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逆襲するさらりーまん

ーやっとこさ英検1級、通訳案内士試験合格。しかし英語の道は長い。基本的にやり直し英語+その時々に思うことなど。-

テソーラスハウス プライベートレッスン 11回目(まだやるか)

2016年07月24日 21時23分32秒 | 一般的英語学習

今日も原宿駅からしこしことテソーラスハウスに行って、プライベートレッスンを受けてきました。

原宿の街は、スマホでポケモン GOで遊んでいる若者でごった返していました。テソーラスハウスへ行く途中にも、ポケモンGOに熱中している若者にぶつかりそうになりました。

先生のJohnからは、先週のレッスンの終わりに今日までの宿題として、『TIME』の7月11日/18日合併号の(表紙はBrexitを扱っているが)240 Reasons celebrate to America right now という、アメリカの独立記念日から240年を記念して書かれた、アメリカを象徴する240のエビソードを全部読んで、その上で、2~3のトピックを選んでディスカッションしよう、とサラリと言われていました。

しかし、合併号はいつもの『 TIME 』と違い、倍の厚さで100ページほどもあり、その中で 240 Reasons celebrate to America right now は70ページにわたって240のエビソードが書かれているので、1週間で全部読むのはなかなか大変です。通勤の帰りの電車の中や、昨日の午後を使って、通読するだけで6~7時間かかった。

その上、240ものトピックから、2~3を選ぶのがまた難しい。僕は193番目の話の Woody Guthrie is in good hands と、223番目の話の Optism wins out と、233番目の話の Giving back is a birthright の3つを選びました。

193番目の話は、Woody Guthrie (ウッディ ガスリー)の娘が、フォークソング・フェスティバルに出かけたところ、自分の父親とそっくりのプレイスタイル、雰囲気のミュージシャン(Del McCoury)に出会い、ウッディ ガスリーが歌詞は書いているが、まだ曲がついていない70年ほど前の遺稿に作曲してくれとお願いし、実際に曲が出来て演奏される話です。

ウッディ ガスリーというとブルーグラスの伝説的草分け的存在で、後にボブ・ディランなど数多のカントリーソングのミュージシャンに影響を与えました。

僕はブルーグラスはいかにもアメリカ的でだからこそこのトピックを選んだのですが、意外にもそのルーツは17世紀までさかのぼり、スコットランドから北アイルランドに移住した移民によってアメリカにもたらされて、アパラチア山脈沿いの州を南下して広がったという。

Woody Guthrie- This Land Is Your Land

223番目の話は、アメリカ全土の将来に楽観的かどうか、収入に不安はあるか、健康に不安はあるか、仕事に不満はあるか、のアンケート結果についてです。アメリカ西部に住んでいる人が東部やほかの地域に住んでいる人より楽観的、また中程度の収入の人のほうが高収入の人より楽観的で仕事にも不満を持っていない。また結婚して子供もいる人の方が楽観的、という結果になっています。

233番目の話はアメリカ人の寄付に関する話ですが、マルチン・ルサー・キングの言葉が引用されています。いわく、" Philanthropy is commendable, but it must not cause the philanthropist to overlook the circumstances of economic injustice which make philanthropy nesessary."

7月30日~8月7日まで、僕は夏休みを取りますので、次回のプライベートレッスンは、8月14日になります。次回のトピックは、僕はあまり好きではないのですが、避けて通れない、今週号の『TIME』のトランプ大統領候補の話です。

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テソーラスハウス プライベートレッスン 10回目(プライベートレッスンのレベルと内容)

2016年07月18日 22時54分59秒 | 一般的英語学習

おとといの日曜日も暑い中、原宿駅でキャピキャピしている若者を後目に、テソーラスハウスに行き、プライベートレッスンを受けてきました。講師はいつものようにJohnです。プライベートレッスンは最低10回は続けようと思っていましたが、今回が節目の10回目です。ばたばたしているうちにあっという間に10回目になってしまいました。ただ10回受けても英語力が向上したという自覚が全くないので、もう5回は続ける予定ですが、なにせプライベートレッスンは授業料が非常に高い。1回50分で10,000円もします。講師の質が高いので、それだけの価値はあると思うのですが、一介のさらりーまんだとあと5回が限度でしょう。それから先はグループレッスンなので安い『国連英検特A級クラス』に入れてもらうか(とはいえ、今の僕の実力では国連英検特A級を受けます、とはおこがましくてとても言えない)、横田基地にいる、もっと安い外人講師を探すか。。。

