その1言が我々の活力です。


福岡より約400km離れた岡山県は倉敷市よりZ34オーナーさんが来てくれました。

事前にメールでオーダー頂いておりましたDAYTONAカスタムメイドCFRPステアリングの装着と、DAYTONA スポーツ ECMへの書き換え依頼です。


ステアリングはご希望ありましたら色や形状などを、ある程度は自在に変形することが出来ますが「やまもと仕様で造ってほしい」と嬉しいお言葉を頂きました。
製作はCFRP加工をシンガポールで行うため納期は約1ヶ月ほど頂いております。

せっかくですので若干デザインが異なる3パターンのステアリングを用意してオーナーさんに選んでもらいました。
気に入っていただけたのは今回が初のお披露目となる最新verでした。
よく見ないと前回のものと違いが解りにくいですが、ステアリングを握って親指の上にくる「コブ」の真ん中でCFRPとレザーを切り返しました。
しかも切り目はステアリングにそって垂直ではなく、ステアリング自体の垂直方向へ切れ目をいれる小技を利かせてみました。
輸入車のカスタム雑誌などを見ていると、このような切れ目がスパッとまっすぐに切ったデザインのものが目につきます。 イタリアの斬新なデザインをZ34にも取り入れてみました。


そしてDAYTONA SPORTS ECM への書き換え。
同時施工でNGK♯9のスパークプラグとDAYTONA SPORTS フィルターへの交換もおすすめしました。

ECM書き換えそのものは15分もあればインストール可能ですが、実際にはオーナーさんにDAYTONA SPORTS ECMの内容説明 
これはDAYTONAでECM書き換えされたオーナーさん 皆さんに同じ説明をしていますが、ECMデーターなんて普通目で見るモノでもないし、いくらSPORTS ECMといえ実際に何が行われているのか?な部分が多いと思います。

そこで、実際に書き換えをする画面をお見せして、オーナーさんにも簡単に解り易く解説を行っています。
デイトナに来てくださる方は、数値に魅力を感じるよりも5感で楽しむ事を求めるオーナーさんが多いので、エンジンには極力ストレスをかけずにスムーズに伸びがあるデーターを基本に味付けを行いインストールしています。

最終確認ではOBDⅡコネクターから車両情報を専用の機材を用いて読み込み、アイドル全閉位置学習、 スロットル全閉位置学習及びアイドル吸入空気量学習、空燃比学習クリアさせて基礎学習をしています。
その後は最新式のデーターロガーを車載して、実走行でインストールしたプログラム内容と実際の内容に相違がないかまで確認した後 初めて作業が終わります。

人の考え 物の考えは様々です。 どれが良いとか間違いとかは選ぶ人が決めたらいいだけですが、僕は責任あるPROとして全ての作業を請けています。
たとえば今回のZ34フェアレディZ 新車価格は500万円オーバーです。
そんなにも高価な車両の作業をお請けして、パーツつけて作業完成 確認もろくにせず、はいOK!なんて、そんな仕事デイトナには出来ません。

ステアリングを交換したらしたでOBDⅡから車両情報読み込んで、SRSエアバック系統にエラーが出ていないかイチイチ確認しますし、ECM書き換えも同じでエラーを拾っていないか確認します。 先にも書いたように、当然のことながらA/F(空燃比)やノッキングが出ていないかまで自分の目や耳で確認しています。

先日、雑誌屋サンの取材の際にこのような話したら
「へ~ 時代に逆行していますね!」
って通販やネットオークションでお手軽気分が渦巻くこの世に、担当者は嫌味なんかではなく本当に絶滅品種でも見たかのごとく驚いた様子で話していました。

だけど僕にしてみたら、
「安い車ならまだしも、500万円もする車に良く解らないパーツつけたり、何の確認もせずにパーツだけつけて乗るほうが恐ろしいわ」
と真剣に思っているわけですので、周りからは「オリジナルECMやダンパーも通販したらいいじゃんか」とアドバイスをもらいながらも、自分で確認するまでは仕事が終わらないと言う強い意思がある為、なかなか商売として効率よく出来ない自分がいながらも

「あ~本当にデイトナに来てよかったです」

って倉敷のオーナーさんに言っていただけた、その1言で「最高に良い仕事が出来た!」と満足する喜びを励みにしている不器用な「やまもと」なのでした。














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