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★中国の大プロパガンダ作戦の実態と挫折

2019年11月02日 | フーバー大統領回想録

  この部屋でも何度か取り上げた「フーバー大統領回想録」が、何とトランプさんのChina撲滅作戦に大きな影響を与えたのだそうです。

  宮崎さんが、書評で福島香織さんが訳した『中国の大プロパガンダ ――おそるべき大外宣の実態』を、紹介してくれています。その最初に紹介されています。やはり、あの回想録はアメリカ人の目を覚まさせてくれたようです。

  それにしても、Chinaのアメリカへの工作は凄まじいものですね。日本が大東亜戦争に引きずり込まされた蒋介石の工作を思い出します。やはり、 Chineseの金の使い方は日本人には想像できないものがあるようです。
  アメリカも金と女には弱いようです。日本人は、多分もっと簡単なのでしょう。

  宮崎正弘の国際 ニュース・ 早読みより  令和元年(2019)10月28日(月曜日) 通巻第6253号
  
  書評

 十年 に亘った研究と取材の結晶。中国の大プロパガンダ作戦の実態と挫折
  パンダ・ハガーの退場の切っ掛けは「ブーバー報告」。その原典が本書だ。

  何清漣、福島香織訳『中国の大プロパガンダ ――おそるべき大外宣の実態』(扶桑社)

 オバマ時代まで米国の対中政策を操った「パンダ・ハガー」(愛中派)らが敗れ去った。替わって「ドラゴン・スレー ター」(龍処刑人)が、米国の対中国交の主導役となった。
このトランプの対中外交転換に強い影響力を持ったのは「フーバー・レポート」(詳細は本書参照)だった。
その原典とも言えるのが、本書の前身レポートである。
 何清漣女史は在米のジャーナリストとして数多い作品を書かれている。しかも主要な作品の殆どは日本語訳されている。
 チャイナ・ウォッチャーのみならず、一般読者の興味をぐいと掴んで放さない魅力とは、彼女の情報分析の冷徹で慧眼な視 点が、所謂「ジャーナリスト」的でありながらも、独自の研究に裏打ちされているからだろう。
予言的性質を帯び、読み出したら最後まで一気に読んでしまわなければ納まらないほどのダイナミックな筆力がある。
福島さんの翻訳もそれに輪をかけてダイナミックだ。
中国は2009年から、450億人民元(8000億円強)もの天文学的巨費を投じて、対外宣伝作戦をはじめた。
なにしろ「中国にとって報道とはプロパガンダのことだ」。

  世界各地で展開した政治宣伝作戦の詳細は、米国を例にしてみると、NY42丁目のタイムズスクエアの電子広告板(液晶ビ ジョン)を借り上げ、米国の新聞に『チャイナ・ディー』(英語版の人民日報のような宣伝紙)の折り込みを入れ、あるいは 紙面に挿入させるという大胆な手法で、米国にチャイナロビィを形成し、多彩で幅広い領域へと、プロパガンダ作戦を拡大し た。この侵略的な宣伝戦争をペンス副大統領は演説で指摘した(18年10月4日)。 

 新聞記者、学者、政治家の籠絡も派手に展開された。有力な大学には北京語を教えるとした孔子学院をつくった。
議会人にはあご足つき、ときに美女付きの招待旅行を次々と繰り返し、他方、シリコンバレーなどでは高給で釣って優秀な人 材をスカウトし、中国のハイテク向上に役立てた。
何も対応策を採らず、指をくわえて見ていたのは歴代政権だったが、クリントンとオバマ政権幹部もまた中国マネーで薄汚く 籠絡されていた。

 ロスアンジェルスタイムズは怪しげな華僑の資力によって買収された。この手法は香港と台湾でも、あらかたの新聞、ラジ オ、テレビ、出版社が中国の資力によって陥落した。
香港の出版界の実情と言えば四分の三の出版社が中国資本となり、中国共産党批判の書籍は書店には並んでいない。辻々の屋 台で売っているという有様なのである。評者(宮崎)、今月初頭にも、銅鑼湾書店はどうなったか、見に行ったのだが、 シャッターが降りて鍵がかかったままだった。
かつては良心的と言われた『星島日報』や『明報』もじわりと真綿で首を絞められるように代理人を通じて中国資本が入り、 論調が変わってしまった。
 しかし「これら新聞(『大公報』を含めて)の香港に於ける信用度はきわめて低く」(160p)、香港の人々からまった く信用されていない。「親共メディアは読む人などいない」(188p)。

