キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

ジャン・フィリップ・マルシャン

2008年02月25日 | Weblog
先週の金曜日の夕刻、ジャンフィリップマルシャンが横浜オフィスを訪れ、夕食を共にいたしました。私とフランス帰りの佐和さんをご招待したいとの事で、こちらで宇多がわを予約をし和食をご馳走になりました。週の初めには大阪でオリビエ・トリコンと一緒にお好み焼きを食し、そこでも燗酒を楽しんだそうで、日本での食事にはやはり酒が一番合うし美味いとの認識を持っているようです。宇多がわにはオリビエ・トリコンのシャブリが入っているのですが、やはり燗酒で行きましょうとの事で、最初から最後まで山形の男山をぬる燗でつけてもらいました。

鰹、寒鰤、平目の昆布締め、鯛の湯引き、青柳、烏貝のお造りと男山に舌鼓を打っていました。烏賊の塩辛、焼き筍、メバルの煮付けなど完全に酒に会う肴を選び三人で随分と徳利を空にいたしました。元々ジャン・フィリップはフレンチの料理人をやっていた事があり、出てくる和食の皿を興味深く眺め、いかに調理してあるかを観察して、可也の度合いで再現出来るところまでになっております。フランス人は食にたいする興味が旺盛で、好奇心のある人は見知らぬ料理を必ずたのみ、フレンチとは異なる洗練された和食に魅せられるケースが多いですね。

ジャン・フィリップのブルゴーニュのスタイルは、木樽の風味は控えめですが、強いタイプだと思います。これだけ和食に対する理解が深いのですから、これらに合うエレガントで軽く、洗練されたワインを造ってくれるたら良いとおもうのですが、フレンチレストランの顧客を多く持っているため、私が思うようなワインが実現されません。日本向けに特別なキュべを依頼すれば良いのでしょうが、今度は私のほうにそれほどの確信が無く、そこまでいたっておりません。しかしながら、本来の彼の赤の造り手としての名声の陰に隠れている白は中々のものだと思います。サン・ロマン1996など若い頃は溌剌として、熟成が進んでからはクリーミーで奥行きがあり、長い間とても美味しく飲めました。和食にあわせてもとてもよいワインでした。
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