日本企業の中国からの撤退の動きが出て来たな かで、第 5436回の「トヨタは中国と心中か」でも書いたように、トヨタの動きがどうにもおかしいとおもっていた ら、とうとう新工場の建設などと発表したようです。
最近のトヨタは一時のおごりから脱却して堅実な考えに変わったかなと期待していたのですが、どうもそうでもなさそう で。
SankeiBiz(サ ンケイビズ)より 2015.4.3
ト ヨタ、中国とメキシコに新工場建設へ 需要増で新設凍結を解除
トヨタ自動車が中国とメキシコに新工場を建設することが3日、わかった。中国は2018年、メキシコは19年にも稼 働し、投資額は1500億円規模に なる見通し。リーマン・ショック後に赤字に転落したトヨタは安易な拡大路線と距離を置き、13年から工場の新設を凍結し てきたが、一定の体質強化が進んだ と判断。中国や北米の需要増に対応するため、新設に踏み切る。
中国では広州市に新工場を建設し、小型車を生産する。トヨタは昨年、中国での販売が初めて100万台を超え、過去最 高を記録した。能力を増強してシェア拡大を目指す。
一方、メキシコは販売好調な北米への輸出拠点となるため、国内外の自動車メーカーが進出している。トヨタも中部グア ナファト州に工場を新設。主力車の「カローラ」を生産し、米国などに輸出する計画だ。
トヨタはかつて生産能力の拡大を続けていたが、08年のリーマン・ショック後の急激な需要の減少に対応できず、巨額 赤字に転落した。その反省を踏ま え、豊田章男社長は13年4月から工場の新設を凍結。その一方で、既存工場の能力増強やコスト削減を進め、筋肉質な体質 への転換を進めてきた。
ライバルである独フォルクスワーゲン(VW)は昨年、初めて世界販売が1千万台を突破。中国や中南米で生産能力を増 強している。15年にはトヨタは販売台数でVWに抜かれる可能性も高まっており、巻き返しに向けた布石を打つ。
世界一を維持したい気持ちは分からなくもないですが、そのために中国に新工場と言うのは余りにも危険じゃないかと思 うのは私だけでしょうか。VWが中 国で売り上げを挙げてトップを取られても、中国の崩壊と共にトップに返り咲くことが出来るのじゃないでしょうか。それを 同じ戦略で対抗していたのでは、一 緒に大きな損失を被ることになりそうです。
まさか、トヨタの経営陣がそんなことが分からないなんてことは無いと思うのですが、それでも突き進むには何か訳があ るのでしょうか。それとも、十分な勝算があるのでしょうか。
いずれにしても、どう転がるか見ているしかなさそうです。と言うか、トヨタだけのことを考えるのじゃなく日本の将来 や雇用を考えた戦略で動いてほしいものです。
民間企業にそれは望めないの でしょうか!
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