 ▲シンクタンクも学者もカネに弱かった

 ワシントンの「Kストリート」というのは、ロンドンにあった「軍艦街」とは異なって、政治ロビィストとシンクタンクの 集中地区である。(ロンドンの「軍艦街」は政府批判を吠えるような論調の新聞社が並んでいた時代に、そう愛称された)。
 このKストリートの保守系シンクタンクにも中国資金がぶち込まれた。
中国は、「委託研究」とかの名目で、あらかたのシンクタンクに法外な研究費を資金提供し、事実上、研究員を間接買収し、 中国贔屓の提言を作成させたのだ。
Kストリートがワシントンの政策決定を動かし、ウォールストリートが米国経済を動かし、メインストリートが、米国の支配 層を領導する図式があるからだ。Kストリートの保守的なシンクタンクですら一時期の中国批判色は希釈される始末だった。
2015年までの米国は、取り憑かれたようにチャイナ礼賛が続いていた。いったい何事が起きているのか、訝った人も多 かっただろう。
何清漣女史はこう指摘期する。
「ワシントンのシンクタンクが外国政府から大量の資金提供を受け、ロビイ機構に成り下がっており、米国官僚にその国に有 利な政策を推進させていた」(264p)。

 中国の米国メディアへの浸透、ロビイストたちの籠絡、そのうえアカデミズムの世界への乱入があった。
こうした「紅色浸透」によって、オバマ政権下では「G2」が叫ばれた。ズビグニュー・ブレジンスキー(学者、カーター政 権で大統領安全保障担当補佐官)やロバート・ゼーリック(元世銀総裁)が声高に提唱し、「世界を米中で分かち合う」など と中国高官らは高らかに言い放っていた。
中国の「紅色浸透」は映画界にもおよび、嘗てさかんだった反中映画は鳴りを潜めた。かわりに南京大虐殺があったとする反 日映画。出版界でも「レイプオブナンキン」というフェイク文書が老舗ペンギンブックスから出されたばかりか、いまも売れ ているのは、組織買いである。
日本ではどうかと言えば、中国は別にカネを使わなくても、日本人の政治家も新聞記者も、尻尾をふってやってきた。この チャイナの傲慢はいつまで続くのか、懸念が拡がった。

 直近にも評者(宮?)が香港へ行ってたいそう驚いたことがある。
黎智英の『リンゴ日報』以外、自由主義に立脚する新聞は香港にないが、中国礼賛の『文わい報』など、新聞スタンドで、 まったく売れていないのだ! 
『リンゴ日報』は飛ぶような売れ行きと比較して、これはどういうことかと思っていると、早朝七時。辻々におばさん達が たって『文ワイ報』を無料で配りだしたではないか!
つまり大量の買い上げによって成り立っているのだ。

 これは台湾でもほぼ同じである。
嘗て国民党の宣伝ビラとまで言われた『連合法』も『中国時報』もダミーを経由して中国から資本が入っている。台湾のテレ ビ、ラジオもそうである。
かくなると、香港と台湾ではどうやって真実をしっているのかと言えば近年猛烈な勢いで発達したSNSであり、とくに若者 たちは新聞をまったく読まず、SNSで正確な、客観的情報を入手している。

 米国の状況に戻ると、トランプの登場によって、こうした紅色浸透の作戦は、転覆した。百八十度、その効果がひっくり返 し、メディアは反中国、アカデミズムでもキッシンジャーもエズラ・ボーゲルも孤立し、パンダ・ハガーから転向したピルス ベリーが代表するドラゴン・スレーターが世論をリードするようになった。
 本書は、この十年の中国の作戦の軌跡を振りかえりながらも、克明に大胆に中国の赤い野望を暴露している。本書、日本の 外務省のみならず官庁、商社マン、マスコミ関係者には必読である。

  政治家にも読ませないといけないですね。それにしても、アメリかを籠絡した方法は日本にも及んでいることは間違いないでしょう。と言うか、政・官・財・マスメディア等あらゆるところが籠絡されているのでしょう。何とも恐ろしい。

  それにしても、トランプさんの政策が「フーバー大統領回想録」によるとは思いもしませんでした。

フーバー大統領に感謝!

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