団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

デトロイト市の破綻

2013年07月26日 | アメリカ

  デトロイトの破産は驚きました。か なり以前に鉄鋼の町ピッ ツバーグが日本の製鉄所のお陰で破綻したことを習ったことがあったのを思い出しました。今度は ビッグスリーのクルマで栄えた町ですから、アメリカの都市の破綻には日本の企業がからんでいるようで、何と なく複雑なものがありますね。

  MSN 産経ニュースより  2013.7.19

  米 デトロイト市が破綻 負債180億ドル、米自治体では最大

 【ワシントン=柿内公輔】自動車産業 のメッカとして知られた米中西部ミシガン州のデトロイト市が18日、同州の連邦裁判所に連邦破産法第9条の適用 を申請し、財政破綻した。米メディアによると、負債規模は180億ドル(約1兆8千億円)を超える見通しで、米 国の地方自治体の破綻では最大となる。

 米CNNテレビも「米史上最大の自治 体破綻が起きた」と速報した。

 デトロイトは、米最大の自動車メー カーのゼネラル・モーターズ(GM)が本社を構え、関連企業を含めて自動車産業が古くから集積。日本でも知名度 が高く、最盛期には180万人まで人口が増えて栄えた。

 しかし、1970年代ごろから日本の 自動車メーカーとの競争などで徐々に産業が衰退し、治安も悪化するなどして人口流出が続くようになり、約70万 人にまで減少。税収の落ち込みに景気低迷も重なり、慢性的な財政難に陥った。

 ミシガン州のスナイダー知事は今年3 月、デトロイト市の財政非常事態を宣言。同市の緊急事態財政管理者が任命され、破綻回避に向けて債権者と協議を 重ねてきたが、資金繰りに行き詰まった。

  何だか、日本の家電業界の苦戦を思 い出させますね。円安で一息ついているので何とか持ち直して欲しいものです。というか、早く韓国と国交断絶して 復活して欲しいものです。
  ところで、この破綻の原因は日本とアメリカの労働者の質の差という興味深い記事がありました。

  頂門の一針よ り  

  労 働力の質と製品の品質にある  2013(平成25)年7月21日(日)

         前田 正晶

アメリカの自動車産業没落の原因は 種々あるが、先ずはそれらを表すエピソードから。極めて陳腐な例だが、80 年代にサン・フランシスコ支店に転勤した商社マンが、先ず自動車を購入した。彼は多くの人の助言もあり万一 を考えて、車体が大きくて頑丈な国産車(アメリカの車である、念のため)新車を選んだ。

我が国とは違うシステムでその新車を ディーラーに引取に出向いた。颯爽とアパートに向かって運転を開始した。しかし、残念なことに新車はアパートに 到着するまでに至らず、故障して動かなくなってしまった。

彼は怒ったが「間々あることだ」と支 店の同僚たちは慌てず騒がす、かえって"Welcome to America."と皮肉交じりに慰められたそうだった。

これは純粋に技術的な品質問題のケー スのようだが、元上智大学経済学部の緒田原教授が著した「大いなるアメリカ病」にはこういう逸話が載っていた。 笑えなかった。これもアメリカで新車を購入した場合だった。

その車は動き出すと何処からともなく 「カラカラ」という音が聞こえてくるのだそうだ。停まれば聞こえなくなったそうだ。持ち主は色々と機械的な面を チェックしたが原因不明だった。しかし、段々その音に神経が耐えられなくなって、ディーラーに持ち込んでクレー ムをつけたそうだ。

ディーラーでも原因が分からなかった ので、最後の手段で持ち主に分解して検査する了解を取った。そこまでやっても解らず、最後的手段でドアの裏面を 剥がした見たそうだ。

すると、そこにCoca Colaの空き缶があったそうで、それが原因だろうと結論付けた。ところが、その空き缶を振ると何か未だ音がするので切り開いてみた。

すると、メモ用紙が出てきた「やっと 見つけたか」と書かれていたそうだ。持ち主は呆気にとられたのは言うまでもない。彼にはこれがアメリカならでは のユーモアなのか、または悪意ある悪戯かどうかの判断がつかなかったそうだ。

正面から分析してみる。飛躍的な結論 を言えば「アメリカ製の自動車の質では国際競争力がなかったこと」と言える。私はこの問題は何も自動車産業だけ の問題ではないと、経験的にも確信している。

何度も言ってきたことだが、1994年7月に時のUSTR代表のカーラ・ヒルズ大使は「アメリカが対日輸出 を増やすためには2つの問題を解決する必要がある。それは識字率の向上と初等教育の改善である」と公開の席 で認めたのだった。この意味するところは「労働力の質が低い」なのである。

労働力の質が何故低いかは繰り返し述 べてきたから、ここでは細部に触れない。だが、教育関連の他にはアメリカの社会構造と移民を含む少数民族が深く 関係しているのだ。…中略

手前味噌が長かったかも知れない。ア メリカでは強すぎる職能別組合という組織があって、それが会社とは言うなれば別個の存在なので、その組合員に 「会社のため」と言って説いて聞かせても、我が国におけるような効果は期待できないのである。即ち、「君たち自 身の職の安全ための努力」を強調せねばならないのである。

我々は「品質の改善と維持なくしては 事業部の存在し続けるとは保証できない。その品質の改善は君らの双肩にかかっている」ということから始めたの だった。しかも、最大の輸出先である日本市場の品質に対する厳しさは世界最大の難関であり、受け入れ基準はアメ リカ国内市場のように甘くはないと知らせねばならず、我々もその認識と自覚無しには日本市場では相手にして頂け ないのだった。

結論を急ごう。アメリカの自動車産業 没落の主たる原因は、「長年“ビッグ・スリー”として世界に君臨していた間に我が国やドイツの後塵を拝し、労働 力の質の改善を怠ったことにあるのであって、それがひいては総本山のデトロイトの人口減少に繋がり、法人税収の 減少へと悪化していったもの」と考えている。

オバマ大統領はGMに公的資金を注入して救済はしたが、それ以降何らかの政・財界挙っての具体 的な改善策が講じられてとは聞いていない。そこにデトロイト市の財政破綻である。その救済策を労働力の質の 改善から始める長期的且つ根本的なものの見方が出来るだろうか。

  前田さんはアメリカの製紙メー カーで長らく働いて、日本とアメリカの労働者の質の差や品質に対するこだわりの差を思い知ってきたそうです。製 紙産業のような装置産業でさえ問題になるのですから、自動車のような複雑な製品はもっと差がでるのでしょうね。
  と安心もしていられないのが今の日本のような気がします。戦後教育の歪は仕事に対する考え方にも大きく 影響してきているので今までと同じように日本の労働力を世界に誇れるのも長くないかもしれませんよ。やは り、もう一度このあたりも再生の必要がありそうです。

余りにも長い間 油断しましたね!



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