今日は年度末。会社勤めの人は一つの区切りの日です。
また、人事異動や昇進などが行われるのもこの時期の周辺です。サラリーマンとしては悲喜こもごもの人間模様が展開し、居酒屋にはサラリーマンが溢れます。
長くサラリーマンをやってきて、この時期になると思うのですが、
1.サラリーマン、特に大企業と呼ばれるサラリーマンの仕事で、余人をもって代えがたいようなプロフェッショナルな仕事はほとんどない。営業や経理や人事といっても一定の習得期間があれば、誰でも出来る。
2.従って、突出した能力や発想を持った人はほとんどいない。そういう人はむしろ異端視されて、疎外されていく。
3.似たような人ばかりの集団なので、差がつけにくく、人事異動や昇進の際には、好き嫌いや徒党や派閥の人間関係や社内政治、上司へのゴマすりや部下にまで全方位型の社内営業が展開する。
4.また企業のオーナー以外のほとんどのサラリーマンにとって、会社の業績よりも自分の給与、ポジションが大事。会社の利益が赤字でも、自分さえよければよい。
ということで、能力、実力、実績といった、明確な尺度と正反対のドロドロした人間関係、私利私欲で異動や昇進が決まっていきます。
自分が長期間毎日夜中までやってきた仕事の成果を上司に取られて、上司だけが偉くなっていく、などの不条理は日常茶飯事です。また正社員はクビにならないと思っているのか、特に大企業の正社員はほとんど勉強していません。40代~50代の高給を食んでなにもしないダメおやじ、ダメおばさんは正社員の中に一杯います。
一方、派遣社員の人は、スキルとパーフォーマンスが落ちると契約を打ち切られるかもしれない、という緊張感があるので、仕事の効率も能力も高いです。僕の部下だった派遣社員の人は全て同年代の正社員よりもスキルとパーフォーマンスが上でした。正社員を全員辞めさせて、全て派遣社員に入れ替えたい、という思いにかられましたが、日本の雇用制度では正社員は手厚く保護されており、そうはいきません。これも不条理です。
僕もある時期までは、仕事が好きで、毎晩遅くまで仕事に没頭してきましたが、あまりに能力、実績以外の部分が横行しているので、だんだん馬鹿らしくなってきました。(これから社会に入る学生の皆さんにはちょっとガッカリかもしれませんが。)
その点、英検1級やTOEICなどは、勉強を続けるのはしんどいですが、見方を変えればドロドロした人間関係や社内政治ではなく、解答出来るかどうかですから、情実の入る余地はなく、全て自分に責任があり、非常にすっきりしていると思います。上司と飲みに行ってご機嫌を取ったから、英検1級合格、ということはないのですから。。
僕は、だれとも全方位的に親しく付き合うことは出来ない人間ですし、自分が思ってもいないことをお世辞でいうことも出来ない人間ですから、サラリーマンとしては損でしょう。
同じような性格で、サラリーマン社会で損をしている人も多いと思います。
しかし、試験は全て自分に跳ね返ってきて、自分を裏切らないので、フェアだと思って頑張れます。(無理しない程度にまったりとですが。)