逆襲するさらりーまん

ーやっとこさ英検1級、通訳案内士試験合格。しかし英語の道は長い。基本的にやり直し英語+その時々に思うことなど。-

どうすれば英語が身に付くか?(今年もお世話になりました)

2016年12月29日 11時24分25秒 | 一般的英語学習

関東地方は穏やかな年の瀬ですね。

アッという間に2016年も大晦日になってしまいました。今年は自分は一体何が出来たのだろう、と反省することしきりですが、2016年も僕のブログのようなつまらないブログでも、沢山の方にご訪問頂き、有難うございます。

僕はプロのモノ書き(小説家や新聞記者等)ではありませんが、アマチュアのモノを書くのが好きな人間にとって、多くの方に読んで頂く、というのは最高の喜びであり、書き続ける励みにもなります。本当にお世話になりました。2017年も宜しくお願い致します。

さて、今年最後のブログの題は『どうすれば英語が身に付くか?』という、なんとも曖昧で基本的で大きなテーマについて、僕の経験から来る個人的な考えを書いてみます。またまた長くなりそうな予感がしますので、お正月休みの暇な時にでも(笑?)読んで頂ければ幸いです。

決して謙遜ではなく、僕程度の半端な英語力でも、普段英語に接していない人(日本ではごく普通の人)にとっては、英検1級やTOEIC 900 以上というのはかなり英語が出来ると誤解されており、時には『どうしたら○○さんのように英語が出来るようになるんですか?』と尋ねられることもあります。僕が英語が出来る、というのは大きな誤解であり、自分でも出来ると思ったことは一度もありませんが、そのような人達には、『たとえ少しづつでもいいですから、英語の学習を毎日続けることですよ。』と答えるだけです。が、それだけですと身も蓋もなく、せっかく貴重な時間を割いて拙ブログを訪問して頂いた方に失礼ですので、僕の”経験談”を書いてみます。

1、英語は日本人にとって非常に難しい
英語の他のスキルと最も違う点は、習得するのに非常に長い時間がかかる、ということです。例えば、自転車に乗るスキルは1週間、遅い人でも1か月も練習すれば乗れるようになります。ところが英語というスキルはそうではない。なぜそうではないかは、以前拙ブログの記事にも書いたので、詳述は避けますが、簡単に言いますと、日本語と英語は全く共通点がない、ということです。言語学的に共通点がないばかりでなく、人間は言語を用いて思考したり、意思を表明しますので、思考回路、意思伝達の手順も日本語とは全く異なっています。日本語がネイティブ言語の日本人にとって非常に習得が難しい(時間を要する)スキルです。英語の”親戚”のドイツ語を喋るドイツ人やオランダ語を喋るオランダ人は比較的短時間に英語をマスターしています。

日本人は最初から大きなハンディキャップを背負っています。そもそも、普通にストレスなく英語を使えるようになるには、単語だけでも10,000語ぐらい必要ですが、受験勉強の遺産があって、4,000語程度は使える人でも、あと6,000語を学ぶ必要があり、一日20語を毎日覚えても(かかさず毎日20語も覚える人は相当根性のある人だと思います。)300日もかかります。しかも人間はパソコンと違い、(日本語から想起出来ず、記憶のキッカケが皆無の英単語は、より一層)覚えた先からどんどん忘れていきます。僕の経験から、かなり我慢強い人でも、10,000語をモノにするだけでも2年はかかります。その他にもリスニングや日本語とは全く体系や語法が異なる文法など、他にやらねばならない未知のことは山のようにあります。

よく、3か月で英語がマスター出来ます、と謳っている教材が売られています。人様の商売を邪魔するつもりは毛頭ありませんが、もしそのような魔法の教材があるならば、勉強が大嫌いな典型的な『さぼりーまん』である僕は、なけなしのボーナスを全部はたいても、すぐに買いに行きます。

また、日本人は中学で3年、高校で3年、大学まで進学した人なら教養課程で2年、合計6年ないしは8年英語を習うのに、英語が全然出来ない、日本の学校での英語教育指導方法は、”受験英語”に偏重しており、間違っている、と自虐的に揶揄する人がいますが、僕はこの考えには反対です。仮に”受験英語”に偏重しているにせよ、日本の英語教育法は諸外国と比較すると、十分に優れています。ただ単純に、6年や8年では、週に4回英語の授業を受けて、さらに予習・復習したとしても、絶対的な時間が不足しているだけです。さらには英語の学習法には魔法のような王道はなく、その指導方法もそんなに大差はありません。

