京料理 道楽のブログ

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中丹のおばあちゃん

2008-10-08 | Weblog
今日は朝から大学の先生とご一緒に、綾部の農家のおばあちゃん達のところへお話を伺いに行ってきました。
予定より早く到着したので、黒谷の和紙の工房に寄って葉書なんかを買ってから向かいました。
二人のおばあちゃんがすでにまっておられて、ご挨拶をしてから実に興味深い様々な昔話をしていただきました。おばあちゃんが作った蕗の炊いたんや栗の甘煮やトマトケチャップなんかをいただきながらお話を伺いました。
お正月が過ぎ凍て風が吹く頃‘たこの足’(大根の干したもの)を作っておいて、竹の子が出始めると昆布をいれて一緒に炊く話。しまうりやくろうりのサラダやお漬けもんの話。鮎の切り身を合わせた胡瓜もみの話。芋名月に里芋を初堀りして炊く芋御飯。梅は猿、猪、熊、烏なんかに食べられないと聞いて作り始めたら、若木を全部鹿に食べられてしまった話。おおみの(柿)で作るおやつの話。柏の葉の葉脈の形がつくほんまもんの柏餅の話。薩摩芋と大麦の芽と大豆でつくる‘いもあめ’がご馳走のお菓子やった話。捕ってきた魚に串を打ち、囲炉裏やおくどさんの上につとがあって刺しておくと自然に燻されて保存できるようになり、必要なときに炊いて食べる話。もろみや醤油や味噌の作り方。その一番醤油が、目茶苦茶おいしいということ。猟師さんが捕った猪を一日川の流れに晒しておく話等々を長時間にわたりお話いただきました。
時折、京都の農村のおばあちゃん達を尋ねてお話を伺い勉強させていただくことは、ぼく自身もすごく楽しいひとときです。
おばあちゃん達にはいつまでも、元気で仕事に携わり、若い世代に伝え残してほしいなぁと思うことがいっぱいあります。