さて、今回の話題は7月11日/18日合併号
の『TIME』の記事の『UKのEU離脱について』です。

各種報道でこの話題は出尽くした感があるので、僕は切り口を変えて、EUの初期の理念と今後の方向について、話をしました。

『 ヨーロッパは有史以前から、現代に至るまで血なまぐさい戦争を繰り返してきた。中世の100年戦争なんか、当時のイギリスとフランスが100年以上にわたり戦争をしていた。その欧州が2度の世界大戦を経て、戦争による暴力によってではなく、初めて話し合いで国家の連携を図るというEUの理念は画期的な試みとして、動きを注視してきた。』

『誰もが戦争ではなく、話し合いでの国家連携について反対はしないと思う。』

『しかし、EUの初期の理念は崇高ではあるが、僕はEUの将来は暗い(bleak future) と考えている。』

『その理由は2つある。一つ目は、EUの前身のEECが設立されて50年以上が経過し、制度疲労(systemic fatigue) を起こしている。EUは域内の平等(equality)を標榜しているが、独立と平等はお互い相反する理念である。人間の本能として、すべての人が平等という状態があり得るのだろうか?だれしもが本音では自分の民族や国がNo.1になりたい、あるいは最大の利益を得たいと思っているのではないだろうか?共産主義は究極の平等主義だが、原始キリスト教(Primitive Chistianity)の時代ならともかく、現代は資本主義(capitalism)と物質主義(materialism)の只中にある。共産主義の試みがなぜ旧ソ連で失敗し、ソ連は崩壊したのか?僕は17回ロシアに出張したが、モスクワの玄関のシェメレチボ空港はパスポートコントロールを通過するのにいつも数時間またされた。ブースの職員はみんな公務員だが、単一給与のため、努力しようがしまいが、給与は同じ、乗客がパスポートコントロールに何時間並ぼうが知ったことではない。サービス精神は全くなく、ずっと待ち続けて、ようやくあと5人ぐらいで自分の順番かとおもったら、ばたんとブースの窓口を閉じて休憩にいってしまう。そしてまた別のブースの長蛇の列の最後尾に並んで数時間待たなければならない。これもいくらサービスしても給料が同じ、という平等のなせる姿で、才能があり、高収入を得たい人はみな海外に流出してしまった。悪平等ではなく競争こそが進歩を生む。競争のない平等主義がソ連の衰退を招いた要因だと僕は思っている。

『UKは中高年を中心に、今だに古き良き時代の大英帝国(the British Empire)の思い出に浸っており、域内平等、という考えに反発を覚えている人もいる。EUはブリュッセルにいるEU官僚がそれぞれの加盟国の現状をよくわからずあまりに画一的に理念を押し付けすぎたのではないか?』

『2番目として、EUは政治の道具にされてしまっている向きがある。キャメロン首相は、政敵を追い落とす目的で国民投票を画策し、挙句の果ては、投票の結果は彼の思惑とは正反対となり、辞任するはめになってしまった。YesかNoかの2択しかない国民投票は国民の意思を問う最後の手段で、政治家ならば、最後の手段を行使するまえに、国民の利に見合う色々なオプションを提示すべき。キャメロン首相はあまりにも無策で、結果としてUK内で2極分裂(polarization)を招いてしまい、スコットランドや北アイルランドはUKから独立するかもしれない。またハンガリーやデンマークの離脱派にも火をつけてしまった。

『しかし、このままでは欧州は19世紀の国家主義(nationalism)や帝国主義(imperialism)の時代に逆戻りで、なんの進歩もない。歴史は繰り返す(History repeats itself.)というが、欧州の人たちは叡智を結集してこの難局を乗り切るのではないかとかすかに期待(have a bit of hope)している。』

と、まるで英検1級の2次試験のスピーチのようですが、時間はずっと長く、15分ぐらいしゃべりました。

珍しくいつもは厳しいJohnも『僕もその通りだと思う。』と褒めてくれました。

しかし、彼は僕が race (民族)という言葉を使ったのが引っ掛かったらしく、『イギリス人、フランス人、ドイツ人は別の民族かと思うか?』とツッコミを入れてきました。僕は『今のエリザベス女王の祖先はドイツのハノーバーから来たし、イギリス人もノルマンコンクエストの時代にフランス人との混血が進んだので、もはや英独仏は別々の民族とは言えないのではないか?』と言うとさらに『では民族とはなにか?』とさらにたたみかけてきたので、『文化的な背景を共有する人々』と苦しい言い訳をしましたが、なぜかこの回答に彼は満足したようでした。

・・・日本語で書くと大した会話ではありませんが、まったく日本語を使わずに英語だけで以上のようなことを議論するのはなかなか高度で、テソーラスハウスのプライベートレッスンは大体このようなレベル・内容です。50分ほどの授業に10時間の予習が必要です。費用も高く、全ての英語学習者には薦められませんが、自分の考えを英語で主張したい、我も、と思わん方は是非。

 