2、人間は怠けて当然
英語を習得するのに長い時間を要することは、少しはご理解出来たかと思いますが、そもそも生物である人間は、長い期間、苦労して努力や学習するようには出来ていません。これも説明すると長くなりますので、要点だけ書きます。

中南米にその名も『ナマケモノ』(英名 sloth) という動物が生息しています。僕も昔、南米に行ったときに実物を観たことがありますが、一日中樹の上で寝そべって、何にもしません。『うらやましいな。俺も一日中寝そべっていたいな。』と思いましたが、興味があったので、『ナマケモノ』について少し調べましたら、どうも『ナマケモノ』は怠けて、食うことと寝そべることしかしないことが生物としての”最強”の戦略であるらしい。

 

いつも微笑んでいるような、穏やかな顔をしていますので、一部の珍獣マニアの間では静かなブームになりつつあります。しかし、これは感情的なものからくるのではなく、顔の筋肉がない(退化している)ので外皮が垂れ下がって笑っているように見えるだけです。顔の表情を作るには50以上の筋肉が関係します。(厳密に解剖学的に言えば、笑顔を主に形作るのは小頬骨筋と大頬骨筋です。)

筋肉を維持するには、膨大なエネルギーが要ります。さらに筋肉を動かすにはさらに莫大なエネルギーが必要となります。『ナマケモノ』はそれらの筋肉をそぎ落とすことによって、一日わずか9g程度の木の葉を食べるだけで、生き続けることが出来ます。時代を先取りした、まさに究極のスローライフ、プリウス顔負けの『エコカー』ですね。

生物としての本能の最も重要なことは、『個体として生命を維持し続けること』と『種の子孫繁栄』です。『ナマケモノ』はマンモスやサーベル・タイガーのような、元気のいい男の子が好きそうな、大きくて強そうな、何万、何十万と絶滅した種を尻目に、氷河期も乗り切り、しぶとく生き残り続けています。『ナマケモノ』は、生物としては決して”怠け者”ではありません。『ホモ・サピエンス』以外の生物から学べることも多いですね。(しかし、近年は新参者の『ホモ・サピエンス』によってねぐらが奪われ、絶滅しそうになっていますが。。。)

絶滅したサーベル・タイガー

 

進化論の話ではないので、『ナマケモノ』の話はこれぐらいにして、さて人間『ホモ・サピエンス』についてです。

人間は上のサーベル・タイガーのように強力な牙や身体能力や筋力を持っているわけではありません。それどころか、生まれつき備わっている自前の持ち物だけでは生きることすら出来ず、衣服がないとすぐ風邪をひくような情けないほど弱い生物です。しかし、何故か『ナマケモノ』と同じように、氷河期も生き残ることが出来ました。

絶滅していない理由を、知性を司る前頭葉が発達したからだ、という学者がほとんどです。それはおそらく正解でしょう。しかし、人間の脳はまだ1%も解明されていません。

僕は怠け者の自分を擁護するつもりはありませんが、人間の中には生物としての本能、つまり、『個体として生命を維持し続けること』と『種の子孫繁栄』が強力に維持されていると思います。だから氷河期も絶滅せずに済んだのです。(とはいうものの、生物としては”極めて最近登場した新参者”の『ホモ・サピエンス』が今後千年先の短い期間でさえ、絶滅しない、という確証は何処にもありませんが。)

詳しい説明は避けますが、元々人間は省エネ、『ナマケモノ』のように作られているのです。それが少なくとも今迄絶滅せずにこられた、生物としての本能によるのですから。僕などは、もしオリンピックに『ナマケモノ』という競技があるのなら、絶対に金メダルを獲る自信があります。 

3、ではそうすれば英語が身に付くの?
①英語を身に付けるには、(日本で生まれ育った日本人にとっては)非常に長い時間がかかること、②人間の本能(本性)は元来怠け者であること、を少しは理解頂けたと思います。でもではどうすれば、英語が身に付くの?という回答にはなっていませんね。

