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★葛西敬之『日本が心配だ!』

2022年09月07日 | 日本再生

 日本で貴重な数少ない保守だった葛西敬之さんが亡くなられた時、増上寺の葬儀で弔辞を読んだのが安倍さんだったそうです。
  その三週間後、同じ増上寺で安倍さんの葬儀があった。葛西さんもこんなに早く安倍さんが来るとは思ってなかったでしょう。
  日本は貴重な指導者を短期間で二人も失うという恐ろしいことになったということです。何となく日本の前途に暗雲が漂って来ているような。

  そんな葛西さんの日本を心配する著書を宮崎さんが書評で取り上げてくれています。
  「国家のリーダーに求められることは民意に従うことではなく、国民に進むべき道を示すことです」という言葉を優柔不断総理に理解して貰うのは不可能でしょう。

   「宮崎正弘の国際情勢解題」より   令和四年(2022)8月26日(金曜日) 通巻第7440号

  書評   

 令和四年六月十五日、増上寺の葛西氏の葬儀で弔辞を読んだのは安倍元首相だった
三週間後、おなじ増上寺で安倍晋三氏は多くの国民の涙に送られた。

  葛西敬之『日本が心配だ!』(ワック)

 葛西敬之は財界人には珍しく本音を語り、憂国の弁を奏した。中国への新幹線技術輸出を断固拒否した。
「われわれの商売に迷惑するから靖国参拝は止めろ」と発言したチンピラ実業家がいた。土光敏夫や桜田武がいた頃の「憂国経団連」は、いまや「売国経団連」と揶揄されかねないほどに国益を軽視した親中派の経営者が目立つ。松下幸之助は泉下で哭しているだろう。
そんななかで葛西敬之氏は希有な憂国の士だった。JR東海の名誉会長である。
 安倍晋三元首相の証言が残っている。

 「葛西さんは靖国参拝をめぐって、中国だけでなく米国にも毅然として態度で臨みました。私が2013年に靖国参拝すると、オバマ政権は在日米国大使館を通じて
声明を発表。『日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動をとったことに失望している』というものでした。葛西さんは民主党の元上院議員らの 前で反論しました。同盟国に『失望』という言葉を使うのはいかがなものか。東京大空襲や広島・長崎への原爆投下によって、無辜の民間人が犠牲となった。そ れでも戦争に敗れた日本人は米国を責めずに堪え忍んできた。日本人は礼儀正しく、本音を言わないことが多い。しかし、英霊への敬意と尊崇の念を否定するの であれば、われわれも口を開かざるを得ない」

 葛西言行録はつづく。
こんどは櫻井よしこ女史の証言
 「JR東海は米国への技術提供を惜しまない一方で、中国には絶対にリニアの技術を渡さなかった。日米同盟の強化と中国への技術流失阻止。この二つは現 在、日本が抱える喫緊の課題です。ようやく時代が葛西さんに追いつきました。(中国の国のかたちとして)一党独裁が敷かれていますが、国家資本主義と銘 打って市場経済が導入されている。ヒトラーも国家社会主義と称して、ナチズムの手法を打ちたてていました」

 葛西氏自身、こう発言した
 「台湾の独立を認めない一つの中国という思想が、ヒトラーが唱えた一つの民族、一つの言語、一つの国家に基づくオースリア併合と同じだ」。
「ヒトラーはアーリア人選民思想を掲げて国に世論の支持をかためました。ホロコーストの背景には、人種差別的イデオロギーがあったわけですが、中国の行動原理である中華思想にもとづく独善性は、ナチスの選民意識に似ています」
 「国家のリーダーに求められることは民意に従うことではなく、国民に進むべき道を示すことです」
 しっかりした言葉である。
 令和四年六月十五日、増上寺で行われた葛西氏の葬儀で弔辞を読んだのは安倍晋三元首相だった。三週間後、おなじ増上寺で安倍晋三氏は多くの国民の涙に送られた。

  こうした経営者が日本の経済界の大勢を占める時が来るのでしょうか。と言うか、政・官・財・マスメディアのお偉いさん達にそれを求めるのは今は無理なのかも。
  この人達が目覚めるのを期待するより、やはり教育改革で新しい人達を育てる方が可能性はあるのじゃないでしょうか。時間は掛かるでしょうが。


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