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テソーラスハウス プライベートレッスン 9回目

2016年07月10日 22時07分48秒 | 一般的英語学習

暑い日が続いていますね。

今日も日曜日に恒例になっている、テソーラスハウスのプライベートレッスンを受けてきました。暑い中、原宿から歩いていくと汗でだくだくです。

今日のディスカッションのテーマは『最新の遺伝子工学』についてで、なにやら固そうなトピックです。最近の遺伝子組み換えの技術の進歩は目覚ましく、CRISPR(クリスパー):clusterd regularly interspaced short palindromic repeats という遺伝子の組み換えが出来るmolecule(分子)が発見され、以前にも増して容易に遺伝子の組み換えが出来るようになってきたという。すでにアメリカでは製薬会社からネットを通じて、US$ 130 以下でCRISPR キットが販売されているといいます。

しかし、CRISPR を使っての遺伝子操作の成功率はまだ低く、イギリスなどでは受精後7日を超える人間の卵への使用は禁止されているが、中国では、今後成長しないことが分かっている多精卵(一つの卵子に2つ以上の精子が入り込んだもので、成長することはない。)を用いての実験例がすでにあるそうですが、成功率は4分の1以下。

まだまだ人間に応用出来るレベルではないようです。また、異常発生した遺伝子を切り取ることもできますが、ある遺伝子の異常な配列は、遺伝子病の原因となると同時に免疫の役割を果たしている場合もあり、30億もある遺伝子の塩基配列のそれぞれの役割はまだほとんど解明されていないので、安易な遺伝子の配列の改変は思わぬ副作用を生まないとも限りません。まだ20年~30年の研究期間は必要でしょう。

また、CRISPRを悪用すれば、マラリアを媒介しやすい蚊を作ったり、生物兵器を作ったりすることが出来るので、使用の用途については、法規制が必要です。

とはいえ、もう20~30年もすれば、あるいはもっと早く、30億のDNAの塩基配列の役割の解明が進み、ガンや白血病などの遺伝子病にかかりにくいだけではなく、頭がよくて、ハンサム(美人)で、寿命の長い子供が生まれるような遺伝子操作が出来る時代が来ます。これは果たして良いことか、悪いことか、ということを講師のJohnと議論しました。

僕はみんながみんな欠点のない、スーパーヒューマンになってしまうと、何か人間の生態系がおかしくなってしまうのではないか?という懸念を伝えました。みんながみんな人為的にデザインされた頭が良いリーダーになってしまったら?社会にはリーダーもいればフォロワーもおり、どちらが上とか下とはではなく、それぞれの個性で、役割を果たしています。みんなが頭の良い指導者になってしまったら、逆に社会は機能しなくなってしまうのではないか、という予感があります。

また大げさな話をすれば、生物が地球上に発生して以来、地球は全球凍結や大隕石の衝突など様々な危機に直面してきましたが、多様性こそが今まで生物が生き延びることができた要因でした。画一的な性質の生物(たとえば恐竜など)は大隕石で絶滅しましたが、ジュラ紀にはマイノリティであった、ちっぽけなネズミに似た哺乳類の我々の祖先は生き延びることができました。

どんな人でも生まれてきて生きるに値しない人はいません。遺伝子病の治療に使うのならばよいのですが、人間の誕生については自然の摂理に任せたほうが良いと思います。

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羊と鋼の森

2016年07月03日 18時07分54秒 | 本と雑誌

今日は7月の初めにしては信じられないぐらい暑い日でした。

東京でも最高気温は35℃を超えました。

今日も最近日曜日恒例のテソーラスハウスのプライベートレッスンに自宅から1時間半ほどかけて行きましたが、原宿駅から500mほど歩いただけで、暑くてクラクラしてきました。いつもは若者で大混雑の原宿駅周辺も、この暑さで今日はそれほど混雑していなかったのは助かりましたが。

今日は英語の話ではなく、最近読んだ宮下奈都さんの『羊と鋼の森』についてです。

はっきり言って宮下奈都さんの書いた本は今まで読んだことはなく、たまたま本屋にいったところ、自分の買いたい本がなく、本屋のレジの近くに、本屋大賞を受賞したということで、沢山積んであったので、つい買ってしまった、というのが本当のところです。

ですが、僕としては、最近読んだ小説の中では一番良かった。繊細で透明な描写が見事です。また一人の青年が自分の進むべき道を悩みながら掴んでいく(主人公が成長していく過程を描いた小説を教養小説というそうですが)教養小説としても読めます。

アマゾンの書評の中には、絶賛する人のいる反面、『調律師を描いた小説なのに音楽に関する勉強が足りない。』とか『スケールが小さく、物語としての面白さに欠ける。』と酷評している人もいますが、まあいいではないですか。人それぞれです。僕としては珠玉の名品の一つです。

思わず宮下さんの書いた他の本も読みたくなり、『スコーレ No.4 』も買ってしまった。これから読むのが楽しみです。

 

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