そこで、漸くここからが本題ですが、僕個人の場合は、
1、計画通りいかなかったからと言って自分を絶対に責めない。
僕の場合、学習計画を作るには作るのですが、計画通りにいったことはただの一度としてありません。小、中、高の学生時代の夏休みの宿題などは、普通の人であれば8月の25日を越せばさすがにやり始めるのですが(僕が育った関西地方では9月1日から学校が始まる。)さぼりーまんには自信のある僕は、8月31日になってもまだ宿題に手を付けず、『あの授業があるのは9月3日からなので、あの教科の宿題は9月3日に出せばいいや。』などと、9月になってから漸く宿題に取り掛かりました。しかし、いつも計画では、7月末までに宿題を片付ける、となっていました。

ましてや、天然資源もほとんどなく、生きていくのにまず第一に絶対に欠かせない食料も、自給率が40%しかないのに、人口は1億人を超えているこの国で、生きて、働いて、食べていくだけでも”生物”として大変なことです。専業主婦の方であれば、生物としての最優先事項である 『個体として生命を維持し続けること』と『種の子孫繁栄』の家事や育児だけでも大変なことです。

ましてや、エネルギーを大量に消費する、それ以上の英語学習などの努力を続けることは、”生物の本能”が許しません(笑)。 ”頑張りすぎると個体としての生命も棄損してしまう。”ことも生物として人間の本能はよく分かっています。よく頑張りすぎて過労死した、とか自殺してしまった、というニュースを耳にしますね。

親がかりの学生の方であれば、少しは叱咤もしたい気もなくはないですが、学生時代勉強が大嫌いで、さんざん遊び回っていた僕が言えた義理でもありません。最近の若い者はダメだ、努力しない、と爺様の愚痴のようなことを言うつもりも毛頭ありません。僕も若い頃には、『お前は全然努力しない怠け者だ。最近の若いヤツはなっていないね。』と爺様達に毎日のように言われ続けて、いやな思いをしましたで、それをそのまま、今の若い人に伝承するつもりはありません。

また、勉強嫌いの子供にただ、『勉強しろ!』と叱ったところで、大人と比べ、より生物としての”本能”に忠実に生きている子供が勉強するはずがありません。

計画通り行かなかったからといって、人間は本能的に怠け者であり、当たり前です。決してネガティブな気持ちにはならないで下さい。『どうして自分の意志はこんなに弱いんだろう。』などと自分を責めると、くどいようですが人間はしんどいことをエネルギーを使って努力し続けるようには、”設計”されていませんので、ますます抜け出せない負のスパイラルにはまってしまいます。

2、しんどいことは好きなことと結びつける
怠け者ということでは、人後におちない僕でも、好きなことは続けられます。英語の勉強なら30分も続けるともうイヤになり、タバコを吸いに行きたくなるのですが、映画や演劇が好きなので、二晩徹夜して、48時間映画を見続ける自信があります。洋画(英語の映画)は今まで1,000時間(本数にして500本程度)観てきましたが、それぐらい見聞きすると怠け者のバカな僕でも英語独特のリズムや言い回しが耳に残るようになります。

ロックやジャズやフュージョンなどの洋楽が好きで、歌うのも好きな人は、歌は言語の究極の表現手段ですので、英語特有のリエゾンやリズム感まで身に付きます。

二宮金次郎的な”刻苦勉励”ばなしが好きな日本人は、例えばなしとして、イチローや錦織の”努力”を引き合いに出して、彼らのように努力しないと一流にはなれない、とか言いますが、僕から見れば彼らは人並みはずれて野球が好き、テニスが好き、というだけのことです。本人達は周囲が思っているほど、”努力”したとは思っていないはずです。

3、馬ニンジン 褒賞方式
だれでも、大きな褒賞(見返り)があれば、しんどいことでもやります。『ナマケモノ』も美味しい葉っぱがあれば、自発的に活動します。ソフトバンクでは、TOEIC 900点超えたら100万円出す、ということですが、いつもお小遣いが少なくピーピーいっている僕なら、100万円くれるんだったら、シャカリキにTOEICの勉強を頑張ります。100万円に関しては、金で釣るのか!などと色々賛否両論ありましたが、きれいごとではなく、孫社長は少なくとも人間の本能をよく理解している経営者だと思います。

