これが我々が提案する究極のリビルトの形です。


エンジン不調のZ32。
ご自身や整備工場などで様々な対処を行うものの一向に回復せず、セーフティローダーに載せ中国地方より入庫頂きました。
お預かりし診断の結果はエンジンハーネスの断線。 エアフロ~ECCSのエラーでした。 
オーナー氏へ結果を伝えるとこの部分の修理はもちろん『長く乗りたいから』と言う希望があったようで、当初は全く予定にありませんでしたが急遽このままお預かりしてBTOエンジンメンテナンスメニューへ着工となりました。




エンジン圧縮は1~6番まで平均的なものではありましたが、わずかに吹けぬけるブローバイガスや、各部ガスケットの劣化が見受けられオイル漏れがあります。
全体的な経年劣化と言ったところでしょうか。
降ろしたエンジンをパレットに載せエンジンフェクトリーへ輸送です。





エンジンはネジ一つ残らず分解され高圧洗浄を行います。
その後、シリンダーホーニング(研磨)→シリンダーヘッド研磨→各部計測→組付け→エンジンベンチテストを行います。
勿論、ガスケット、ピストンリングやメタルは全て交換です。
オーバーホールとリビルトの違いをよく聞かれますが、オーバーホールは悪い箇所を交換する事に主体を置かれる分解組み立て。
対するリビルトは、悪い部分のみならず全てを一から計測して組み立て直すことの差であると言うことです。
また、余談ではありますが、DAYTONAではエンジン分解~組み立てまで一貫して一人のエンジニアが責任持って担当しており、実は彼の愛車もZ32フェアレディZです。
VG,VQエンジンに関しては隅の隅まで知り尽くしたエンジンビルダーであるということを記載しておきます。



Z32 パーフェクトプラン STEP2-PRO エンジン
・デイトナBTOエンジン
・リビルトターボチャージャー
・リビルトセルモーター
・リビルトPSポンプ
・リビルトオルタネーター
・リビルトACコンプレッサー
・リビルトステアリングラック
エンジン、補機類は全てリビルト化を行いました。
また、エラーの多いノックセンサー&ハーネス、エンジンマウントは交換です。
それに加え、各種ホース交換 エンジンルームの洗浄を行っています。


今回はトランスミッション、クラッチ類も交換です。
トランスミッションは日産自動車から新品パーツの供給が続いていますので、リビルト対応ではなくASSY交換を行っています。


作業メニューは全て完成しました。
搭載後のテストは行っているとはいえ、エンジン内部、トランスミッション内部の可動部には、まだまだアタリを付ける必要があります。
この時期に丁寧なナラシを行うことで、その性能は大きく左右されると言っても過言ではないと考えています。
それとオイル交換はマメに行うこと。 一昔前とは異なり、オイルシールを全く痛めずに低フリクションでサイクルする為には、良質な化学合成オイルの存在は絶対のものです。
末永くZ32を楽しんでくださいね!




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