12月29日の学習記録。
今日やっと 『 FREE AGENT NATION 』を読み終わりました。
346 ページ、10 万語以上ある長い本でした。
筆者の Daniel Pink 氏は、ゴア元副大統領のスピーチ・ライターをやっていただけあって、読みやすい、歯切れのいい文章です。筆者自らも、組織に属することによる拘束が嫌で、FREE AGENT になった人ですので、FREE AGENT のメリット、素晴らしさをこれでもかと称賛し、FREE AGENT になるためのノウハウ、税金や医療保険などの対応の仕方、FREE AGENT どうしのネットワークの作り方まで、細かく書いています。
彼の言う FREE AGENT のメリットというか、キー・エレメントは 4 つです。
1. Having freedom (組織、上司に拘束されずに自由でいられる。)
2. Being authentic (本当のやりたい仕事を追及できる。)
3. Putting your self on the line (1. と似ていますが、自分のスケジュールで生活出来る。)
4. Defining success on your own terms ( 何が成功か、ということを自分の価値観で決められる。)
経営管理の教科書のはじめのほうで必ず習うのが、テーラー・システムです。これは 20 世紀の初頭、アメリカが、フォード社の T 型フォードなどに代表される大量生産時代に入って、最も生産性を上げるにはどうすればよいか、考えだされたシステムです。
一言でいうと、成果報酬制度。より多く生産した人(より多くの利益を生み出した人)により多くの報酬を与える、というものです。
しかし、Pink 氏は成果報酬制度には真っ向からの反対論者であり、人間は報酬に結びつき、拘束された成果報酬制度では、生産性を上げることはできない。むしろ生産性が下がってしまう。人間にとってもっともよいのは、何者にも拘束されないで、自分の意思で自律的、自発的に行うことが最もモーチベーションが上がり、生産性が上がる、と主張します。簡単にいうと自分の好きなことを自発的にやっているときが最も能率が高い、ということです。
『 FREE AGENT NATION 』も、彼のこの主張を根底に書かれたものです。
人間、好きなことを強制されることなくやっている時が、時の立つのも忘れるぐらい熱中しており、結果として最も効率がよくなるので、彼の主張には賛成です。
が、『 FREE AGENT NATION 』 の Nation とはアメリカのことで、この本はアメリカ人に特化して書かれた本です。アメリカでは今や労働人口の 4 人に1 人が会社や法人組織に属さない、FREE AGENT です。アメリカ人にとっては、この本は応援歌になると思います。もともとアメリカ人は、自由が大好きで、人に迷惑をかけなければ、自分の思うとおりの生き方をしたい人が多いですから。人と違っていることは個性として尊重されます。
翻って日本では、この本は未来の起こり得る出来事として、眺めているしかなさそうですね。アメリカでは前時代的なものとなりつつある成果主義すら、まだ日本では確立している会社は少ないです。成果主義を実行するには、何をもって成果とするか、成果に対する事細かい評価基準が必要ですが、日本の会社では、上司が鉛筆をナメナメ、横並びのバランスと情実や好き嫌いも加味しながら、テキトーに評価しているのが大抵の会社の実態です。
若くて、成果を上げている人は、中高年の(たいていあまり働かない)高給取りを見てはやく成果主義を徹底してくれ~、とさえ願っているのが実態です。
また、日本の会社では、会社の公式な就業規則として、フレックスタイムを導入している会社でさえ、1 ~ 2 か月も経つと大体みんな同じ時間に出社してくるほど、組織、みんなと一緒にいることに安心感を覚えるメンタリティがありますので、Pink 氏が言うような、成果主義のその先の、自律、自発的なモーティべーションによる熱中、になるまでにはまだまだ年月がかかりそうです。
読後感が長くなりましたが、
今日は 『 Pass 単 』の覚えていない単語 525 語がどこまで覚えられたか、赤い下敷きを使って復習をしました。(イディオムまではやる時間なし。)その結果
Part 1 覚えていない単語 151 語 が 65 語
Part 2 覚えていない単語 172 語 が 81 語
Part 3 覚えていない単語 202 語 が113 語
となりました。合計 254 語をまだ覚えていません。2,200 語のうち、254 語を覚えていませんので、定着率は 88 %です。だいぶ先が見えてきました。しかし、どうせまたすぐ忘れるので、また1月中旬ぐらいに “棚卸し”をしなくてはなりませんね。
あと、英作文のイントロの書き方を書いて練習しました。
『 TIME 』を 2 ページだけ読みました。
今日は、4 時間ほどの学習時間でした。