4、ギリギリの状況(生命が脅かされる状態)に身を置く
『ナマケモノ』は行動が遅く、牙やスカンクの屁のような、反撃の武器も持たないので、タカなどの猛禽類に狙われやすいのですが、命の危険に晒されると素早い行動をします。『ナマケモノ』は数種類が世界で確認されていますが、タカに狙われると、水中に逃れてスイスイ泳ぐ種類もいます。(タカは泳げないため、水には近づかない。)人間は学習しないと泳げないのに、『ナマケモノ』は大したものです。

生命の危機(職を奪われて生活の手段がなくなる可能性など)に晒されるほどの環境に自分を置くと、本能的にイヤでも行動するようになります。

 

1~4に書いてあることは、『な~んだ。当たり前じゃん。誰でも言っているじゃん。』と思うかもしれませんが、巷には3か月で1万語覚える方法とか、TOEICのリスニングのPart 3 と 4の先読みとか、表層的な方法論だけ書いた本がほとんどで、人間の本能(本性)にまで踏み込んだ本はあまりありません。が、4冊あげておきます。いずれもアマゾンでは中古で1冊1円で買えます。(4冊買っても4円+送料だけで済み、仮に僕に騙されたとしても、スマホのゲームアプリに月何百円も払うのであれば、時間の過ごし方としてはこちらの方がずっといいか、と思いますよ。)

『ムツゴロウの青春期』
畑 正憲さんの大学に入るまでの自伝。僕が読んだのは1974年、高校生の頃ですが、今読み返しても得るものがあります。好きなことだけして東大に入った、という話が出てきます。(実は 2、のしんどいことは好きなことと結びつける、は今も僕は実践していますが、元々の発想はこの本からのパクリです。)


『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』
著者の勝間和代さんは、僕は個人的にメールをやり取りした頃もありましたが、有名になってからの庶民感覚から離れた、タカビーな言動が反発を呼び、最近の著作は、アマゾンの書評でも炎上するのではないかと思うぐらいさんざんにこき下ろされています。しかし、初期(2007年頃)の著作は中々良いものもありますよ。この本は人間の本能に向き合って、だからどうする、ということまで踏み込んだ、従来にはないタイプの啓発本です。



『できる人の勉強法』『できる人の英語勉強法』
カリスマ予備校講師の安河内 哲也さんが書いたこの2冊は、僕の嫌いな根性論が若干書かれていますが、楽しく勉強を続ける仕組みづくりについても書かれており、読んでも損はしないと思います。
新版も出ていますが、中古の旧版で十分です。

 

大変長い記事を最後までお読み頂き、有難うございます。



 

 

 

 

 



 

 

 

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TOIEC IP 受験準備計画(これで最後にしたい。)

2016年12月25日 08時58分30秒 | TOEIC

昨日は、温かいクリスマス・イブでしたね。

クリスマス・イブには若い頃さんざん遊び回っていた僕が言うのもなんですが、本来キリストの生誕の意味を考える日なので、ガラにもなく、聖夜は『マタイによる福音書』を読み返したりして過ごしました。

さて、もう一度受けるかどうか迷っていたTOEIC IP テストを、旧方式の最後の試験ということもあり、来年1月18日に受けることに決めました。

例によって、あまり時間が残されていません。

しかし、無謀にも、目標としては、950点越えを目指しています。

何故950点かと言うと、僕個人としては、TOEICから卒業するためのベンチマークが950点だからです。

TOEICが英語力を正確に測定する試験ではない、という議論はさんざんされてきました。僕もTOEICは英語力のほんの一部しか測定出来ない、と思います。ですから様々な種類の英語の試験を受ける必要があります。しかし、キャッチボールもまともに出来ない者が、野球の名選手になれるはずもなく、逆に言えば、野球の名選手であるならば、キャッチボールでも正確に思ったところに投げられるはずです。

