ケスラー敗れる

米国カリフォルニア州で行われた試合結果です。
WBAスーパーミドル級戦：
挑戦者アンドレ　ワード（米）負傷判定11回1分42秒（3ー0：98-92x2、97-93）王者ミッケル　ケスラー（デンマーク）

＊常勝将軍ケスラーが、意外な大差で敗れています。
試合は開始早々から挑戦者のペース。ワードは常に先手先手を取り、ロープに詰まっても必死に反撃。時にはサウスポーにスイッチする老獪さも。終始試合をコントロールしていました。
意外に思ったのがワードの体の大きさ。これまでスーパーミドルでは、大柄な選手だと思っていたケスラーが小柄に見えました。そしてその体格に見合う長い距離。結局ケスラーは、自分らしさを見せることなく敗れ去りました。
ケスラーの敗因は自身の持つ正直すぎるスタイル。出すパンチは左ジャブと右ストレートのみ。返しの左フックでもあれば少しは違った展開になっていたかもしれません。敗れてもケスラー。ポイントはほぼワンサイドでしたが、パンチはほとんど貰っていませんでした。ちなみに私（Corleone）の採点では99対91でワード。

2004年米国唯一の金メダリスト、ワード。21戦目で見事な王座戴冠劇を演じました。
キャリア2度目の敗戦を喫したケスラー。つぼにはまれば敵なしの選手だけに、今後の巻き返しに期待しています。

新たな暫定王者、WBA

コロンビアで行われた試合結果です。
WBAスーパーフェザー級暫定王座決定戦：
リカル　ラモス（コロンビア）判定3ー0（115-111x2、116-110）アンジェル　グラナドス（ベナズエラ）

＊不可思議なWBA暫定王者が新たに誕生。当初同興行では、クルーザー級の暫定王座決定戦も予定されていましたが、そちらのほうは決行されなかった模様です。
時間が経つと大抵のものには慣れますが、WBAの乱用王座にはまったく馴染めません。

今週末の試合予定

2009年11月第3週末の試合予定です。

21日　土曜日
米国カリフォルニア州
WBAスーパーミドル級戦：
王者ミッケル　ケスラー（デンマーク）対　挑戦者アンドレ　ワード（米）

ドイツ
WBCクルーザー級戦：
王者ジャコベ　フラゴメニ（伊）対　挑戦者ゾルト　エルデイ（ハンガリー）

WBC暫定スーパーフェザー級戦：
王者ウンベルト　グティエレス（メキシコ）対　挑戦者ビタリ　タイベルト（独）

WBAスーパーミドル級レギュラー王座決定戦：
ディミトリ　サルティソン（独）対　スティファン　ボジック（クロアチア）

メキシコ
WBCライトフライ級戦：
王者エドガル　ソーサ（メキシコ）対　挑戦者ロデル　マヨール（比）

メキシコ（上記とは別会場）
WBAライトフライ級戦：
王者ジョバンニ　セグラ（メキシコ）対　挑戦者ソニー　ボーイ　ハロ（比）

カナダ
WBOスーパーフライ級戦：
王者マルビン　ソンソナ（比）対　挑戦者アレハンドロ　エルナンデス（メキシコ）

アルゼンチン
WBA暫定スーパーライト級戦：
王者マルコス　マイダナ（亜）対　挑戦者ウィリアム　ゴンザレス（パナマ）


22日　日曜日
名古屋国際会議
日本バンタム級戦：
王者大場 浩平（大一スペースK）対　挑戦者池原 信遂（大阪帝拳）

刈谷市あいおいホール
スーパーバンタム級8回戦：
OPBF（東洋太平洋）スーパーバンタム級王者大橋 弘政（HEIWA）対　児島 芳生（明石）

内山、細野、世界挑戦へ

1月11日に予定される2大世界戦です。
WBAスーパーフェザー級戦：
王者ファン　カルロス　サルガド（メキシコ）対　挑戦者内山　高志（ワタナベ）

WBAスーパーバンタム級戦：
王者プーンサワット　グラティンデーンジム　対　挑戦者細野　悟（大橋）

＊日本の2大ホープが、新年幕開けとして揃い踏みで世界に挑みます。試合会場は東京ビックサイト。
内山が挑むのは、先月ホルへ　リナレス（帝拳）を秒殺したサルガド。まだまだ未知の部分がある怖い選手です。
細野は1階級下げての世界挑戦。王者ポーンサワットは既に2階級を制覇している強豪中の強豪。海外での試合経験もある難敵です。

日本が誇る両挑戦者共に強打の持ち主。新年早々に同時新王者誕生劇が見られるかもしれません。

色々（11‐19‐09）

最近（2009年11月19日ごろ）のニュースです。

1）今週土曜日に、2階級制覇をかけてWBCクルーザー級王座に挑戦するゾルト　エルデイ（ハンガリー）。その試合に先立ち、これまで5年以上に渡り保持していたWBOライトヘビー級王座を返上しています。これに伴い、暫定王座に就いていたユルゲン　ブルーマー（独）が正規王者に昇格しています。

