福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

北の駅にて

2007-03-11 12:23:12 | まち歩き

JR札幌駅から函館本線で旭川方面に向かうと、約20分で野幌駅に到着する。冬期間、降雪があると、しばしば電車が遅延する。電車を待つ人たちは、駅の待合所のストーブを囲んで、しばしの時を過ごす。

野幌駅待合室には、小さな図書コーナーがある。乗客が不必要になった図書を寄付して、必要な方が自由に借り、返却すると言う、自然発生的システム。

その図書コーナーに、山住正己著『教科書』(岩波新書青版)があった。手に取って、パラパラとページをめくる。

前の大学に赴任したのは1998年7月1日。当日、期待を膨らませて総長室へ行き、採用辞令を山住正己総長から直接いただく。任命権者は、青島幸男知事。約10分間、総長と談話。教育に関する、ある話題であった。

その後、良き学生、良き同僚、良き事務方に囲まれて充実した教員生活を送ることができた。しかしながら、山積みの課題を抱えたまま、退職することに。

2004年7月31日、退職辞令を総長室で。辞令には、石原慎太郎知事の名が記されていた。茂木俊彦総長と15分程、総長室で談話。最後の総長なので、『障害児と教育』(茂木俊彦著、岩波新書新赤版)の表扉裏表紙に、総長から一言書いていただく。

そんなことを思い出しながら、『教科書』を野幌駅図書コーナーからお借りすることに。札幌へ戻る電車がまもなく到着する旨の駅員アナウンスがあり、ホームへ向かう。

さあ、低温研に戻ろう。


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