TOEICが英語力を正確に測定するものではない、という理由だけで、TOEICを全否定するのは、高スコアを取れない者の言い訳に聞こえます。

しかし、飽きっぽい性格の僕としては、”キャッチボール”をいつまでも続けるのはあまり楽しくない。早く試合に出たい。早くTOEICから卒業したい。(僕の場合は、キャッチボールも出来ないままに会社の命令でいきなり”試合”に出され、仕事に支障は全くないものの、今頃、この歳になって”キャッチボール”も正確に出来ない自分に気付いて愕然となり、”キャッチボール”から始めているという、普通の人とは逆の屈折した経緯ではありますが。)

TOEICから卒業するためのベンチマークを何点に置くかは人それぞれでしょう。700点の人もいれば、860点の人もおり、990点の人もいます。僕の場合は所謂トイッカーと言われるTOEICフリークではありませんし、早く楽しい試合に出たいので、今の自分の実力から考えて、少し頑張れば手の届く範囲として、950点、というだけのことです。


前置きが長くなりましたが、1月18日まで時間がないので、1月18日までにやることを自分なりに作戦を立てました。

まず、当たり前のことですが、来年の3月までは、TOEICのIPテストは旧方式なので、新方式の問題集は一切やりません。

次に使う問題集ですが、年末年始となにかと物入りでお小遣いも少ないので(笑)、すでに持っている問題集を中心にします。
前回のTOEIC IPテストでリスニング力が落ちてきていることが分かりましたので、公式問題集 Vol.3、4、5、6 のリスニングのパートを模擬試験形式で解答用紙も用意し、もう一度やります。
公式問題集のリスニング問題は、一番本番の音声に近いので、実践練習には最適ですが、Vol.1 と Vol. 2は古いのであまり役に立たないと思います。

次に、中村澄子さんの『千本ノック』シリーズも7冊持っていますので、第7弾から第5弾あたりまでを再度解いてみます。これもあまり古いものは役に立たないと思いますので、せいぜい第7弾、第6弾、第5弾程度までに留めます。

また、下の『新TOEICテスト 文法問題 でる1000問』は比較的良問揃いですので、もう一度一通りやります。僕の場合、年齢からか、英文の速読力が最近落ちてきていますので、Part 7 の読解問題の時間を出来るだけ長く確保するため、Part 5 と 6 の文法問題は、できれば”瞬殺”出来るまでスピードを上げたい、と考えています。

最後に、まだ問題集は決めていませんが、本番と同じように時間を測って、”初見”の問題集を本番と同じ時間で、リスニング、リーディングを通しで120分、最低3回やってみるつもりです。”初見”であることが重要ですので、これだけは3回分以上載っている模擬試験問題集を新たに購入する必要があります。

年末年始はなにかと飲み会やイベントも多く(例えば1月3日には東京ドームまでライスボウルを観に行くことは、もう決まっている。)上記の計画でさえ半分も出来ないのではないか、という甘い予想が頭をよぎりますが、まずは今日から始めます。

 

 

 

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『TIME』 2016 Person of the Year

2016年12月18日 12時16分18秒 | 一般的英語学習

金曜日は北風が強く、恐ろしく寒かったですが、週末は風もおさまり、快晴で穏やかな天気でしたね。

さて、毎年年末になると、『TIME』がPerson of the Yearを発表します。2016年は、トランプ氏が選ばれました。確かにいい意味でも悪い意味でも2016年に世界の注目を最も浴びた人物でしょう。

最近のトランプ氏は、選挙運動期間中の過激な発言はなりをひそめ、何故か日本の経済、日経平均株価も上向きで、『トランプさん、案外まともじゃん。』という声も聞かれますが、大統領の就任は来年の1月20日ですので、実際に就任してみないと、どう変化するのか分かりませんね。

『TIME』の選考理由は、いままでのアメリカの政治があまり日を当ててこなかった所謂アメリカ本来の産業の旧来の労働者層の思いを汲み上げた、とのことですが、実際の政策面でどのようになるのかは、来年以降にならないと分かりません。今、閣僚や政権幹部の人選の最中ですが、噂では、元ロッテの監督のバレンタイン氏が駐日大使になるのではないかという話や、シルベスター・スタローンが政権幹部に入るのではないか、という話もあります。

