聖書信仰が薄くなってしまったために、社会は原子論的になり、かつ真のコミュニティを確立することができなくなってしまった。
真のコミュニティを形成するためには、第一に、宗教的教理と実践のための共通の絆である信仰が必要。
第二に、宗教的謙遜が不可欠。
「あなたがたはエジプトの地において異邦の人だった。」
自分の源と神の恵みに対する自覚。
第三に、われわれが自分を愛するのと同様に、異国人や同胞も同じように愛する必要がある。
すなわち、異国人や同胞の命、家族、財産、名声、考え方、行ないについて、われわれが望むのと同じような敬意をもって認めるべき。
第四に、異国人や弱者が抑圧されるべきではないだけでなく、必要に応じて、彼らもわれわれの助けや気配りが受けられるべきだ。
第五に、えり好みすることなく、法に対して当然の敬意を持ち、法の前で彼らの権利に対して当然の敬意をもって、われわれの偉大な時代に称賛を与えるように、異邦人、弱者、やもめ、みなしごもわれわれと同様に、法廷において良心的正義を受けられるようにすべきだ。
第六に、負債を抱えて困窮している同胞に対しては、一定の偏愛基準があるべき。
ローンは無利子、彼らの必需品(やもめの衣服など)は、保証であり取り去られるべきではない。
さらに、日雇い労働者は、労働の夕方には賃金を支払われれるべきだ。
「何故なら、彼らは貧しくて、それに心が奪われているから」
5.貧しい人や無防備な人に対して
これらの人々は前述の範疇に入るように思われるが、律法によって特別に抜き出されている。
Galerは、法律上全く別個のカテゴリーに分類している。
申命記24:14と27:19はすでに引用した。
申命記24:14
貧しく困窮している雇い人は、あなたの同胞でも、あなたの地で、あなたの町囲みのうちにいる在留異国人でも、しいたげてはならない。
申命記27:19
「在留異国人、みなしご、やもめの権利を侵す者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
レビ記19:14
あなたは耳の聞こえない者を侮ってはならない。目の見えない者の前につまずく物を置いてはならない。あなたの神を恐れなさい。わたしは主である。
この聖句も、別の論旨において、すでに引用した。
6.奴隷や使用人に対して
出エジプト記21:2~6
あなたがヘブル人の奴隷を買う場合、彼は六年間、仕え、七年目には自由の身として無償で去ることができる。
もし彼が独身で来たのなら、独身で去り、もし彼に妻があれば、その妻は彼とともに去ることができる。
もし彼の主人が彼に妻を与えて、妻が彼に男の子、または女の子を産んだのなら、この妻とその子どもたちは、その主人のものとなり、彼は独身で去らなければならない。
しかし、もし、その奴隷が、『私は、私の主人と、私の妻と、私の子どもたちを愛しています。自由の身となって去りたくありません。』と、はっきり言うなら、
その主人は、彼を神(*)のもとに連れて行き、戸または戸口の柱のところに連れて行き、彼の耳をきりで刺し通さなければならない。彼はいつまでも主人に仕えることができる。
(*)英語訳ではjudgesと訳されている。原語はエロヒム。エロヒム(神々)とは比ゆ的表現であり、裁判官などを指すということはすでに前述。
申命記24:14~15
貧しく困窮している雇い人は、あなたの同胞でも、あなたの地で、あなたの町囲みのうちにいる在留異国人でも、しいたげてはならない。
彼は貧しく、それに期待をかけているから、彼の賃金は、その日のうちに、日没前に、支払わなければならない。彼があなたのことを主に訴え、あなたがとがめを受けることがないように。
申命記15:12~15
もし、あなたの同胞、ヘブル人の男あるいは女が、あなたのところに売られてきて六年間あなたに仕えたなら、七年目にはあなたは彼を自由の身にしてやらなければならない。
彼を自由の身にしてやるときは、何も持たせずに去らせてはならない。
必ず、あなたの羊の群れと打ち場と酒ぶねのうちから取って、彼にあてがってやらなければならない。あなたの神、主があなたに祝福として与えられたものを、彼に与えなければならない。
あなたは、エジプトの地で奴隷であったあなたを、あなたの神、主が贖い出されたことを覚えていなさい。それゆえ、私は、きょう、この戒めをあなたに命じる。
参考:
・Simple Lifeへのあこがれ
・Simple Lifeへのあこがれ2