2）当初、本日予定されていたWBA暫定フライ級戦、王者ルイス　コンセプシオン（パナマ）対挑戦者ロバート　レイバ（メキシコ）は、来週27日に延期となっています。

3）先日7日、日本でもお馴染みの元WBAスーパーフライ級王者アレクサンダー　ムニョス（ベネズエラ）がバンタム級強10回戦（120ポンド）に出場。同国人で元IBFスーパーフライ級王者のフェリックス　マチャドに判定勝利（3ー0：97-93x2、96-94）を収めています。

4）中々試合が決まらないWBOバンタム級王者フェルナンド　モンティエル（メキシコ）。次の防衛戦は師走ではなく、来年2月になりそうです。

5）そしてモンティエルの防衛戦の前座で、エリック　モーレル（プエルトリコ）とジェリー　ペニャロサ（比）が対戦する可能性があるようです。

6）自身の怪我のために防衛戦を延期していたWBAバンタム級王者アンセルノ　モレノ（パナマ）。来月4日、フランスに乗り込み、フレデリック　パトリック（仏）の挑戦を受けます。

フォアマン、新石田の標的

「パッキャオ対コット」戦の前座で行われた試合結果です。
WBAスーパーウェルター級戦：
挑戦者ユーリ　フォアマン（ベラルーシ）判定3ー0（117-109x2、116-110）王者ダニエル　サントス（プエルトリコ）

＊技巧派フォアマンが、実力王者サントスから2度（2回と最終回）のダウンを奪い大差判定勝利。世界の頂点に到達しています。
ご存知の通り、同暫定王座には石田　順裕（金沢）が存在しています。来年早々にも「フォアマン対石田」戦が実現するのでしょうか。
石田は来月29日に王座の初防衛に臨みます。現在までに挑戦者は決定していません。

パッキャオ、コットをも退ける

米国ネバダ州ラスベガスで行われた試合結果です。
WBOウェルター級戦：
挑戦者マニー　パッキャオ（比）TKO12回55秒　王者ミゲル　コット（プエルトリコ）

＊止まる所を知らないパックマン。安定王者コットをも飲み込む結果となりました。11回終了時までの採点は大差の3ー0（109-99、108-99、108-100）でパッキャオ。パッキャオは3回と4回にダウンを奪っています。
今回の試合に、自己最重量の145ポンドで前日軽量に臨んだパッキャオ。これは昨年12月のオスカー　デラホーヤ（米）戦よりも3ポンド（1.3キロほど）重い体重です。もちろん、軽量後の食事により試合当日の体格は変わってきます。しかし試合を見る限り、デラホーヤ戦よりも締りがよく、この階級に適した体に仕上がっていたように見受けられました。
パッキャオの長所を上げると限がないと思います。あえて上げるとすれば機動力か。ドッシリとした構えのコットも、比国人の機動力にはお手上げ状態でした。
「もし」コットが中盤戦に見せたアウトボクシングを早い段階から展開していたら。「もし」コットがむきに打ち合いにいかなかったら。パッキャオもそうは簡単に勝てなかったでしょう。
採点だけ見ると大差ですが、実力伯仲の素晴らしい試合でした。
勝者パッキャオ、凄いでは形容ができません。敗れたとコット、再起に向け頑張って貰いたいです。

ハットン弟は引き分け

英国で行われた試合結果です。
IBOウェルター級戦：
王者ラブモア　ヌドゥ（米）判定1ー1（115-114、114-115、114-114）挑戦者マシュー　ハットン（英）

＊元世界2階級制覇のリッキーの弟マシュー。元IBFスーパーライト級王者ヌドゥとフルラウンドに渡り一進一退の攻防を展開。判定は3者3様のドロー。マイナー王座獲得は成りませんでした。
28歳のハットン弟。戦績を37勝（14KO）4敗1引き分けにしています。

意見番（11‐15‐09）

11月15日ごろの意見番です。

WBA暫定戦の方が、レギュラー王座戦より開催率が多いような感を受けるこの頃。
たかが暫定戦とは思うのですが、いざ行われるとなるとやはり気になってしまいます。
最近ふと思ったのですが、「暫定王座の乱用」に対し抗議しているのは日本のウェッブサイトを中心とする情報源のみ、のような感じがします。

注目の「コット対パッキャオ」ですが、コットが序盤にダメージを受けない限り、僅差の判定で勝利すると予想します。

今後、こんな感じで簡単な意見と予想を載せていきたいと思います。

今週末の試合予定

2009年11月第2週末の試合予定です。

13日　金曜日
英国
IBOウェルター級戦：
王者ラブモア　ヌドゥ（米）対　挑戦者マシュー　ハットン（英/弟です）


14日　土曜日
米国ネバダ州ラスベガス
WBOウェルター級戦：
王者ミゲル　コット（プエルトリコ）対　挑戦者マニー　パッキャオ（比）

WBAスーパーウェルター級戦：
王者ダニエル　サントス（プエルトリコ）対　挑戦者ユーリ　フォアマン（ベラルース）


19日　木曜日
パナマ
WBA暫定フライ級戦：
王者ルイス　コンセプシオン（パナマ）対　挑戦者ロバート　レイバ（メキシコ）

コロンビア
WBAスーパーフェザー級暫定王座決定戦：
リカル　ラモス（コロンビア）対　アンジェル　グラナドス（ベナズエラ）

WBAクルーザー級暫定王座決定戦：
サタンデル　シルガド（コロンビア）が出場予定