さて、『TIME』は過去90年間に渡り、その年のPerson of the Year を発表してきましたが、昨年(2015年)はドイツのメルケル首相でした。当時は中東からの難民問題が世界で大きな問題になっており、難民の受け入れに積極だったメルケル首相が選ばれました。

2014年は、特に特定の個人ではなく、エボラ熱撲滅に尽力したEbola fightersでした。当時は世界を震撼させたエボラ熱も今はそれほど話題にならなくなっています。

その前の2006年からのPerson of the Year を整理してみますと、
2013年  Pope Francis(ローマ教皇)
2012年  Barack Obama(アメリカ大統領)
2011年  The Protester(抗議する人: 当時は 『アラブの春』や世界金融危機、ロシアの反政府運動など、デモやSNSを通じて抗議する人が世界の潮流を変えつつあったため。)
2010年  Mark Zuckerberg (Facebook創業者)
2009年  Benjamin Shalom Bernanke (米国連邦準備制度理事会議長:当時はリーマンショック真っ盛り。)
2008年  Barack Obama(アメリカ大統領:プラハでの平和演説とノーベル平和賞が評価されたと記憶しています。)
2007年  Vladimir Putin(ロシア大統領)
2006年  You (あなた:Web 2.0, SNS, YouTube, ブログなどによる個人による情報発信が影響力を持つ、という理由で。)

『TIME』のPerson of the Yearはその時々の時代を映し出す鏡です。

 

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アイルランドとシアーシャ・ローナン

2016年12月11日 17時25分50秒 | 一般的英語学習

天気はよかったですが、気温は低く、真冬並みに寒い週末でした。

さて、古い映画やTVドラマの話が続いたので、今日は比較的新しい映画の話です。

『ブルックリン』のDVDをアマゾンで買って観てみました。

テソーラスハウスで、プライベートレッスンを受けていた時の講師のJohnの祖先がアイルランド系ということで、彼の最も好きな女優がシアーシャ・ローナンであり、観るように薦めていた映画が『ブルックリン』だったことを思い出し、何の脈絡もなく、DVDを買ってしまった。

字幕なしでは意味が取れませんが、日本語の字幕だと何の英語の勉強にもなりませんので、英語の字幕で観ました。音声を英語の字幕で確認しながら観る方法が今の自分のレベルに一番合っています。

主演のシアーシャ・ローナンは、僕は『ブルックリン』を観るまで、詳しく知りませんでしたが、新進気鋭の女優として、『TIME』の2016年6月13日号の表紙にも取り上げられています。

『ブルックリン』の話の筋は、あくまで単純で、アイルランドで育った女の子が、人生を変えたいとニューヨークのブルックリンに移り住み、人種や、アイルランド訛りの英語への偏見や、職場の上司の意地悪や、ホームシックや、姉の死などにもめげず、自分の人生を見いだしていく、という話です。

3Dを駆使した超大作ではありませんが、アイルランドの素朴さとある種の野暮ったさ、当時(1950年代初頭)のニューヨークでのアイルランド系移民の状況と同朋愛が静かに描かれている優れた小品です。

主役のレイシーを演じたシアーシャ・ローナンは、この映画で、昨年のオスカー主演女優賞にもノミネートされましたね。(結果としてはオスカーは獲れませんでしたが。)

僕は、どの国のどの人種にも一切の偏見を持っていません。どの国のどの人種に生まれるかは、本人の責任ではない、という単純な理由からです。ただ、その国や民族の歴史やアイディンティティを知ることには強い興味があります。アイルランドは僕の好きな国の一つです。(一番好きな国はニュージーランドです。)

アイルランド人は、もともとアイルランド島の原住民でありながら、長くUK(イギリス)の支配下にありました。農業、牧畜を営む素朴な民だったのですが、1845年に起こった、主な作物であるジャガイモの不作(ジャガイモ飢饉)によって、多くのアイルランド人が新天地を求めて、新大陸に移住しました。アメリカでは、移民としては後発で、WASP(White Anglo-Saxon Protestant)が支配階級を占めていましたので(今でも一部そういうところがあります)命の危険がある警察官、軍人、消防士などの職にしか就くことが出来なかったといいます。

しかし、今やアイルランド系のアメリカ人は 3,600万人(アメリカの人口の実に12%)にも達し、各界で活躍しています。

映画界のアイルランド系アメリカ人だけ取り上げても、父方か母方のどちらかがアイルランド系のミックスブラッドまで含めると、ジョン・ウエイン、ビング・クロスビー、ウオルト・ディズニー、バート・レイノルズ、マーロン・ブランド、グレゴリー・ペック、クリント・イーストウッド、グレース・ケリー、アンソニー・クイン、ショーン・ペン、メル・ギブソン、ジェニファー・コネリー、マット・ディロン、ジャック・ニコルソン、ジョニー・ディップ、ハリソン・フォード、ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ等々、僕が知る限りでも、新旧の著名映画人が目白押しです。

これはご存知の人が多いと思いますが、アイルランド系、あるいはスコットランド系の姓(ファミリー・ネーム)には、「O'」「Mc」「Mac」が付く例が沢山あります。「O'」「Mc」「Mac」はアイルランド・ゲール語(アイルランド語)で「仲間」や「子孫」を著わす接頭語なので、例えば、アイルランドの名優 ピーター・オトゥール(Peter O'Toole)はトゥール(Toole) さんの子孫あるいは仲間、アメリカの政治家のジョン・マケイン(John McCain)はケイン(Cain)さんの子孫あるいは仲間、ということになります。O'Brien (オブライエン)や O'Hara(オハラ) や O'Connor (オコナー)や O'Neal(オニール)Macartney (マッカートニー)や McQueen(マックイン)やMcGuire (マグワイア)等々、例は沢山あります。(同じようなことがアイルランド・ゲール語と類似するスコットランド・ゲール語が話されていたスコットランド系移民の姓にも言えます。例えばハンバーガーのMcDonald(マグドナルド)、GHQ司令官のMacArthur(マッカーサー)等々。)

もちろん、姓に「O'」「Mc」「Mac」をつけていない人も沢山います。また移民後現地風の姓に変えた人も多い。

話が横道に逸れましたが、シアーシャ・ローナンは、アメリカで生まれましたが、両親ともアイルランド人、映画に頻繁に出演するようになってからは、アメリカで主に活動していますが、国籍もアイルランド人です。アイルランド系のJhonが最も好きな女優というだけあって、最もアイリッシュなアイデンティティを持つ若手女優、緑と灰色がかった瞳と素朴な演技が秀逸な女優です。(そういえば『アラビアのロレンス』のピーター・オトゥールも緑がかった瞳が印象的でした。)

まだ弱冠22歳ですが、13歳の時には、すでに『つぐない』でオスカーの助演女優賞にもノミネートされています。

イギリス系エスタブリッメントが幅を利かしていた1950年代初頭当時のニューヨークでは、現実としては下層階級とみなされ中々仕事にもありつけないアイルランド系移民(『ブルックリン』ではクリスマスに食うや食わずの沢山の労働者を招待して、一夜の食事を提供し、労働者の一人がアイルランド語で歌を歌い、レイシーが涙ぐむシーンがあります。)がなんとも切なく描かれています。

またレイシーのボーイフレンドで、やがて結婚することになる、これも当時のニューヨークではアイルランド系と同じように下層階級とみなされていたイタリア系移民のトニーも、驚くほど真面目で、純朴でレイシーとの愛情を育んでいくのが微笑ましいです。(僕はイタリア系というと人生を楽しめるだけ楽しみ、女の子を引っかけることしか考えていない、というイメージがありましたが(念のため、これは偏見ではありません。単なる僕の個人的なイメージです。)『ブルックリン』でのトニーやその家族の姿は、驚くほと真面目で、地に足がついており、かつ朗らかです。

『ブルックリン』は超大作ではありませんし、上演時間も二時間に満たない映画ですが、ちょっと疲れたときに柔らかく元気をもらえる映画だと思います。

 

 

 

 

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TVドラマ 『ナザレのイエス』

2016年12月03日 08時15分32秒 | 一般的英語学習

晴れて気持ちのよい土曜日でしたね。ただ、もう12月ですので、朝夕は気温が下がり、師走を感じる寒さとなってきました。

社外秘ですから、詳しくは書けませんが(笑)、僕は12月1日に子会社に異動になり、異動前の部署での引継ぎや残務整理、新部署での環境対応などでばたばたして中々ブログが更新出来ませんでした。

さて、以前の記事で、オリビア・ハッセイの出演しているイギリスのTVドラマ『ナザレのイエス』をアマゾンで購入し、観始めたことを書きましたが、ようやく観終わることが出来ました。

1977年、イギリスのITC Entertainment と イタリアのITV の共同制作、放映されたTV局はITV (イギリス最大の民間放送局)とRai 1(イタリアの公共放送局)で、今回買ったDVDにも英語とイタリア語の両方が入っています。

もともと制作段階で9時間あったものを、TV放送用に約6時間に編集し、DVDには約6時間の編集版が入っています。(ちょっと調べてみたら、日本でも1980年に東宝東和の配給で、約3時間にカットしたものが劇場公開されていますが、僕は劇場公開されていることは知らなかったし、劇場公開版は観ていません。)

以前の記事にも書いたように、『復活の日』を観てオリビア・ハッセイのファンだったこともあり、熱し易く冷めやすい性格ですが、自分の興味があることにはのめりこむタイプですので、昔観たことがあるにも関わらず、『ロミオとジュリエット』のDVDを買ってしまって観、『マザー・テレサ』のDVDも買って観て、それから『ナザレのイエス』のDVDを買って観たわけですが、あんまり頻繁にDVDを買うものだから、女房に叱られています。(笑)

オリビア・ハッセイは、制作当時26歳か27歳、聖母マリアを演じており、『ロミオとジュリエット』の頃のキャピキャピ感はありませんが、20代後半の美しくもあり、落ち着きも出始めた頃の大人の女性になっています。

しかし、僕がびっくりしたのは、出演している他の俳優陣の凄さです。アン・バンクロフト(『奇跡の人』の演技は圧感でしたが、『卒業』のミセス・ロビンソンを演じた女優、と言ったほうがピンとくると思います。)、アンソニー・クイン、ロッド・スタイガー、アーネスト・ボーグナイン、マイケル・ヨーク、クリストファー・プラマー(僕の好きな映画の一つである『サウンド・オブ・ミュージック』でトラップ大佐の役をやっていました。)、それに伝説的俳優であるローレンス・オリビエ、クラウディナ・カルディナーレ等々。

他の映画やドラマでは主役級の名だたる名俳優たちが、『えっ、こんな人が出ていたの?』と思うほどチョイ役で出ています。

当時は中東紛争たけなわ(今もですが)とてもキリストが生涯を送ったイスラエルでのロケは無理、ということで、気候、風景が似ているチュニジア・モロッコで8か月のロケを敢行し、なんといっていいのか、欧米人のキリストの話を映像化する強い意気込みを感じました。キリストが登場する映画やドラマは何本もありますが、僕が観た中では『ナザレのイエス』が一番良かった。

当たり前のことかもしれませんが、英語を母国語とする米英豪加プラスその他の国々では、宗教はキリスト教がマジョリティです。芸術や文化、冠婚葬祭、はては国民の休日や日常の生活に至るまで、キリスト教の影響を受けています。

英語を学ぶのであれば、キリスト教徒ではなくても、聖書、特に『新約聖書』あるいはその中の4つの福音書ぐらいは ”一般常識”として、できれば英語で通読しておくべき、と思います。英語には聖書から出た慣用句も沢山あります。日本の精神文化を知りたい外国人が、禅寺へ行って座禅を組むようなものです。

しかし、僕もそうですが、日本人にとっては、聖書は暗喩、隠喩も多く、また根本的に世界観が違うので(例えば預言者、と言われても僕には何をする人なのか、よく分かりません。)内容がよく分からない。僕も含めてキリスト教の世界感を大まかに知りたい方には、6時間ほどではありますが、『ナザレのイエス』はお薦めです。(欧米では評価されていても、日本ではマイナーなTVドラマですので、無料動画サイトにはなく、アマゾンでDVDを買うと中古でも一万円以上するので、ちょっと高いですが。)

僕も以前4つの福音書は英語で読んだことがあるのですが、もう一度読み返してみようと思います。

 

 

 

 

 

 

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